12月10日質問項目4

4.子育て世帯への臨時特別給付金

○山陰中央新報:国会では今、18歳以下の子どもへの現金とクーポンの10万円相当の給付に関して、現金での対応も可能などと、いろいろと議論になってると思うんですけれども、この件に関して、知事はどのように受け止められていらっしゃいますでしょうか。

○丸山知事:クーポンにしたいと思われる理由が全く理解できないということです。何か、給付金が貯蓄に回されることを回避できる、確実に対象商品、サービスの購入につながる。基本的な問題として、子どもさんのおられる家庭と子どもさんのおられない家庭で、子どもさんに関連する支出が増えるのは当然ですよね。だから、余計支出が要る家庭に対して支援をしようとするんだったら、使い道がどうかとか、もうそんなことを考えるほうがおかしいと。年間10万円ぐらい、余裕でかかってますよ、子どもさん一人おられれば。おられない状況に比べたらね。それを支援すればいいだけの話で、何か子育て関連商品買わなきゃいけないとか、何かおむつ買えとか、何かそんなことを、もう余分にお金がかかってるんだから、それを支援するで、余分な支出をしている人たちが支出しやすいようにすればいいだけの話じゃないんですか。そういう負担をしている家庭に、通常だったら買わないものを買わせて何をしたいのかと。一番使い勝手がいいのは現金。

 私はもともと、これは財務省の何か催眠術にかかってるんだと思いますけど、7割貯蓄に回ったから、前回の定額給付金が、これは問題だとか言うけど、だって、先行き不安があるときに、10万円もらったから10万円、そのまま使いますっていう人のほうが少ないに決まってますよ。当たり前じゃん。これまでの貯金が減ってきた。それに戻しましょう。何で悪いの。貯金減ってないけど、先々不安だから貯めときましょう。なぜ悪いの。そういう貯金、その貯金が例えば10万円増えることで、貯金の目減りが減った分が10万円戻ることで、それで日常の生活の支出を安心してできるようになるわけですよ。貯蓄に回ったら無駄になってるとか。無駄金になってると思うほうがおかしい。正直言って10万円入ったから、10万円、すぐ使いましたって人のほうが少ないに決まってますよ。何か子育て支援を、物を決めてる人たちの所得が高過ぎて、日常生活で生活が、かつかつの生活をしてたり、やりくりをして生活をしている人たちの感覚が全くない人たちが政策を決めてるんじゃないかというふうに思わせる。だって、私は恐らく所得要件で対象外です。私、娘が高校2年生ですから、仮にもし給付があったら、来年、進学をするとか就職をするにしても、それは社会人になるにしても、入学金が要ったり、支出要りますよね。それに充てようと思って、例えば1年間様子を見るっていうのが駄目って、何で言えるの。一時的に、例えば生活が苦しくて、月々の支払いに、給食費に充てていくとか、塾の支払いに月々充てていく、そのために一旦10万円置いとくとかって、5万円置いとくとかって、それが何か駄目だとか、何かそんなことを言う感性が、国民の気持ちが分かっているのかって、誰のためにこの事業やってるのかと。もらえる人たちが一番使いやすいように配るのが基本でしょ。

 だから全く理解できないし、正直言って、もうこれは、この経済対策を、これだけ注目されている話ですから、経済対策を本当に国民のために使おうと思っているのかということを政府が試されているんだと思いますよ、政府と与党が。いろんな経緯はあるでしょう。経緯はあるけど、政策を提示して、それに対する評価があって、それを含めて制度を設計していけばいいだけの話で、例えば自治体で判断してもらっていいですよというふうにしちゃうと、恐らくみんな現金にしちゃうから、だから何か、6月までにクーポンで配らない客観的な理由がある場合に限るとかね、そういうふうに邪魔をしようとする。だけど、やっぱり現金のほうがよかったから現金に変えますでいいんですよ。と私は思ってまして、本当に、一つには、支給対象の人たちのためになる配り方をしようとしてないというところが根本的な問題。何か、子育て支援の消費に無理やり充てさせようとするっていうことは、つまりはお金の使い方を邪魔するのと同じですよね。こんなことをしたら、クーポンだって、期限が限られていたり、だって、普通に考えて、18歳の子どもまで対象になるとすると、大学、専門学校へ進学する人たちが受験料に充てたいとか入学金に充てたいとか授業料に充てたいとかっていうのを、この5万円、一生懸命邪魔しようとしてるけど、そんなことをして国民喜ぶんですか。もう国民の邪魔をしようと一生懸命してるという政府の姿というのは、政権に対する信頼を揺るがすと思いますよ、政府・与党含めて。もうちょっと、経済対策って、何のためにやってんのかと。その対象とした人たちを支援するためにやってるんでしょ。それを邪魔してどうするの。

