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足立議員(民主県民)

(問)しまね特別支援教育推進プランについて

1.プランの基本的考え方として、「一人一人の教育的ニーズを的確に把握し、きめ細やかな教育を行う」とあるが、認識を伺う。

2.小・中学校に比較して高等学校全体の発達障がいに対する理解と支援の不十分さが指摘されているが、認識を伺う。

3.来年度から出雲養護学校、益田養護学校に肢体不自由教育部門が設置されるが、医療との連携はどのように取組まれるのか伺う。

4.プランの具現化に向けた施策は個別に実施計画等を作成して取り組むとあるが、どのような施策か伺う。

5.学校図書館環境整備員、学校司書の配備の現状と具体的配置計画を伺う。

6.知的障がい特別支援学校高等部の生徒数が急増している要因について認識を伺う。

7.本校から遠い地域への学校新設、特別支援学校の分校整備などを図るべきと考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.今議員から御紹介をいただきました特別支援学校、各障がい種に応じていろいろ学校ございますが、どの学校におきましても、本当に一人一人に対応した教育を行ってるというふうに思っております。今一人一人の状態に応じた教育ということでございますが、障がいのある児童生徒につきましては、同じ種類の障がいでありましても必要な支援が異なることがございます。そのため、児童生徒の支援に当たりましては、当該児童生徒の有します障がいの種類だけではなくて、一人一人の障がいの状況などを踏まえて、きめ細やかな支援を行うことが必要であるというふうに思っておりまして、これまでもそういうことで対応してまいりました。今後とも、一人一人の教育ニーズに応じた適切な支援に努めてまいりたいというふうに考えております。

 

2.今議員から御指摘ございました高等学校の特別支援教育ですが、小中学校までは特別支援学級あるいは通級指導教室、そういう制度がございまして、特に特別支援教育の対象となる生徒につきましてはそれぞれしっかりとした対応がなされているというふうに思っておりますが、高等学校におきましてはそういう制度はございません。特に、発達障がい、近年言われておりますが、そういう生徒も通常の学級に在籍をいたしております。そういったことから、高等学校の教職員につきましては、障がいに対する理解でありますとか、あるいは支援体制、まだまだ不十分だというふうに私どもも思っております。近年、このため高等学校の職員に対しまして研修事業、これを充実してきてまいっております。今後とも、そういった研修を通じまして教員の資質の向上に努めまして、高等学校におきます特別支援教育の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。

 

3.来年度から、出雲養護学校あるいは益田養護学校、肢体不自由部門を設けたいというふうに考えておりますが、基本的には日常的に医療と深いつながりがある児童生徒、こういった生徒につきましては、これまでどおり松江清心養護学校、江津清和養護学校、こちらのほうへの就学指導を進めていくということにいたしております。その上で、出雲養護学校、益田養護学校へ新たに就学する児童生徒につきましては、その児童生徒がかかっております地域の医療機関、ここと綿密な連携をとって対応したいというふうに思っております。具体的には、その医療機関から一人一人の生徒の病状等の情報提供、あるいは児童生徒が安全に学校生活を送るためのたんの吸引などの医療的ケアへの助言、あるいは学校におきます機能訓練の方法についての専門的な助言、あるいは緊急時対応についての助言、こういったことを地域の医療機関から適切に受けるなど、緊密に連携を図ってまいりたいというふうに思っております。

 

(再質問)じゃあ、再確認ですが、例えば今松江の清心養護学校の生徒がおられます、児童さんおられます。その方が行かれる場合、医療関係で隣の東部医療センターですか、との関係は、もう全くないというふうに認識していいですか。

 

(答)教育長

どういう生徒が来年以降、出雲養護学校に入るかというのは、事前に医療機関と相談をしてやりたいと思っておりますので、東部医療センターに通っている生徒、基本的には松江清心養護学校へ通われると思いますが、中には出雲のほうで、地域の医療機関にかかりながら新しく出雲養護学校へ通われる生徒もいらっしゃると思います。これは、ちょっと個々の状況を就学指導の段階で把握をしたいというふうに思ってます。

 

4.この特別プランでは大まかな項目を上げておりますが、具体的な実施年度等は今のところ掲げておりません。今おっしゃいました実施計画等を個別に策定するという事柄につきましては、例えば知的障がい特別支援学校高等部におきます職業コースの導入、あるいは高等学校におきまして発達障がいのある生徒への支援といたしまして、小中学校で行われているような通級による指導、こういった指導に類する指導を実施するということが掲げられております。こういったこと。それから、小中学校等の特別支援教育コーディネーター、こういったコーディネーターに助言、援助できる人材、こういったものを養成・配置をするというふうになっております。これにつきましても、具体的な計画が決まれば別途定めるというふうに考えております。

 

5.今ございました特別支援学校では、ことしの九月から、十二校すべての学校の図書館におきまして図書館環境整備員を配置をいたしまして、蔵書の整理・選定等の図書館の環境整備、あるいは幼児、児童生徒に対する読み聞かせ、これらを行っているところであります。また、各学校の図書館担当の教員を県外の先進校へ派遣をいたしまして、また特別支援学校を会場として研修会を開催する、こういったことを通じまして、図書館を活用した教育について教職員の理解を深めているというのが本年度の状況でございます。

 今後でありますが、まずは、現状ではまだまだ十分とは言えません学校図書館、それから蔵書、ここら辺の整備を図りまして、その上で専門的な知識を有する学校司書の配置、これにつきましても順次進めてまいりたいというふうに考えてます。

 

(再質問)それと、十年間ですべての学校に学校司書を配置されるということを確認したいですが、どうでしょうか。

 

(答)教育長

ただいま申し上げましたように、まだ前提として不足しているハード、ソフトございますので、その整備を早急に図りまして、その上で学校司書配置をしたいというふうに思っております。この十年間で全部入るかどうか、なるべく努力はしたいと思います。

 

6.県内の知的障がい養護学校の高等部でございますが、生徒数、この五年間で約一・五倍と急激にふえてきております。その要因でありますが、さまざまなことが考えられると思いますが、私どもとして大きな要因として上げられますのが、特別支援教育の充実、まずこれが一つ上げられると思います。それから保護者の方の理解が進んできたということ、これらが大きい要因ではないかなと考えてるところでございます。

 

7.今議員からもございました例えば雲南地域でありますが、議員のほうからございましたような分校あるいは分教室設置について御要望もいただいております。実態を見ても、そういう御要望の思いというのは重々受けとめておるところでございます。ただ、一般論で申し上げますと、九月議会でも申し上げました、まず、学校を設置するということになりますと基本的な整理として三点ほどあろうかと思いますが、一つは、対象の障がい種ごとに、その地域に児童生徒数がどれぐらい見込めるのかという点、それから、その上で学校をつくった場合に、どれぐらいの児童生徒さんが継続して学校へ進路を希望されるのかといった問題、それから対象となる障がいの種類や程度、これをどうするのかといった問題があろうかと思います。こういった点について、まず基本的な検討が必要だろうというふうに思っております。

 その上で、分教室の設置ということになりますと、県内でも安来高校、邇摩高校の前例がございますが、こういったところと比較しまして、施設面あるいは高等学校との交流面、こういったことで、具体的にそういったことが当面できるのかどうかといった問題があろうかと思います。これはソフト面もございますが、ハード面、これが非常に大きゅうございます。そういう点も含めまして、現在地元の市町村、市のほうとも検討させていただいてるところであります。今後とも、どういった形でやれば実現できるのか、私どもも一緒になって考えていきたいというふうに思っております。

 

 

 

 


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