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石原議員(民主県民)

(問)教育問題について

1.学力向上の具体的取組と成果について、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.私から二点お答えをいたします。

 一点目が、学力向上対策についてでございます。

 議員からは、特に高等学校での取り組みをお尋ねということでございますが、平成十八年から、学力向上プロジェクトに取り組んでおりますが、その際、高等学校での学力向上を図るためには、やはり小中高を通じました総合的な向上対策が必要だという観点から、現在の事業に取り組み始めたところでございます。

 そういう意味で、まず取り組みでございますが、小中学校では、昨日も申し上げました島根県学力調査に基づきまして、児童生徒一人一人の学習状況、それから生活習慣の客観的な把握を行いまして、例えば家庭学習を支援する学習プリント配信システムを導入したり、理数教育を支援をしたりと、そういった形できめ細かい指導を行ってきております。

 それから、高等学校でございますが、何といっても教員の指導力向上が必要でございます。そういう観点から、各教科の中堅リーダー、これを養成する事業、こういった事業を進めております。それから、医学部等の志望者を対象といたしまして、合宿形式の学習セミナーを行いましたり、あるいは中高連携の推進事業などを推進してきたところでございます。

 成果でございますが、まず小中学校ですが、学力調査の結果に改善が見られております。また、家庭の学習時間、まだ現状不十分ではありますが、このプロジェクトを始めるときよりも増加傾向を示しているというような成果があるというふうに思っております。

 それから、高校でありますが、高校の場合、どういう数値で見るか難しいところもありますが、例えば御質問にもございましたセンター試験につきましては、その成績でありますが、すぐに全面的に向上しているという状況にはございませんが、教科によっては向上している科目もございます。また、医学部の進学者、これは目に見えて増加しているという状況もございます。

 そういった成果もありますが、今後継続した取り組みがまだまだ必要だなというふうに感じております。引き続き、小中高の連携を図りながら、学力向上に努めてまいりたいと考えております。

 

2.学力向上に視点に限れば普通高校で二単位必須となっている情報科目は必要なのか疑問を投げかけざるを得ないが、基本的考えを伺う。

3.文部科学省に対して、情報は必須を一単位とし、残る一単位は選択科目にするなどの要望をすべきだと考えるが、所見を伺う。

4.情報の教科にはRubyの紹介がなされるよう文部科学省や教科書出版会社に求めるべきと考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育委員長

2.三点についてお答えをいたします。

 私は情報の授業は受けておりませんので、感覚的なところでは本当には理解できていないところも、もしかしたらあるかもしれませんけれども、現在、普通の高等学校で学習している情報という教科は平成十五年度から新たに導入され、情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てることが目的とされています。このため、すべての生徒が履修すべき教科として学習指導要領に定められていると承知をしております。

 学習指導要領では、各教科の指導に当たっては、生徒がコンピューターや情報通信のネットワークなど情報通信手段を積極的に活用できるようにするための学習活動の充実に努めるよう記されており、インターネットを利用した調べ学習など、各教科・科目の学習を効果的に行うためには、情報科目の履修が有効とされております。

 私自身、パソコンのことはほとんどわかっておりませんので、何とも言えないところがあると思いますけれども、現在の情報化社会では、これらコンピューター機器により非常に便利になった反面、情報化の陰の部分への対応も必要になっているのだと思っております。そういったことから、小中学校での学習の基礎の上に立ち、高等学校では情報モラルを身につけ、コンピューターや情報通信ネットワークなどの手段を適切かつ実践的、主体的に活用できるようにするための学習活動が、やはり私は必要ではないかと考えております。

 

3.次に、学力向上のために情報という教科をほかの教科に振りかえてはどうかとの御質問でございますが、先ほど申しましたように、情報科目が設定された経緯や役割などを考えますと、現在の情報化社会を生きる上では必要欠くべからざる科目であると考えております。学力向上については、学校において、教員の皆さんがいろいろと工夫をしながら真剣に、またかつとても熱心に取り組んでおられるというふうに感じております。

 

4.次に、Rubyについてでございますが、Rubyは開発期間が短いことや、構造が簡単であることから利用されており、私はやったことがございませんけれども、ツイッターがRubyでつくられているということは有名であるというふうに聞きました。また、ホームページ作成ツールとしてRubyが広く利用されていることもよく知られているというふうに聞いております。

 県内の高校では、松江商業高等学校や出雲商業高等学校でRubyを扱った授業が行われていると承知をしております。

 プログラミング言語として世に出てきてまだ日が浅くはありますけれども、島根の、そして日本の財産であるので、機会をとらえてそういったことを働きかけていくことはよいことだと考えております。

 けさの山陰中央新報に出ておりましたけれども、Rubyを使い開発したソフトウエアの性能を競う中高生国際Rubyプログラミングコンテスト、十八歳以下の部門のところで、松江商業の三年生の生徒が見事に最優秀を受賞したということは、これは大きな弾みになるのではないかなと、喜ばしいことだと考えております。以上でございます。

 

(問)県立高校の教育環境について

1.気温が三十度を超える真夏日にエアコンの無い環境で授業を受ける生徒がいる現実をどのように受け止めているか伺う。

2.県がエアコンを整備する必要があると思うが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.それから、二点目の県立高校へのエアコン設置についてであります。

 現在、県立高校で公費によりましてエアコンを設置しておりますのは、まず全部の高校に設置しておりますのが保健室、図書室、パソコン教室、相談室等でございます。それから、学校によりまして、例えば専門高校の食品加工実習室、あるいは住宅地などで音漏れの影響が大きい音楽室、あるいは校舎の構造等、こういった個別の事情も勘案をいたしまして、公費でエアコンを設置しているところでございます。

 ただ、御指摘のとおり、普通教室につきましては、最も暑い時期が夏休みということで、基本的に授業がないということから、公費では設置をしておりませんが、夏休み期間中に補習等が行われる学校、ここにおきましては、PTAの判断でエアコンが設置されているといったところが、御質問にもございました十九校あるという現状でございます。

2.確かに、ここ数年、暑い夏が続きまして、教育の現場では、夏休み以外でも暑いなという日があると思います。ただ、養護教諭等が中心になりまして、生徒の健康面には十分に注意をしておるというふうに承知をいたしております。また、全国の状況を見ますと、現状では、普通教室に公費でエアコンを導入している都道府県は少のうございます。多くの都道府県では、島根県と同様に、必要な箇所についてPTAによって設置がされているという状況でございます。こういった状況を踏まえますと、島根県におきましても、直ちにすべての学校にエアコンを設置するということは難しいというふうに考えておりますが、今後とも、各学校の意見を聞き、例えば夏季におきます利用状況、ここら辺も十分に踏まえて、個々の実情を十分に聞きながら、必要な箇所にはエアコンを設置するといったことなど、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

 

 

 

 


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