 もともとはこれ、事務費からスタートした議論だけど、900億円を超える事務費をかけるっていうところからスタートでした。それを一生懸命、財務大臣も福田総務会長も官房副長官も、いやいや、これぐらいは仕方ないんだと言われますけど、じゃあ、もうはっきり申し上げますけど、財務省の提案に乗って政権として一旦決めたことだから戻りたくないと、そんなことで政策を決めていると、ろくでもないことになると。表面的に見ると、これを無駄だと思わない財政当局、そんな財政当局が財政再建なんか言う資格があるのかと。無駄遣いを削れ、財政の均衡が大事だと言っている人たちが、これが無駄じゃないと言ってるようだと、無駄削れなんて言えるのかと。これ表面的な見方。でも、普通はそう思いますよね。

 私は、もう一つ、疑い深いので、900億円を超えるお金をかけてでも、これだけ使いにくくしたほうが使い残しが増えて、結果的に財政が痛まないんじゃないかと、そんなことでも考えてんじゃないかと。だって、普通、900億円の支出なんて減らしたいでしょ。何でこんなこと言うのかなと思ったら、大体9,000億円が支給額だから、5万円。9,000億円の1割をかけて、事務費をかけて、何でこんなことを一生懸命やるのかと。私は、1割が大体900億だから、1割以上の使い残しが生じるということを期待しているのではないかと疑ってるわけです。もうそんな政策やめたほうがいいと。予算を見せ金にして、やるやるって言ってお金が出ていかないというふうなお金の使い方は本末転倒。

 私も、この話に、補正予算の話が集中してるけど、私が根本的に疑問に思ってるのは、この1兆8,000億円の話じゃなくて、これ1兆9,000億円の話だね。私が問題だと思っているのは、事業復活支援金2兆8,000億円。これが11月から3月まで業績が悪かったらお金あげましょうと。2兆8,000億円用意しましたと。つまり、これまでの痛みに対してはもう措置済み、知りませんと、これから大変だったら支援します。もし今のこのコロナが収まってる状況が3月まで続けば、ほとんどこれ対象は生じない。生じるわけがない。空振りに終わる。そもそもが、空振りに終わる以前に、10月までの3波、4波、5波の影響が政策的に手当て済みだというふうなことをよくも言えたもんだと思いますし、さらに構えた予算が空振りになって、1割も執行されないってことが起きるんじゃないかと、そういう危惧をしますよ。こんな制度設計で経済対策と言えるのかと。本当に与党の政治家の皆さんは、こんなものをオーケーと言っているのかと。2兆8,000億円、事業者支援のために使いますって、そういう説明を受けて了解をした。多くの国会議員の皆さんはそうだと思います。細かい一つ一つの事業の説明を受ける時間はない。でも、いかに2兆8,000億円つけたところで、2,800億円しか使われなかったら、もう詐欺って言われますよ。

 実際に、たしか今年の夏に予算措置された一時支援金と言われた予算がありましたよ。それが6,500億円超、予算措置されましたけど、恐らく3分の1ぐらいしか使われてない。決算額で言えませんけど、公表してませんけどね。取材してもらえたら、島根県が要求したって結果教えてくれないからさ、取材してくださいよ。3分の1しか使われない実績が多分ある。予算額で支援したって錯覚に陥ってるけど、大事なのは決算なんだ。いかに5兆円積もうが10兆円積もうが、1割や2割しか執行されなかったら、半分しか執行されなかったら、それは残りの額は見せ金ですよね。なので、経済対策の規模は大きいけれども、本当に国民に届く予算なのか、仕組みになっているのか。

