衛生及び風紀に必要な措置等

 

○一般公衆浴場及び個室を設けないその他の公衆浴場の衛生及び風紀に必要な措置は次のとおりです。

 

〔構造設備に係る衛生措置の基準〕

公衆浴場衛生

浴室

・男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、外部から見通すことのできない構造であること。

・天井を張り、適当な箇所に湯気抜き又は換気装置を設けること。

脱衣場

・男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、外部から見通すことのできない構造であること。

・換気に必要な窓又は換気装置を設けること。

・入浴者数に応じた十分な数の衣類その他携帯品を安全に収納し、又は保管するための設備を設けること。

洗い場

・床面積は、男女それぞれ6.6平方メートル以上とすること。

・床は、タイル等の耐水性材料を用いること。

・適当なこう配のある排水溝を設け、汚水が流出する構造とし、流出した汚水は、公衆衛生上支障のないように処理すること。

・入浴者数に応じた十分な数の清浄な湯水を常に供給できる給湯栓及び給水栓を設けること。

・入浴者数に応じた十分な数の洗いおけ及び一人用腰掛けを備えること。

浴槽

・内側には、足掛けを設けること。

※熱気又

は蒸気を

使用する

入浴設備

(サウナ)

・入浴者の身体の安全を保持できる構造とすること。

・入浴者が内部から開閉できる構造とすること。

・温度計及び温度調節設備を設けること。

※屋外に

浴槽を設

ける場合

(露天

風呂)

・浴槽は男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、外部から見通

すことのできない構造であること。

・屋外には洗い場を設けないこと。

・浴槽に附帯する通路等には、脱衣場、浴室等の屋内に保温されている部分か

ら直接出入りできる構造であること。

※貯湯槽

・原湯(循環使用しないで供給される温水)を貯留する槽(貯湯槽)を設置する場

合は、土ぼこり及び汚水が入らず清掃しやすい構造であること。

※ろ過器

・ろ過器のろ材は十分な逆洗浄が行えるものであること。

・ろ過器の前に集毛器(毛髪等を取り除く容器)を置くこと。

・浴槽水の消毒に用いる塩素系薬剤等の注入口又は投入口は、循環している

浴槽水がろ過器内に入る直前に設置されていること。

※回収槽

・清掃が容易に行える構造で、回収槽内の水を消毒できる設備が備えられてい

ること。

※気泡発

生装置

・空気の取入口から土ぼこりが入りにくい構造であること。

その他

・防虫及び防臭設備のある便所を男女別に設けること。

・浴場には、傘及び履物を収納し、又は保管するための設備を設けること。

・上がり用湯水(洗い場に備え付けられた給湯栓及び給水栓(シャワーを含む)

から供給される湯水)は、浴槽水を用いる構造でないこと。

注:「※」のある項目については、設置する場合に必要な措置

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔衛生措置の基準(構造設備に係るものを除く)〕

公衆浴場衛生

業務

・営業者は、衛生管理を行うため自主管理手引書及び点検表を作成し、従業者に周知して衛生管理を徹底するとともに、営業者又は従業者のうちから責任者を定め、日常の衛生管理に当たらせること。この場合、衛生管理に関する記録を作成し、3年間保管すること。

・営業中は、浴場内を監視し、衛生の保持及び事故防止に努めること。

・伝染のおそれのある疾病にかかっている従業員又はその疑いがある従業員は、医師の診断により支障がないと確認できる場合を除き、入浴者に接する業

務に従事させないこと。

浴槽水

・温度は、常に適温に保つこと。

・常に満杯の状態にし、常に清浄に保つこと。

・毎日完全に換水すること(常に原湯が浴槽に補給されている場合であって、その補給される1日の原湯量が浴槽の容量以上のときは、完全に換水されているものとみなす。)。ただし、消毒装置を設置している場合は、1週間に1回以上完全に換水すること。

・ろ過器を使用している浴槽水又は24時間以上完全に換水しないで使用している浴槽水の消毒は、塩素系薬剤を使用し、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を頻繁に測定し、1リットル中0.4ミリグラム程度に保つこと。結合塩素のモノクロラミンを用いて消毒を行う場合にあっては、モノクロラミンの濃度を1リットル中3ミリグラム程度に保つこと。(ただし、原水、原湯の性質その他の条件により塩素系薬剤が使用できない場合等で他の適切な衛生措置を行うことを条件に知事が認めたときは、この限りでない。)測定結果は、検査の日から3年間保管すること。

