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中島議員

(問)大学入試改革について
1.答申された教育改革では、具体的に、どのような資質や能力を持った若者を育成しようとしているのか伺う。
2.この教育改革について、どのように考えているか伺う。
3.高大接続改革実行プランの具体的な内容、今後のスケジュールについて伺う。
4.今回の教育改革には、どのような課題があると思うか伺う。

 

(答)教育長
1.答申では、若者に身につけさせたいのは、夢や目標の実現に向けて、自らの人生を切り拓き、他者と助け合いながら、幸せな暮らしを営んでいける力、言い換えるならば、豊かな人間性、健康・体力、確かな学力を総合した「生きる力」であるとされております。

 

(答)教育委員長
2.今回、答申が行われた背景には、現在の入試制度では、生産年齢人口の急減、グローバル化など社会経済情勢が大きく変化する中で、これからの時代に通用する力を持った子ども達を育むことが難しくなっていることがあるとされています。
私も、現在の知識の偏重や暗記に偏りがちな大学入学者選抜では、主体的な思考力・判断力・表現力や多様な人々と協調する姿勢などの育成に十分つながらないのではないかと感じています。
昨年策定した第2期しまね教育ビジョン21は、他者への思いやりや規範意識、人権や生命の尊重といった人間力を基盤としつつ、多様な人と積極的に関わっていく社会力、さらに学力をあわせて3本の柱となっています。
学力についても単に知識・技能に頼るだけでなく、学習意欲や知的好奇心を育みつつ思考力、判断力、問題解決力などを身に付けることを目標としており、改革案と教育ビジョン21の理念は方向性は同じものと考えます。
改革の具体的な内容を注視しつつ、しっかりと対応ができるように学校の教育活動の改善を図っていくことが大切と考えます。

 

(答)教育長
3.まず、大学入試改革の具体的な内容についてですけど、1点目の各大学の個別選抜の改革については、どのような学生を受け入れるのかという方針を明確にし、受験生の能力や意欲などを幅広く評価する新たな入試の仕組みを作るとなっております。
2点目の大学入試センター試験にかわる新たな2つのテストについてですが、高等学校基礎学力テストでは、現在の小学校6年、中学校3年で行っている全国学力テストの高等学校教育レベルの問題を出題するとされております。
また、大学入学希望者学力評価テストでは、知識・技能を活用する応用力を測るため、例えば、新たに歴史と地理を組み合わせた問題などを出題するとされております。
3点目の高等学校教育の改革については、生徒が受け身でなく、主体的に協働して学べる教育を展開。
4点目の大学教育の改革については、多様な学生が切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら成長できる双方向の授業などへ転換するとされております。
次に、今後の改革スケジュールについてですが、実施される改革を年度順に説明しますと、高等学校教育の改革では、生徒の主体的な学習とその指導方法について検討し、来年度以降順次実施されます。大学の個別選抜の改革は、平成28年度入試以降、大学ごとに実施されます。
そして、新たな2つのテストのうち、高等学校基礎学力テストは平成31年度から、大学入学希望者学力評価テストは平成32年度から導入されることとなっております。
 

4.今回の教育改革では、様々な課題がありますが、例えば、歴史や地理など、教科を合わせた科目で求められる応用力については、教員の理解が十分でなく、その力を育成するための指導方法の研修を充実する必要があります。
また、新たなテストが1年間に複数回実施される場合、授業や学園祭などの行事への影響が大きいため、実施時期や方法などについて、様々な視点で検討する必要があります。
さらに、今後、改革が具体的になる中で、新たな課題も明らかになってくると思われますので、それらについても丁寧に対応していく必要があると考えております。

 

 

 

 


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