 これは、私が肝に銘じることですけど、神は細部に宿るっていうことわざがあります。神業と言われるものというのは、実は非常に小さいところが精緻だから美しいというふうに言われる。細かい制度設計まできちんとチェックをしないと、とある役所のペースでお金が出ていかない仕組みをつくられて、結果的には対象になる人が少なかったですといって物が終わってしまって、それで財政再建に資するということになりかねないんじゃないかと、これはちょっと関連するので、5万円と。そういう根本的な問題ですよ。民主的にどういうふうに財政をチェックするか。経済対策を本当にその対象にされた人たちのためになるようにどうやって仕組むかということを政治がちゃんと監視してるのかどうかということが問われると思います。

 経緯がある、与党協議で決まって、両党で合意した内容だから、これをできるだけ守らないと人の顔が潰れるとか、メンツが立たないとか、それはあると思いますけど、でも、考えてみたら、世に示してみたら、こういう意見が多かったんで、こういうふうに変えますといって、国民が喜ぶ内容だったら、誰も文句言わないと思いますよ。改むるに如くはなし。こっちのほうがいいと思ったら変えるんでしょう、臨機応変ですよね。こんなことで初志貫徹っていうことじゃなくて、こんなことは臨機応変で対応されるべきだと思いますし、今回の大阪市の松井市長に対する対応を見ても、今日までだったら何とか年内の児童手当の支給に合わせて10万円配れるんで、早く国は示してほしいとあれだけ言われていたのに、政府の答えは、予算が成立後だと。これ嫌がらせですよ。おまえらの好きにはさせないという回答をしているのと同じです。だから、もう見せしめみたいな対応ですよね。

 本当に、どういう基準で現金支給を認めるのかということを予算委員会でも示さずに、予算が通ってしまうんですか、これだけ注目されてる内容を。そんなことは後で決めるからはんこを押してくれ、賛成してくれといって、国会はオーケーと言うんですか。予算委員会とか予算審議って、何のためにやっているんですか。松井市長のあのリクエストに対する答えとしては、本当に、正直言って見せしめのような回答ですよね。そんなことを勝手に言っても完全無視で、一切協力しないという回答だというふうに見ましたけど、それは政治的な判断としてあるのかもしれないけども、これはあれですよ、我々地方公共団体全体に対するメッセージでもあります。と私は受け止めますよ。好き勝手言ったって、俺たちがうんと言わなきゃ、恥かいて終わるぞというメッセージだと私は受け止めました。

 でもね、そんなことで黙ってたら、このお金は生きないでしょ。このお金、将来世代が、我々も含めて、来年以降、利子払っていって、60年かかるんだから、国債の償還って。この18歳以下の子どもたちも払っていくわけですよ。その900億円、仕方ないじゃないかと本当に思えるのかと。ちょっとあまりにあまりな対応だと。予算というのは国会審議にかかるけれども、こんなこと、自治体にどういった場合に現金支給を認めるかという基準を示しもせずに通ってしまう国会審議、予算審議なのか、そういう根本的な問いを投げかけていると思いますよ。私はちょっと何か、恐ろしいですね。もう決めたものは決めたんだから黙っとけというのが、この一連の経緯を30字以内で要約しなさいと言われると、政権与党が決めたことを四の五の言うなと、黙っとけと、そういう答えですね。恐ろしいなと思います。なので、正直申し上げて、こういうことを言うかどうか迷いましたよ。だって、嫌がらせされるかもしれないから、私も。市町村長さん、言いたいこといっぱいありますよ。テレビに出てくる人、発言する人、僅かです。ほかの市町村長さんだって、それは考えはある。それは当然、現金支給がいいに決まってる。でも声を上げられないわけですよ、そうやって威圧されるから。黙っとけって言われてるのと同じだからね。

