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須山議員

(問)県立高校の再編成計画について

1.「今後の県立高校の在り方検討委員会」におけるこれまでの検討経過について伺う。

2.検討委員会における今後の取りまとめのスケジュールと、どのような方向性をもって提言がまとめられようとしているのか、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.2点のご質問にお答えをいたします。

 まず、「今後の県立高校の在り方検討委員会」の検討経過についてお答えします。

 「今後の県立高校の在り方検討委員会」は、昨年4月から先般9月8日までに、合計13回開催されております。

 県立高校の在り方の基本的な方向性を探るためのリーディングスタディとして、浜田市・江津市エリアにおける県立高校の在り方の議論からスタートし、次に、地域の教育資源を活かし、地域活性化にもつながる島根ならではの高校の魅力化・特色化をどう進めるかという論点について議論が行われてきました。

 この間、議論の参考とするため、昨年9月には浜田市と江津市で地域公聴会を開催し、地域における高校の存在や役割がいかに大きいか、石見地域の産業を支える人材を育成する重要性、地域産業と学校との連携など、高校教育に寄せる地域の方々の思いを直接に聴取されたところであります。

 また、今年2月には、飯南高校、島根中央高校を視察され、高校生、教職員、町職員との意見交換を通して、地元自治体と高校が一体となって高校の魅力化・特色化に取り組まれ、その成果として、県外からの入学生の増加、学校と地域との交流、学校・地域の活性化などが図られている実態の確認をされたところであります。

 一方、離島・中山間地域の小規模校において、生徒の多様な進路・学習ニーズなどに対応するためには、教職員の総数の面でも教科・科目の専門性の面でも教員配置を一層充実していくことが求められていること。そして、地域と学校との繋がりをより強化していくためには、両者をつなぐ人材が地域の側にも学校の側にも両方に必要であり、それらによって、教員の多忙感の解消を図りながら教育の質の向上を進めていく必要があることについて議論が深められたところであります。

 今年度に入りましてから、市部の普通科高校や専門高校の在り方について議論が行われております。特に、中学生の進路希望を踏まえて、各高校の特色をどのように明確に打ち出し、アドミッションポリシー、いわゆる「求める生徒像」をいかに確立するか。そのためには、どのような学科構成やカリキュラムが望ましいのか。また、グローバル化やICTに対応した人材をどのように育成するか、などについて活発な意見交換が行われてきています。

 

2.次に、提言の取りまとめのスケジュールと方向性についてお答えをいたします。

 検討委員会では、次のようなスケジュールを想定しておられると聞いております。

 今後、検討委員会は年内に3回程度開催され、2020年代の県立高校の在り方についての提言の骨子案を取りまとめ、その後、年明けのところで、検討委員会としてパブリックコメントを実施し、2月上旬頃にはパブリックコメントによる県民の意見も踏まえ、提言の最終的な取りまとめに入る、このような概略スケジュールを聞いております。

 したがって、年度内には県教育委員会に提言をいただけるものと考えております。

 なお、県議会に対しては、11月定例会、2月定例会それぞれの常任委員会等におきまして、検討委員会の審議状況を経過報告させていただきたいと考えております。

 また、提言の方向性についてのお尋ねもございましたが、検討委員会の審議もいよいよ大詰めを迎える中、私の答弁が検討委員会の自由闊達な議論に影響を与えてはなりませんので、具体的なことは差し控えさせていただきたいと思います。

 ただし、大きな方向性としては、従前の再編成基本計画に見られたような、統廃合基準に象徴される「器」の在り方に力点を置くのではなく、むしろ、専門高校・普通科高校に応じて、離島中山間地域・都市部という、それぞれの高校の置かれた状況を踏まえ、いかに高校教育の特色や魅力を作り出していくのか、という教育の質的な向上・転換に力点を置いた提言になるのではないかと感じております。

 言い換えれば、中長期的な視点に立って、県立高校全体の魅力化に向けた大きなビジョンを示す、そのような提言をいただけるものと受け止めております。以上であります。

 


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