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三島議員(無)

(問)「子ども農山漁村交流プロジェクト」について

1.「子ども農山漁村交流プロジェクト」について、どのように取り組むのか伺う。

 

(答)教育長

1.はじめに、「子ども農山漁村交流プロジェクト」についてお答えいたします。事業の趣旨とか取組状況につきましては、先ほど地域振興部長がお答えいたしております。

 この事業が予算化された当初の計画の説明では、一週間の長期民泊の実施が盛り込まれているということなど非常に取り組みにくい仕掛けになっておりました。その後宿泊施設での宿泊が可能となったり、民泊については、一泊を民泊で行えば、期間が二泊三日でもよいということなど、条件が緩和されまして、実施について現実的になってまいりましたので、本県においても、本年度よりこの事業が実施されてまいったというふうに思っております。

 農山漁村の自然とか、地域の伝統行事や産業等にじかに触れるということは、教育活動として大変意義があることと考えております。

 かねてから私は、自然の生命と、それをはぐくみ、加工するところの生産と、その恵みをいただくところの生活の、三つの「生」がバランスよく循環・共生するというところに、本来の人間の生活が成り立っておったというふうに思っております。また、そういうところでの教育が必要だということを自論として述べてまいりました。

 今回のこの事業についても、そういう趣旨にまさしくかなっております。島根県が進めている「しまね田舎ツーリズム」にも合致しているということから、今後、多くの学校で取組が可能となるよう、事業の内容や意義について紹介していきたいというふうに思っております。

 

 


(問)子どもの読書運動について

1.「子ども読書県」島根への思いと理念について伺う。

2.読書教育と図書館活用教育についての認識と、図書館活用教育に取り組むことについての所見を伺う。

3.鳥取モデルについての所見と、島根県の取り組みのどこに活かすかを伺う。あわせて学校図書館ボランティアについて、今後の考え方について伺う。

4.学校図書館振興計画の策定についての考え方を伺う。

5.目標となる学校づくりの考え方について伺う。

6.学校図書館の資料購入費の予算化について、今年度の市町村の動向と県の考え方、拡充に向けた取組について伺う。

 

(答)知事

1.三島議員は読書運動について、いろいろ語っておられるわけでございますけれども、私も昨年度松江市の小学校を訪ねまして、小学校の図書館がいかに活用されているかということを目にしたわけでございます。私は、そういういろんな経験を広げながら感じておりますのは、島根県で子どもの読書を盛んにすることは、次世代を担う子どものいろんな力を育てるのに大いに役立つだろうと、いうふうに考えているところであります。

 私の考えはこういう事でございまして。人は、自分で頭で天然自然に考えるように思うんですけれども、実際そうじゃなくて、外から刺激があって初めて考えるというふうに見た方がいいと思っておるわけでございますが、今、子どもたちに来る外からの刺激は、非常に強いものがあるわけであります。テレビでありますとか、あるいはインターネットでありますとか、あるいはゲームでありますとか、映像の力が非常に強いわけであります。

 したがって強い刺激を受けますと、自分で考える力がなかなか養われないわけでありまして、そういう意味で読書というのは、非常に持続的な刺激を与えるわけでありまして、考える力、あるいは想像力、表現力を養うのに大いに役立つであろうと、そういうことをまた多くの人がおっしゃるわけでありまして、子ども読書運動をさらに県下でも進めたいと考えているところであります。

 すでに県内ではほとんどの学校で、朝読書でありますとか、読み聞かせの活動がされております。また、読書関係団体などにおきましても、家庭での読書、家読(うちどく)をずいぶん進める運動もされております。そうした運動を県としても支えていきたい、支援していきたいというのが、私の考えでございます。

 その関連で、そのためにも、学校の図書館に人が必要であるというのが、みなさんの意見であります。現在、学校図書館の核になる司書教諭がおられるわけでございますけれども、司書教諭を養成する、これを強化することも一つの課題であります。それから、司書業務を充実させるための学校司書、これも大事でございますし、またこうした司書教諭でありますとか学校司書を支えるボランティアの方々の活動を活発にする、このような三つの分野において県としてもやるべき領域があるのではないかと思います。

 この領域は義務教育でありますから、市町村が本来主体的にやるべき分野でございますけれども、いろいろな事情から市町村で進んでいるところ、進んでいないところがありますので、県全体としてこの運動が盛んになるように、県としてもどのような支援ができるか、今、検討しているところでございます。検討がなりましたら、また、具体的な提案をしていきたいと考えているところでございます。

 

