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浅野議員

(問)食の縁結び甲子園について

1.今後の食の縁結び甲子園の課題提示について、考えを伺う。

(問)県内小中学校管理職について

2.中国地方各県と比べた本県の小中学校の教頭職試験の受験者の状況を伺う。

3.教頭職受験者減少対策として、教育行政機関からの各種調査の今後の対応を伺う。

(問)学校施設の洋式トイレ設置の基準について

4.小中学校への洋式トイレ設置について、県教委は今後どの様に指導をするのか伺う。

5.県立学校の洋式トイレ設置率に差があり過ぎると思うが、今後の改善方針を伺う。

 

(答)教育長

1.教育に関します3項目5点のご質問にお答えをいたします。

 まず、食の縁結び甲子園全国大会の今後の展開についてであります。

 この大会は、縁結びの地「しまね」で、島根の食材の代表として選んだしまね和牛、しじみ、しいたけといった食材と、それぞれの参加校の地元の食材の組み合わせを一つの縁、ご縁ととらえ、さらに参加した高校生同士の交流も、縁結びと位置付けた大会であります。

 島根の食材と地元の食材を組み合わせた創作料理を考案し、制限時間内に調理して、調理の力量と味、レシピのコンセプトを競い、それらを5分間のプレゼンテーションに表現する力とチームワーク、これを審査いたしました。

 それらを通じて、高校生の創造力、コミュニケーション力の育成、さらには、地域理解と地域への貢献の意欲を育てることを目的として開催したものであります。島根食材の情報発信は、副次的な効果であると、このように考えております。

 実施にあたりましては、農林水産部や食材生産者などの協力はもとより、県内約100名程度の高校生が大会運営、石見神楽の上演、そして、大会2日目のツアーガイドなどのスタッフとして協力し、一般来場者も600名を超える規模のものとなりました。

 私は、審査員の一人として、生徒の様子を見る中で、調理をする真剣な姿に感銘を受けました。

 また、この大会に向け、参加校それぞれの地元や、そして島根のことをよく学習し、地域を元気にするために、食を通じて自分たち高校生に何ができるか、その考えが率直に表現されたプレゼンテーションに接しまして、非常に胸を打たれたところでございます。

 また、一般来場者からは、高校生の本気度に圧倒され、「高校生の熱を感じた。私も故郷の食材を見直してみたい。」などの感想があり、また、応援に来た保護者からは、「食の縁結びだけでなく、参加校の人たち、島根の方々との縁も結ばれ、今後の人生にも役立つ機会だったと思う。」といった、感想をいただいたところであります。

 出場した生徒からは、「地元からは遠くアウェイの私たちにも、島根の高校生たちから、メッセージボードなどを使って応援して頂けて、とても嬉しかった。」などの声も寄せられており、県内高校生との交流も深まったと思っております。

 この大会は、ようやく第1回を終えたところであり、これから全国大会として定着することが大切でありますが、そのためには、全国からの注目度を高めながら、参加する高校生に、より一層充実感、達成感を味わってもらえるよう努力を重ねていかなければならないと考えております。

 さっそく第2回大会に向け、来場者、出場校からのアンケートの分析などを通して、より良い大会となるよう工夫を凝らしていきたいと思っております。

 

2.次に、小中学校の教頭選考試験の受験状況について、お答えをいたします。

 議員からご指摘がありましたとおり、島根県の小中学校において、教頭選考試験の受験者数は、ここ十年減少傾向にあります。一方、中国五県をみますと、岡山県、山口県、鳥取県はほぼ横ばいの状況にあります。広島県は、本県と同様に減少しております。

 本県の場合、教員の年齢構成が偏っておりまして、教頭選考試験の受験世代であります四十歳代前半の層が薄くなってきております。このことが受験者数の減少に反映していると考えております。

 

3.また、教頭職の多忙さが受験者数の減少の要因ではないかとの議員のご指摘がございましたが、この点についてお答えをいたします。

 教頭は教諭に比べ職責が重く、それに伴って多忙さも増すといえますが、それは昔から変わらぬことであり、このことが近年の受験者減少に影響しているとはとらえておりません。

 そもそも、学校の管理職になることは、それまで一人の教諭として、いわば自らの守備範囲の中で実践してきた教育への情熱や理念を、今度は、学校の教育活動全体で実現するチャンスを与えられる、そのようなことを意味します。

 県教育委員会としては、そうした学校の管理職の魅力を広く教員に理解してもらう努力を続けることによって、今後も適正な受験者数を確保していきたいと思います。

 なお、議員から、いわゆる調査ものの問題点についてのご指摘もございました。この点につきましては、事務の簡素化・効率化の観点から、引き続き改善に努めるとともに、教頭に職務が集中しすぎないよう、校長による適切なマネジメントも促していきたいと考えております。

 

4.次に、県内小学校・中学校の洋式トイレの設置についてお答えをいたします。

 市町村教育委員会は、近年、小・中学校の耐震化に優先的に取り組んできたため、洋式トイレの設置などの環境改善は遅れがちになっております。

 一方、文部科学省は、災害発生時に避難所となる学校には、障がい者や高齢者の利用にも配慮し、洋式トイレを備えることが望ましいとしております。

 家庭で洋式トイレを使い慣れている子どもたちにとりましては、学校も洋式トイレにして欲しいという意見がある一方で、便座を共用する洋式トイレを嫌がる子どもたちもおります。

 トイレの洋式化については、学校設置者である市町村教育委員会の責任と判断によって取り組まれるものでありますが、洋式と和式とのバランスも考慮しながら、今後、計画的に、トイレの整備・改修に取り組んでいく意向であると、それぞれの市町村教育委員会から聞いております。

 県としては、引き続き、国の交付金や起債の活用などについて、市町村に対する情報提供を行ってまいります。

 

5.最後に、県立学校の洋式トイレについてお答えをいたします。

 洋式トイレの設置には、耐震改修や大規模改築、老朽化した校舎等の大規模リフレッシュ事業に合わせて行う手法と、通常の修繕費予算のなかで個々に対応する手法と、大きく2つの手法があり、この手法の違いによりまして、学校ごとの洋式トイレの設置率に大きな差が生じている実態がございます。

 県立学校も、その多くは避難所として指定されておりますので、洋式トイレの設置をできるだけ計画的に進めていくことが望ましいと考えております。

 ただし、耐震改修や大規模改築事業は、既にそのピークを越えております。今後は、知事部局に一元化される県有施設長寿命化予算を用いた改修などの中で対応していくこととなります。

 従いまして、今後の整備につきましては、知事部局とよく相談しながら、検討してまいります。

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
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