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三島議員(無)

 

 

(問)電子出版・電子図書館について

1.電子出版・電子図書館サービスの意義について、所見を伺う。

2.次の点について併せて伺う。

 ・島根県立図書館の電子出版・電子図書館サービスに対する考え方

 ・地域図書館への支援の考え方

 ・現在考えられている電子出版・電子図書館サービスの役割と可能性

 ・サービスの開始に向けて、そのような機能をどう検討していくのか

3.武雄市図書館に対する評価と学ぶべき点について、伺う。

 

(答)教育長

1.電子出版は電子書籍と同義語だと思います。

 この電子書籍ですが、書店や図書館に出かけなくても、インターネットで自分のパソコンなどで書籍を読むことができるというもの。最近、紙をめくるようにページが開くなど機能が向上してきております。書籍入手の新たな手段となりつつあると思っております。

 また、文字の拡大でありますとか音声による読み上げなど、従来の紙の書籍にはない機能がありまして、高齢者・障がい者の読書を支援することができるものであります。今後、さらに、普及していくものと思っております。

 一方、電子図書館サービスについてでありますが、この問題の一つは図書館の資料をインターネット等で公開・閲覧できるようにするということ、もう一つは電子書籍の貸出をするという機能であろうと思います。このうち、資料の公開・閲覧の電子化は大変、必要なことであろうと思っております。もう一つの図書館の電子書籍の貸出ということでありますが、現在、先ほどご紹介もございました公共図書館向けの電子書籍につきましては現在、種類や数は少なく、あるいはコスト面でも著作権処理の関係から紙の書籍に比べますと、かなり割高になっております。

 こうしたことから、紹介のございました、現在公共図書館におきます電子書籍サービスを実施している図書館が全国で21館、特に県立は2館のみでございます。こういった状況にございます。これが広く普及するにはまだ多くの課題があるのかなと感じているところでございます。

 

2.何点かご質問をいただきました。順不同になるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。

 県立図書館の役割といたしまして、大きなこととしまして、市町村の公共図書館、あるいは学校図書館に対する支援、また、子ども読書の支援、それからレファレンスサービスの充実、こういったことに加えまして、郷土資料を調査をして、収集をして、保存をして、県民に提供をするといった役割があると思っております。

 郷土資料の関係でございますが、特にこの分野は県立図書館の電子サービス化に大きな役割を果たすものと思っております。現在、古絵図と古文書などの貴重な郷土資料のデジタル化を進めております。これまで、原本保存のために閲覧ができませんでしたこういった資料の、電子利用により公開を図っていきたいと考えております。

 平成27年度に県立図書館の情報システムの更改を検討しております。これに併せまして今申しました郷土資料のインターネット公開に向けて、検討を進めているところです。

 それから、県立図書館では、市町村立図書館、あるいは郷土館、こういった地域資料を収集する関係機関と連携いたしまして、散逸が危惧をされております個人所蔵等の貴重な資料の調査などを進めておりますが、今後、それらのデジタル保存についても、インターネット公開も含めて必要な支援を行っていきたいと考えております。

 それから、地域出版物の貸出という話もございました。この電子書籍のサービスでありますが、いわゆる商用の出版物、それ以外に議員からご提案のございました地域出版物、これを保存して貸出をしていくということも将来的に考えられると思います。

 ただ、先ほど答弁いたしましたように、この出版物につきましてはいろいろ課題もございます。そういった推移もみたいと思いますし、県立図書館の役割を踏まえながらこの書籍の貸出につきまして研究検討を今後ともしていきたいと思っております。

 

3.武雄市図書館は私は行ったことがございませんが、議員からも今日、ご紹介がございました、新たなモデルとして全国的にも注目を集めていると聞いております。来館者も従来、図書館にはなかったような人も訪れて、多くの交流人口を生み出していると聞いております。

 一方で、いろいろ問題点もあるようでございます。例えば、郷土資料の取扱いでありますとか、子ども読書普及のあり方、あるいは図書館資料の収集方針、それからレファレンスサービスのあり方、こういったことにつきまして、本来の公共図書館としての役割が十分果たされているのかなという点が指摘をされているところございます。

 私どもとしましても、人々の来館者が急激に増えたというプラスの面と、今申しあげましたような課題、少しそのあたりは今後の運営状況をみていくいく必要があると思っております。

 

 

 

 


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