(答)教育長

2.次に読書教育と図書館活用教育の関係であります。

 次世代を担う島根の子どもたちが、新しい世界への興味・関心を高めるような本とかあるいは心に響く本に巡りあい、知性と感性を磨き、思考力や表現力を養うため、読書を勧める教育は重要かつ不可欠であります。

 今回の学習指導要領改訂の柱の一つに言語活動の充実というのが示されております。

 その概要によりますと、「言語は、知的活動(論理や思考)やコミュニケーション、感性・情緒の基盤であり、国語科において、これらの言語の果たす役割に応じた能力、感性・情緒をはぐくむことを重視する。各教科等においては、国語科で培った能力を基本に言語活動を充実することの必要性を十分に理解し、言語活動を各教科等の指導計画に位置付け、授業の構成や進め方を改善する必要がある。」というふうに述べられておりまして、まさしくこうした取組を進めるにあたりましては、学校図書館を活用することが求められてまいります。

 知事からは、子ども読書活動について、もっと強力に推進したいという強い決意をいただいております。

 教育委員会としても、学校図書館の機能の充実や活性化のために、人的にもあるいは物的にも充実させる取組について、現在、知恵をしぼっているところでございます。

 

3.次に、鳥取のモデルが参考になるじゃないかということ、あるいは学校図書館のボランティアの今後の考え方ということであります。

 学校図書館が生き生きと機能するためには、司書教諭や学校司書、また、それを支える学校図書館のボランティアなどのマンパワーの充実と、施設整備や図書の充実の両面があいまっていくことが理想的だと考えております。

 そういった点から、本県の状況を鳥取県と比較いたしますと、残念ながらいずれについても立ち遅れている状況にあります。

 今後の取組にあたっては、司書教諭の全校配置、あるいは学校司書を効果的に配置するにはどのようにしたらよいか、学校図書館ボランティアはどういう形で活動してもらうのが好ましいか、県はどういった支援ができるかなど、鳥取県を参考にさせてもらいたいというふうに思っております。

 また、鳥取県の具体的な状況を把握するため、職員を視察に出向かせたいというふうに思っております。

 次に、学校図書館ボランティアの今後の考え方についてであります。

 現在、多くの学校で読み聞かせや蔵書の整理などの活動で多大な協力を得ております。今後も、ボランティアの協力を得ながら、学校が主体となって学校図書館を活性化していく道を検討していきたいというふうに思っております。

 

4.次に「学校図書館振興計画」の策定であります。

 「子どもの読書活動の推進に関する法律」という法律がございまして、県と市町村は、この法律に基づきまして「子ども読書活動推進計画」を策定するよう努力義務が課せられております。この計画においては、学校図書館の蔵書・設備等の充実や、人的配置を含めた学校図書館の機能強化についても、施策の内容として明らかにするということにされております。

 島根県では、これは策定済みでありまして、現在この計画の改定作業を進めております。次期計画を平成21年度から25年度予定しておりますが、この計画の中で、親子読書の意義や学校図書館の活性化のポイントなどを明確に盛り込みますとともに、市町村に対する支援策もイメージしていきたいというふうに思っております。これによりまして、現在、市町村での策定済みのところが三団体にとどまっておりますが、他の市町村にも促していきたいというふうに考えています。

 

5.6.次に目標となる学校づくりの考え方と言う質問でございます。

 目標となる学校、すなわちモデルとなる学校図書館の活動ということだと思いますが、現在、モデルとして活発な活動を行っているということでひろいあげて、ここであればモデルとしての名前を紹介してもいいのではないかというふうなところをいくつか申し上げますと、例えば、東出雲中学校、揖屋小学校、城北小学校、赤来中学校、川本小学校、海士小学校などが挙げられます。

 また、松江市と出雲市では、学校司書の全校配置を計画しておりまして、浜田市では車に本を積んで巡回する移動図書館を開始しております。松江市でもこの移動図書館の導入を計画するというふうなそれぞれ工夫した取組が見られております。

 また学校図書の購入費につきまして、今年度の予算の状況を調査いたしましたところ、昨年度に比べまして、21市町村のうちの14の市町村が増額を行っております。

 このように、読書活動の推進に向けた取組が動き出しております。紹介したような先進的な取組をしている学校が県全体を先導し、また、その学校も、更なる取組をしてくれることを願っております。

 

(再質問)

 知事、教育委員会と学校図書館関係者との意見交換について要望するがいかがか。

 

(答)知事

 三島議員からの話ですが、学校図書館についていろんな人から意見を聞くべきだと思っておりましたので、これからも聞いてまいりたいと思っております。

 

 


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