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中島議員(自民)

(問)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について

1.全国学力・学習状況調査の全員方式が復活したことについての意義をどのように考えているか、伺う。

2.全国学力・学習状況調査及び島根県学力調査の結果の公表について、どのような内容、方法で行うのか、伺う。また、それぞれの結果の市町村の公開状況について併せて伺う。

3.今後、どのように学力向上等に活用していくのか、伺う。

 

(答)教育委員長

1.全国学力・学習状況調査につきましては、議員がおっしゃいますとおり、教育施策の成果とか課題を検証する、そしてそれを改善を図っていくということがひとつございます。そしてまた、児童生徒の教育指導、さらには学習状況の改善に役立てる、こういう目的で実施をしております。

 近年学力の低下というもの、また学習習慣が身についていないということなどが指摘される中、学力向上に向けた取り組みや学習習慣の改善を進めていくことは非常に重要なことだと思っております。

 この調査が、全校で全員に行われることの意義でございますが、児童・生徒の学力や学習習慣についての課題がはっきりとわかることで、一人ひとりに対する個別の指導や、学校ごとにそれぞれの指導上の課題や改善に向けた対応が可能になることなどにあると考えております。

 こうしたことは、児童・生徒に対しましてよりきめ細やかな指導を行ったり、学校の運営をより良いものとしていくうえで大いに役立つものと思っております。

 次世代を担う児童・生徒に大きな希望と夢を持ってもらうには、やはり発達段階に応じた教科ごとの習熟度または到達度を高めること、そしてまた児童・生徒の思考力・判断力・表現力等の育成に努めることが大切であるというふうに思っております。

 

(答)教育長

2.まず、県としての公表でありますが、全国学力・学習状況調査につきましては、国の実施要領に基づきまして、島根県全体の結果を公表することとしております。今年の8月下旬に、県のウェブサイト上で公表を予定をいたしております。

 それから、島根県の学力調査につきましては、島根県全体と市町村ごとの結果を公表することとしております。ただし、町村に学校が1校しかない、こういった学校が特定される場合は、市町村ごとの公表はしないというふうにしております。今年は、7月上旬に県のウェブサイト上で公表を予定をいたしております。

 それから、市町村におきます公表の状況ですが、昨年度、平成24年度におきましては、全国の学力・学習状況調査につきましては、抽出ということもありまして、県内で1町のみ、市町村ごとの結果を発表をいたしております。

 それから、県の学力調査結果につきましては、先ほど申し上げました、県の方で市町村ごとの発表をいたしておりますが、市町村によりましては、独自の分析を加えるなどして8市町でございますが、独自の公表しているところもございます。それから、学校ごとの結果につきましては、いずれの調査でも公表はされておりません。

 

3.それでは次に、学力調査の活用についての質問でございます。

 学力調査につきましては、各学年・各教科の調査結果から課題を分析いたしましたり、あるいは、教科の調査結果と生活・学習意識の結果を関連付けて分析をいたしております。

 この分析を通してみられる島根県の課題でありますが、基礎的な知識や技能は身に付いておりますが、それを応用する力が十分でない。あるいは、説明したり、まとめて書いたりする力が不足している。あるいは学習時間が短い。こういった課題がございます。

 これらの結果を「島根県学力調査報告書」、あるいは「各教科等の指導の重点」にまとめて各学校に配付をし、授業改善に活用いたしております。

 また、県全体といたしまして、教員の指導力の向上のための研修、あるいは、「読む力・書く力」を育成するための学校図書館活用教育の推進、それから家庭学習の充実、さらには、理数教育の充実、こういったことに取り組んでいるところでございます。

 

 

 

(問)心のノートについて

1.学校における道徳教育の必要性についての所感を伺う。

2.心のノートにより、具体的に、どのような視点で、児童生徒の内面に根ざした道徳性の育成を図ろうとしているのか、伺う。また、県内における心のノートの活用状況について、併せて伺う。

3.しまねのふるまい推進プロジェクトを道徳教育へ活用することについて、どのように考えているか、伺う。

 

(答)教育委員長

1.私は、少子高齢化や核家族化などによる近年の人間関係の希薄化、そして自然体験や社会体験の機会の減少、それから家庭や地域の教育力の低下などによりまして、子どもたちの規範意識、忍耐力、命を大切にする心、社会性などが十分に育まれていないのではないかという懸念をしているところでございます。

 そうした中で、子どもたちが、社会や地域のために何ができるか、それを考え、未来への夢や目標を持ち、自らの意志で粘り強く行動する力これを身につけていくことが重要な課題となっていると考えております。

 そのためには、道徳教育を通じまして、基本的な生活習慣や社会生活を送る上で人間として持つべき最低限の規範意識、自他の生命の尊重、自分への信頼感や自信などの自尊感情や他者への思いやりなどの道徳性を養っていくことが必要であると考えております。

 また、それらを基盤としまして、子どもたちが、法やルールの意義やそれらを遵守することなどの意味を理解し、主体的に判断し、適切に行動できるよう育んでいくことが大切であると考えております。

 道徳教育が、真に実効性のあるものとなるためには、議員のご指摘のとおり、学校だけではなく、家庭教育によるところも大きいことから、学校、家庭、地域が一体となって取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。

 

(答)教育長

2.ご質問にありました道徳の副教材であります心のノートでありますが、この心のノートは、子どもが身につける道徳の内容をわかりやすく表し、道徳価値について自ら考えるきっかけとなるものとして作成をされておりまして、学校だけではなくて、家庭で保護者と一緒に考えることもできる教材であると思っております。

 この心のノートの視点、あるいは指導の内容でありますが、4つの視点から構成をされております。1つは、自分自身に関する視点ということで、高い目標を立て、希望と勇気をもってくじけないで努力する、といったことが指導内容でございます。それから2つ目は他の人とのかかわりに関する視点、それから3つ目が自然や崇高なものとのかかわりに関する視点、それから4つ目が集団や社会とのかかわりに関する視点。こういった4つの視点からそれぞれ指導をしていくというふうになっております。

 この心のノートの県内での活用状況でありますが、平成23年度に道徳の時間の指導で心のノートを使用した学校の割合でありますが、小学校が86%、中学校が73%という結果であります。

 

3.それでは最後にふるまい向上プロジェクトについてのご質問でございます。

 平成22年から始めましたこのふるまい向上プロジェクトでございますが、今年から第2期を迎えました。この取組でありますが、子どもや保護者を中心に、すべての世代に対しまして、礼儀、挨拶、思いやり、モラルあるいは倫理観、こういった豊かな人間性の基礎となります「ふるまい」の定着を図る取組でございます。

 その中で、子どもの「ふるまい」の定着、これは、道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などを養うことにつながるものであり、道徳教育がめざすところと重なるものと認識をいたしております。

 その意味で、ふるまい向上の取組は、道徳教育の一端を担っていると考えております。

 今後、このふるまい向上の取組が、県民全体でさらに一層浸透していくよう努めてまいります。

 

 

 

 


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