・浴槽水を河川又は湖沼に排水する場合は、環境保全のための必要な処理を行うこと。

浴槽

・浴槽水を循環使用している場合は、1週間に1回以上、循環させるための配管について適切な消毒方法で生物膜を除去し、浴槽を清掃すること。

浴場内

・十分な照度を保つこと。

・洗い場、浴槽、脱衣場、洗いおけ、腰掛け等は毎日1回以上掃除すること。

・月1回以上ねずみ及び衛生害虫の駆除並びに消毒を行うこと。

タオル

かみそり等

・入浴者にタオル等の布類又はくしを貸与し、又は供与する場合は、新しいもの又は消毒したものを貸与し、又は供与すること。

・入浴者にかみそりを貸与し、又は供与する場合は、新しいものを貸与し、又は供与することとし、使用済みのかみそりを放置させないこと。

掲示

・入浴上の注意事項を浴場内の見やすい場所に掲示すること。

・薬湯を使用する場合は、浴法及び含有成分を浴場内の見やすい場所に掲示すること。

・浴槽水を循環させる設備は、吐出口付近に飲用できない旨の表示をする等浴槽水の誤飲を防ぐための措置を講ずること。

水質

検査

・浴槽水及び水道水以外の水を使用した上がり用湯水は、レジオネラ属菌が検出されないこと。

・水道水以外の水を使用した上がり用湯水並びにろ過器を使用していない浴槽水及び毎日完全に換水している浴槽水は、1年に1回以上、24時間以上完全に換水しないで使用している浴槽水は1年に2回以上(浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合は1年に4回以上)レジオネラ属菌の検査を行うこと。

・検査結果は検査の日から3年間保管すること。

・検査結果が基準を満たさない場合には、速やかにその旨を知事に届け出ること。

※貯湯槽

・定期的に貯湯槽の生物膜(微生物の増殖等により形成される膜)の状況を監視し、並びに生物膜の除去を行うための清掃及び消毒を行うこと。

※ろ過器

・1週間に1回以上ろ過器を十分に逆洗浄して汚れを排出するとともに、適切な消毒方法で生物膜を除去すること。循環式浴槽に湯水があるときは、ろ過器及び消毒装置を常に作動させること。

※消毒

装置

・維持管理を適切に行うこと。
※集毛器 ・清掃及び消毒は、毎日行うこと。
※回収槽 ・浴用に供する場合は、回収槽の壁面の清掃及び消毒を1週間に1回以上行うとともに、レジオネラ属菌が繁殖しないように回収槽内の水を塩素消毒等で消毒すること。

その他

・洗い場の給湯栓及びシャワーへ送る湯を貯留する槽を設置している場合は、清掃を定期的に行うこと。

・シャワーは1週間に1回以上内部の水が置き換わるように通水し、シャワーヘッド及びホースは6月に1回以上点検するとともに、その内部の汚れ及びスケールの洗浄並びに消毒を1年に1回以上行うこと。

・気泡発生装置を設置している場合にあっては、内部に生物膜が形成されないように定期的に清掃及び消毒を行うこと。

注:「※」のある項目については、設置する場合に必要な措置

 

 

〔風紀に関する基準〕

公衆浴場風紀

風紀

・従業員に風紀を乱すおそれのある服装又は行為をさせないこと。

・風紀を乱すおそれのある文書、絵画、写真等を置き、又は掲げないこと。

 

 

●衛生及び風紀に必要な措置のほか、営業者及び入浴者等が守らなければならないことは次のとおりです。

 

【非常時の措置】

公衆浴場の営業者は、その管理する施設内において、人の健康を害する物質等により入浴者の生命又は身体に重大な被害が生じており、又は生じるおそれがあるときは、その被害に係る建物、敷地等への立入りを禁止し、又はこれらの場所にいる入浴者を退去させ、その他その被害を防止するために必要な措置をとらなければならないことになっています。

 

【許可証の掲示】

営業者は、許可証を浴場の見やすい場所に掲示しなければならないことになっています。

 

【患者の入浴】

営業者は伝染性の疾病にかかっていると認められる者に対しては、その入浴を拒まなければならないことになっています。但し、下記のように療養のために利用される公衆浴場で、都道府県知事の許可を受けたものについては、この限りではありません。

一温泉を使用する公衆浴場で、その温泉が伝染性の疾病に対して療養効果があると認められ、かつ患者用の入浴施設が別に設けられている場合

二潮湯又は薬湯を使用する公衆浴場で、患者用の入浴施設が別に設けられている場合

 

【不潔行為の禁止】

入浴者は、公衆浴場において、浴そう内を著しく不潔にし、その他公衆衛生に害を及ぼすおそれのある行為をしてはならないことになっています。

営業者又は公衆浴場の管理者は、このような行為をする者に対して、その行為を制止しなければならないことになっています。

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