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石倉議員(せいふう)

 

(問)不登校問題について

1.不登校の悩みを抱える子どもたちの支援の現状と今後の方向性について伺う

2.適応指導教室等における出欠の取り扱いなど、その現状と今後の課題、見通しについて伺う。

 

(答)教育長

 1.まず、不登校の子どもたちへの支援の現状と今後の方向性についてであります。

 平成一七年度の調査結果によりますと、不登校の子どものうち八割が、学校や関係機関において専門的な相談や指導を受け、残りの二割が特に専門的な相談を受けていないという状況であります。

 この八割の児童生徒に対して学校では、担任、学年主任、養護教諭、生徒指導担当等でチームを組んでの対応などにあたっております。

 学校以外の居場所としては、市町設置の教育支援センター(いわゆる適応指導教室)が、現在一〇市町に一一施設、設置されております。

 この教育支援センターのネットワークづくりをすすめるために協議会を設け、その活動費の一部についても助成をしております。

 主として残りの二割に相当しますが、不登校の中でも特に引きこもりがちの児童生徒に対しては、家の外に行動範囲を広げるきっかけづくりが必要であり、島根大学に協力を得て、定期的に東西四箇所に、安心して過ごせる居場所を開設しております。

 昨年度はこの居場所に、実数で九二名の参加があり、この事業をきっかけとして教育支援センターへの通室につながった事例や学校へ通い始めたケースもありました。

 また、松江・浜田の両教育センターや児童相談所では専門スタッフによる電話相談や来所相談を行い、不登校の児童生徒や保護者が孤独感を持つことなく、よりよい方向性を見いだしていくための支援を行っております。

 また、今年度からでございますが、引きこもりがちの児童生徒に対して、従来からの学校等の取組に加えまして訪問型の支援を始めており、積極的に推進してまいりたいと考えております。

 2.次に、教育支援センター等の現状と課題、今後の見通しについてであります。

 教育支援センター、適応指導教室の設置目的をあらためて申し上げます。学校復帰や社会的自立を目標として、集団適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善等、様々な支援を、子どもの状況に応じて行うこととしております。

 この教育支援センターや松江、浜田の同種の民間施設に通う児童生徒に対しては、学校においても指導要録上の出席扱いを可能としております。出席扱いになることで、子どもたちはもとより保護者にとっても通うことに励みが生まれ、より主体的、積極的に活動できているように思われます。平成十七年度、小中学校あわせて二四四名の児童生徒がこの制度を利用しました。

 多くの児童生徒が学校復帰を果たしたほか、教育支援センターに通いながら高校に合格した生徒など、大きな成果があがっております。

 今議会でくり返し答弁申し上げましたように、不登校の問題は、極めて深刻な問題と認識しております。今後とも、各学校の教職員が一丸となって取り組んでいくとともに、地域や家庭との連携を一層強化することで、その解消に努めていきたいと考えております。


(問)全国高等学校総合文化祭島根大会について

1.今後、PR活動・気運の醸成や、協力体制の確立をどのように進めていくのか伺う。

(答)教育長

 1.次に、全国高等学校総合文化祭島根大会への取り組みについてであります。

 来年七月二十九日から八月二日までの5日間、「悠久の地より吹く新しい風島根2007」の大会テーマのもと、県内八市町で演劇・吹奏楽・弁論など二十三部門を開催いたします。大会の開催準備については、県を挙げて大会を盛り上げ、また県外からの高校生などを温かく迎え、一人でも多く島根ファンとなってもらうため、高校や開催市町関係者に加え、文化団体、商工観光、マスコミなどの関係者で組織する「島根大会実行委員会」を設置し準備を進めているところであります。

 開催にあたっては、一過性の大会とするのではなく、大会を契機とした高校文化活動の活性化も見据え、地域に根付いた大会を目指しています。このため、PRにあたっては単に大会だけでなく文化活動そのものも県民の皆様に知って頂くため、松江水郷祭など地域での各種イベントに高校生が出演し、吹奏楽・琴・三味線などの演奏やマーチングを披露するなど地域と一体となった活動を展開しています。徐々にではありますが、この活動が地域に浸透するとともに、マスコミにも取り上げられるようになったところであります。

 また、部門強化のため社会人指導者の派遣などを実施しておりますが、今年の京都大会では、吟詠剣詩舞部門に県勢としては初めて出場したほか、演劇部門では三刀屋高校が審査員特別賞を獲得し、国立劇場での優秀校東京公演に、これも県勢としては初めて出場しました。もともと全国的レベルの高い吹奏楽・合唱だけでなく、各部門においても大会に向け、島根の力を全国に示そうと高校生自身の気運も盛り上がってきているところであります。この気運をより広げるため大会本番では県内の全ての高校が何らかの形で大会に関われるよう計画を進めています。

 今後はさらに高校生の文化活動を支援して頂くため、企業等への協賛依頼も計画するなど、大会成功に向け関係者と連携し地域・県民挙げて取り組んでまいります。

 大会期間中は高校生の溌剌とした姿や高校生にしかできない表現をたくさんの方に直接御覧いただきたく思います。また、そのことが次代を担う高校生の自信にも繋がります。議員の皆様方におかれましても応援のほどよろしくお願いします。

 


お問い合わせ先

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〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
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FAX 0852-22-5400
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