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成相議員

(問)複式教育について

1.複式学級編制を行う基準を超えたり、下回ったりする学校は現在どの程度あるのか伺うとともに、教員の加配等、改善策について伺う。

2.今後、県として複式学級指導についてどう取り組むのか伺う。

3.島根大学に複式教育の充実に資する講義の内容をさらに積極的に取り入れるよう働きかけること、また、島根大学教育学部附属小学校に複式学級の復活を働きかけることも必要であると考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.複式教育に関します3点のご質問にお答えをいたします。まず、複式学級のある小学校の変動の状況と教員の加配についてであります。

 現在、複式学級のある小学校は63校ありますが、そのうち、27年度から28年度にかけて単式学級から複式学級へ、または複式学級から単式学級へ学級編制が変更された小学校が、27校ありました。

 教員の加配については、今年度、本県独自の教員加配として、小学校における低学年・中学年・高学年、1年と2年、3年と4年、5年と6年をくくりとする複式学級を編制するために16名の加配、そして中学校における複式学級を解消するために10名の加配、合計26名を県独自に加配しております。

 国庫負担による教員定数については、国に対しさまざまな機会をとらえて定数増の要求を行ってはおりますが、複式学級に対する定数改善の動きはございません。そうした中での改善策としては、教員の負担感を少しでも軽減できるように、指導法の改善、そしてその普及に向けた取組をさらに進めていきたいと考えております。

 

2.次に、複式教育の改善に向けた具体的な取組内容についてお答えをさせていただきます。

 県内の小学校の約30%にあたる63校で複式学級を有するという実態がありますので、複式教育の充実は本県の学校教育の重要課題であると認識しております。

 県教育委員会では、平成26年度から複式学級での指導の充実に向け、複式教育総合支援事業を実施しまして、指導にあたる教員の支援を行ってきております。具体的には、議員からも先ほどご紹介いただきましたが、効果的な学年別指導のあり方を研究し、その成果の普及を図ります「複式教育推進指定校事業」や、「複式学級指導の手引き」の発行などを実施してきております。

 また、来年度からは、初めて複式学級を担任する教員及び希望者を対象に「複式学級新任担当者研修」を実施したいと考えております。これまで単式学級での指導経験しかなかった教員などに対しまして、複式学級の現状や実践上の課題への対応、複式教育における学年別指導の方法などについて理解を深め、実践的な指導力を高めることを目的に実施したいと考えております。

 

3.最後に、複式教育の充実に向けて島根大学へ働きかけるべきとのご質問にお答えをいたします。

 複式教育が本県教育の重要課題であるということについて、島根大学教育学部との連携協議会や情報交換会などの場面で、島根大学側の認識を深めていただけるようこれまでも働きかけてきておりますが、引き続き複式教育に関する講義をより一層充実されるように要請してまいります。

 島根大学教育学部附属小学校は、平成19年度までは、複式学級も設置し、独自のカリキュラムを編成・実施されまして、本県のみならず、全国でも注目される複式教育を推進してこられましたが、国立大学法人の諸事情の中で、平成20年度をもって複式学級を、廃止されたところでございます。

 議員からご指摘のございました附属小学校における複式学級の復活の問題につきましては、国立大学法人の仕組みの中で実現可能性があるのかどうか、島根大学とよく話し合ってみたいと思っております。以上でございます。

 


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