• 背景色 
  • 文字サイズ 

白石議員(民主県民)

(問)誰もが生涯にわたり享受できる図書館サービスについて

1.特別支援学校の図書館教育の充実について、所見を伺う。

2.離島・中山間地の高校への司書配置により、所在地の町村と協力し、海士町が行っているような図書館に関する取組ができないか、所見を伺う。

3.海士町の取組は図書館教育や生涯学習の枠を超えて、地域活性化にも大きな効果を発揮していると思うが、評価を伺う。

(答)知事

1.まず、特別支援学校の図書館教育の充実を図るべきだが、それに対する私の考えはどうかと、こういう質問でございます。

 私も、子ども達が小さい頃から読書の習慣をつけるということは大切だと考えております。図書館教育の果たす役割は、その意味で大変重要だと考えております。これは、特別支援学校においても、同様だと考えております。その際、障がいのある児童生徒に対しまして、障がいの程度や発達段階に応じた適切な配慮を行っていくことが必要だということを教育委員会からも聞いておりまして、教育委員会では、そうした配慮をした指導を今行っておるということでございます。

 議員もお触れになったわけでありますが、視覚障がいの児童生徒に対しましては、点字図書或いは大型本を整備をするとか、或いは知的障がいの発達段階に対応しまして、大型の絵本でありますとか、パネルシアターを提供するとか、或いは視聴覚教材などをたくさん使うとかありますし、そういうために、先生方も手作りで教材を作ったり、読み聞かせなどの努力もされているという報告を受けておりますが、図書館の利用率が低いという問題があります。

 それは、一つには小中学校と比較して蔵書が不十分だということもありますし、図書館の、或いは図書の利用について、十分な経験知識がないといったこともあるわけでございます。

 したがいまして今後の問題としては、議員も御指摘のとおりでありますけれども、図書館教育に関する教職員の意識をさらに向上するように努めると、分かりやすく、本を手に取る、見る、聞く、そういうことをさらに進める必要があろうと思いますし、その意味で、児童生徒の障がいの種別でありますとか程度に応じた図書のですね、計画的な整備も行っていく必要があると。

 さらに、校舎が狭隘であるために、図書が十分保管できない、並べて置けないという問題もあるようでありますので、校舎の改築等に合わせまして、使いやすい場所等を整備するなど、いろいろな課題に対処していく必要があると思います。

 教育委員会の話をよく聞きながら、一層の推進を図って参りたいと思いますし、私も、今後、特別支援学校の様子などもですね、これまでも行っておりますけれども、さらにやっていきたいと思います。

(答)教育長

2.離島・中山間地域の高校への司書配置によって、所在地の町村と協力して、海士町でのような取組ができないかというご質問にお答えします。

 海士町の取組は、町を担う人材育成を目的に、読書を中心にして、学校を含めて地域が一体となった特色ある取組であると思っております。この取組の中では、県としても、隠岐島前高校への町のご協力を受けながら、一方では、小中学校の司書の配置への支援、町立図書館への約二千冊の教育用図書の寄託、それから県立図書館からの図書貸出といったことを行っています。これらを通して、この「島まるごと図書館構想」に町と協力して取り組んでいると認識しております。

 離島・中山間地域の高校への司書の配置については、今後検討していくべき課題であると思っておりますが、いずれにしても、どの地域においても、高校図書館が市町村や小中学校の図書館と協力・連携して、学校図書館を運営していくことは望ましい姿であると認識しております。

 なお、県内でも地域と高校図書館の連携という点では、図書館を地域住民に開放している宍道高校のような事例もございます。今後それぞれの地域の実情に応じて、いわば人や図書が地域ぐるみで交流できるような、工夫をした取組が展開されることを私どもとしても期待しているところでございます。

(答)知事

3.図書館の関連で、海士町が言わば島民全員の方が読書に親しむような取組を町を挙げてやっておられるということであります。

 私もこの話は聞いておりますが、海士町の町長さん以下のそうしたご努力に対して、深く敬意を表するところであります。町の方が図書を楽しまれる、あるいは図書館に、ほうぼうにあるミニ図書館に行くことによって、また、町の方々のふれあいもそこで増え、さらに進む、ということもありますし。海士町の場合は、Iターンの方が多くおられて、Iターンの方々は子どもさんも小学校に通っておられたり、若い世代の方が非常に多いわけでありまして、そういう方々が図書館の司書さんなどと協力されながら、読書の推進に対して大きな役割を演じておられると。

 Iターンの方々も海士町のような小さいところでもいろんな図書が読める、見られるということは大変大事なことでありまして、そういう意味で町おこしと申しますか、あるいは定住の促進、そういうことにも大いに役立っておるわけでありまして、こうした取組をですね、こうした問題は各地でもあるわけであろうと思いますので、海士町のそうした取組につきまして、いろんな手段がありますけども、県下の市町村等にもお伝えしていったらいいのではないかと思います。


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
FAX 0852-22-5400
kyousou@pref.shimane.lg.jp