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岩田議員

(問)キャリア教育について
1.学校現場におけるキャリア教育のこれまでの取り組みの成果について伺う。
2.キャリア教育に期待する役割について、考えを伺う。

 

(答)教育長
1.近年の取組状況ですが、全ての高校を対象としたキャリア教育は、平成24年度から本格的に取り組んでおります。
その前年の平成23年度と今年度を比べますと、インターンシップは23校、2600名余が29校、2800名余に、企業見学は27校、3600名余が30校、5100名余に、職業人による講話は24校、5900名余が23校、6600名余というように着実に広がりを見せており、専門高校だけでなく全ての普通科高校でも取り組むようになりました。
また、産学官が連携して取り組む「問題解決型学習」では、専門高校に加えて普通科高校でも取り組んでおり、例えば、吉賀高校では、高速道路と六日市温泉ゆ・ら・らを結び、ドライバーを呼び込む企画「吉賀町活性化ビジネスプラン」を提案したり、横田高校では、地元産のブルーベリーをジャムに加工・販売する仮想の会社「だんだんカンパニー」を作り、実際に日本橋島根館で販売するなど、地域理解や地域の活性化をテーマとした学習活動が活発に行われております。
取組の成果ですが、インターンシップや企業見学、問題解決型学習などに取り組んだ生徒は、県内企業の魅力を知ることができた、働くとは社会に貢献することだと思った、中小企業には自己実現のチャンスがある、自分も地域の力になりたいと思ったなどの感想を持っています。
多くの生徒がインターンシップなどに取り組むことで、働くことや地元企業への理解が進んでいるように感じております。
 

2.キャリア教育に関する役割でございますが、キャリア教育は、後ほど教育長からお話があるかと思いますけども、松江東高校でありますとか、松江北高校などで、いろんなキャリア教育が行われております。一般論としてみますと、子どもたちがですね、地域や社会の実態に触れると、学校を出て、あるいは近所を離れて、島根の中でどんなことが行われているのか、何が問題なのか、そういう実態を見る、自分たちの視野が広くなるということは一般的に大事なことでございます。
若者が成長する間に、そういう経験を経るということは大事でございますが、その中で、キャリア教育は島根のそういういろいろなところを見ますから、島根の魅力でありますとか、あるいは地域が抱えている課題などを知ったり、あるいはそのために何をしなければならないかだとか、そういう実態に触れることによって郷里に対する愛着や誇りが高まるといった効果も副次的に期待できるわけでございます。
議員は、志を果たしてではなくですね、志を果たすようにとおっしゃいました。そういう点がキャリア教育で期待をするということもできるんじゃないかと思いますが、果たしてからでもいいんです。
例えば、企業誘致なんか見ますとですね、企業の中で、このかなりのポストに行かれたりしてね、そういう人たちが島根を知っているから、島根に企業ごと誘致をしようというような案件が結構あるんですね。そういう意味で、果たすように、そして、果たして、どちらでも良いと思うんですけれども、島根に対する愛着がですね、キャリア教育によって高まるように期待をしているところであります。

 

(問)離島・中山間地域高校魅力化事業について
1.離島・中山間地域の高校魅力化事業に取り組んだことで、地域にどのような変化が出てきたのか伺う。
2.公立高校において県外出身生徒と県内出身生徒が一緒に学ぶことのメリットをどのように捉えているのか伺う。
3.高校魅力化事業で得られた成果をどのように一般の高校に広げていくのか伺う。

 

(答)教育長
1.先ず、この事業による地域の変化ですが、高校にコーディネーターの配置が進み、高校と地域住民、地元自治体の連携が深まったこと地域において、定住対策や地域活性化と一体となった高校魅力化に対する支援の動きが活発になったことなどが挙げられます。
 

2.次に、県外出身生徒と一緒に学ぶことのメリットについてですが、離島・中山間地域の小規模校では、幼少期から、ほぼ変わらないメンバーでの狭い人間関係により、生徒たちの人間関係が固定化しやすい傾向があります。また、集団が小さいため、多様な個性との関わりが持ちにくい状況です。
そのような中で、県外出身生徒を受け入れることにより、県内の生徒にとっては、多様な価値観との出会いや、新しい人間関係の中で切磋琢磨するといった状況が生まれ、視野が広がるとともに、地元の良さを再発見するという効果が期待できます。
また、コミュニケーション力、異なる意見を調整しまとめる力、などの育成が図られるというメリットもあります。
そして、県外出身の生徒が、卒業して出身県に帰っても、島根の応援団としてその良さを発信してくれることや、さらには、将来的な定住やIターンといったことも期待できると考えております。
 

3.次に、魅力化事業で得られた成果の一般の高校への波及についてですが、魅力化事業に取り組む高校では、年に2回、8校で情報交換会を行っております。
本年度は、各校・各地域で培われた成果を他の高校へ波及させるため、2回目の情報交換会を成果発会という形に変えて、他の高校へも案内し、合わせて20校の参加がありました。
また、来年度は、各高校で配置が進んでいるコーディネーターの指導的役割を果たす、スーパーコーディネーターを県教育委員会に置くこととしております。
これにより、魅力化事業に取り組む8校の連携を強化するだけでなく、一般の高校への効果の波及、県の定住施策との連携など、チーム島根としての取組を一層推進したいと考えております。

 

(問)放課後子供教室・放課後児童クラブの充実について

1.放課後児童クラブ、放課後子供教室それぞれの危機管理マニュアルの作成とその周知の状況について伺う。
2.放課後児童クラブ、放課後子供教室において、スタッフとして子供に関わる人全てに行き渡るような緊急対応や救急処置などをまとめた携帯型のマニュアル冊子が必要と考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長
1.放課後子供教室における安全管理マニュアルについてです。
平成16年に、県は、文部科学省が放課後子供教室のために示した「安全管理マニュアル」を、各市町村がマニュアルを作成する際の参考にするよう市町村に通知しております。
また、県の「学校危機管理の手引き」でも、安全面への配慮を行うよう依頼してきました。
各子供教室の安全マニュアルの作成状況ですが、県内には全部で170教室ありますけれども、130教室で作成しております。
また、子供教室に携わるスタッフ全員に周知をしているのは、170教室中、100教室であり、現場ではマニュアルの作成・周知が充分ではない状況です。
このため、全ての子供教室で安全管理マニュアルが作成・周知されるよう、引き続き市町村へ依頼してまいります。

 

(再質問)実践されているかどうか、どのように確認していかれるおつもりなのか、改めて伺う。

 

(答)教育長
市町村別とか、教室別の策定状況は調べておりまして、当然仰ったように、全部作っているところもあれば、全く作っていない市町村もありますので、そのあたりをしっかりフォローして、これは大切なものですので、全ての市町村、全ての教室が策定されるまでしっかりとフォローしてまいります。

 

2.次に、携帯型のマニュアル冊子の必要性についてです。
放課後子供教室では、多数のボランティアが運営に携わっています。また、放課後児童クラブには、専任の指導員が配置されていますが、ボランティア等、外部の協力を受けることもあるため、こうしたボランティアを含めたスタッフ全員に、マニュアルを周知し、徹底を図ることが必要です。
議員から紹介のありました携帯型の安全マニュアル。これは、常時持ち運びできるため、緊急時の対応や集合場所・連絡先電話番号の確認など、迅速な対応に有効だと考えております。
このため、それぞれの子供教室や児童クラブが実情に合わせて使いやすいものを作れるよう、他県の事例を紹介するなど、市町村に働きかけてまいります。

 

 

 

 


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