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島田議員(自民)

 

(問)教員の多忙感について

1.教員の多忙感について現状をどのように把握しているか、また近年の超過勤務の実態を含めた勤務時間把握の状況はどうなっているか伺う。

2.多忙感の原因とその背景について、どのように分析しているのか、その特徴について伺う。

3.事務的業務の削減に向けてどのような指導をしてきたのか、また市町村の教育委員会での取組状況について併せて伺う。

4.ノー残業デーの取組について所見を伺う。

 

(答)教育長

1.小中学校におきます教員の超過勤務の実態ですが、前回、平成十五年度ですが、これはサンプル調査でありますが、退庁時刻を調査した資料がございます。

 これによりますと、小学校で平均で1.3時間、中学校で平均で2.0時間、これがいわゆる退庁時刻でございます。超過勤務といってよろしいかと思います。こういう実態がございました。その後、十五年度以降、近年、新しい学習指導要領への対応、あるいは、多様化する生徒への対応、さらには、様々な保護者からの要望も年々多様化をしているのが実情だと思っております。そういったことで、先生方はいよいよ忙しくなっているなという感じがしております。

 私も四月以降、いくつかの学校を訪問いたしましたが、給食や休憩の時間でありましても、食事の指導、あるいは、児童生徒の安全の確保、こういったことで、子どもが学校にいる間は、先生方は、本当に心の休まる間がないなという印象をもったところです。

 

2.教員の一日の実態を見てみますと、ひとつは、今、議員からもございました、児童生徒が学校にいる間は学習指導や生活指導に真剣に向き合っていると、それから、放課後も、児童生徒や保護者への個別の対応、あるいは、各種の会議や生徒指導にかかわります対策の検討、あるいは、部活動の指導、さらに議員からご指摘のございました各種調査資料や報告書の作成などの事務的業務、こういったことで、様々な用件が重なっているというふうに思っております。

 また、先ほど超過勤務の状況を申し上げましたが、学校を退庁した後も、家庭訪問、あるいは、自宅での学習準備、こういったことがありまして、そういったことが重なって教員の多忙感につながっているのではないかというふうに考えております。

 

3.これまでも、今の多忙あるいは多忙感、こういったことを解消するために、ひとつは、業務内容の見直ということで、例えば、学校行事、準備等もいろいろあるわけでありますが、こういった学校行事の簡素化、こういったことをしたらどうかといったこと、それから、職員会議等会議もあるわけですが、そういう会議の持ち方、あるいは、会議資料の作成、これらについて効率化等の見直しを行うこと、その他いろいろございますが、不要な業務の廃止、削減こういうことに努めて欲しいと、こういったことにつきまして、機会あるごとに、市町村教育委員会、あるいは、管理職に対しまして、事例も紹介をしながら、工夫・改善を図るよう、要請をしてきております。

 そういった中で、市町村によりましては、学校事務職員によります事務グループによりまして、議員がおっしゃいました、先生の事務的業務を減少させるというような取り組みも今、進められております。ただ、現実になかなか目に見えた形の改善に至っていないというのが現状でございます。

 こういう現状を踏まえまして、今後とも、市町村教育委員会、管理職に対しまして、教職員の超過勤務のまず状況把握を適切に行うということと、長時間労働を減らす取組を管理職が先頭に立って進めていくように要請をしてまいります。

 

4.今、議員からご提案がありましたノー残業デー、いわゆる定時退庁日を設けるということでありますが、実は、先ほど市町村教育員会等にいろいろ要請している中に、事例として挙げて指導も実はしてきております。そういった中で現在定時退庁日を設けることにつきまして、実は、全体の学校の内の1/3程度の学校、これが何らかの形で、そういった日を設けております。

 例えば、職員会議のある日、この日は定時に帰ろうとか、あるいは、ゆとりの日を設けるとか、こういった形で行われておりますが、まだ、1/3程度にとどまっているということであります。ただ、こういったことをやった学校の教職員の声を聞きますと、やはり、家族とのふれあいの時間が増えたというような声が寄せられております。

 こうしたことから、超過勤務の縮減、あるいは多忙感の解消に、そういった定時退庁日を設けるということは、大いに役立つものというふうに考えております。そういったことから、改めまして、市町村教育委員会、あるいは、管理職に対して、強く要請をしてまいりたいというふうに思っております。

 

 

 

 


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