 市町村に比べれば県は大きいけれども、県の規模でいったら46番目です。政府からすれば、吹けば飛ぶような相手でしょう。だから黙っておくというのが一つの選択肢だったけれども、やっぱりこういうことでは子育て世代の支援を一生懸命政府がしようとしてると思われないと。何のためにこんなことを一生懸命やっているのかと、何のために一生懸命クーポンにしようとしているのか理解できないし、それは、普通の家計のお金の使い方、やりくりの仕方ってことを全くイメージできてないか、または、使い残しをさせようとしているか、どっちかしか思えない。

 お金の使い方として、改めてもらいたいというふうに言っていかないと、島根県のお金の使い方も、そんなお金の使い方をしているんじゃないかと誤解されてもいけない。私は、大事な事業は、細かな要件まで見ますよ、神は細部に宿るから。大枠でオーケーとは言わないです。本当に政策目的に合致した要件設定になっているのかどうか、なっていなければ、この前の最初の飲食店向けの事業継続の給付金のようになる。考えに考えて、あれでいいと一回は思ったけれども、実績が、実態がそれに合ってなかったんだったら、実態に合わせて制度を変えていく、当たり前のことですよね。だから、クーポン支給がよかれと思って判断されたことで、それが間違っていたとかって言う気はないけれども、やっぱりいろんな人の反応を聞くと、こっちのほうがいいんじゃないかというふうに軌道修正されるというのが賢明なんじゃないかと。

 だから、総理の聞く力が、聞き流す力に変わってしまっては、国民に約束されたことと違ってきますよね。やっぱり聞かれたら、取り入れるべきところは取り入れていただく。経緯もあるだろうけれども、国民が望まれることを政策として実行していく。

 正直言って、本当にね、みんなそうだと思いますけど、10万円、すぐかかりますよ。1年後の支出に備えたって、別にいいじゃないですか。2年後の支出に備えたっていいじゃないですか。それが駄目って、何でそんな高飛車に、この子育てしてる人たちに言えるのか、ちょっと理解できないですよね。お金もらったら、すぐ何か子育ての、おむつ買えとか、分からないけど、習い事させろとか、どういうふうに要件設定するのか分からないけど、食費だって、子どもさん1人いたら1人分増えるんだし、食費でもいいでしょうが。そんなに何か実費に充てさせたいんだったら、給食費とか、何か実際に生じてる支出を免除して10万円分やればいいんであって、もう配るって言っちゃった以上、現金しかないでしょう。

 というか、本当にこれだけ注目されてる案件で、聞く耳を持たないみたいな対応をされるというのは、政府とか行政に対する信頼を損なうと思いますし、松井市長が何とか年内に出したいんでということに対して、予算審議なんて数の力で乗り切れるから、そんなのは予算が通ってからだというふうに平然と政権幹部が言われるという姿というのは恐ろしいですよね。

 本当に何のため、私はね、市町村が大変だからやめましょうとは思わないです。市町村の皆さんも、大変でも、その大変さ以上に、やる価値があるんだったら、それはやられますよ。ワクチン接種と並行で大変だけど、本当に政策としてそういうことをやらなきゃいけないんだったら、じゃあやろうと思われると思うけど、これじゃあ頑張りようがないでしょう。5万円相当の給付を受ける方の邪魔をするために一生懸命時間を使ったりして、労力使って、時間使って、苦情を受け付けて、何かもう、モチベーションを下げるためにやっているのかって。そんなんだったら、もう政府が委託になんか出さずに、政府の職員が自分でやってくれと。何か買物サイトでも開いて、物を選んで、食費は駄目だ、何か分からないけど、物選びから何から、もう政府がやればいいよ、900億円の事務費使って。あまりにひどいよ、これ。

 だって、消費喚起だったら、GoToトラベルでも、GoToイートでも、何かゴールデンウイークで終わらせるなんて決めてるほうを見直すべきだよ。こんなことをほじくり回して、消費喚起とかって言うんじゃなくて。子育ての消費喚起って言うんだったら、もう子育ての絡みでもうちょっと何か、GoTo何とかとかつくったらどうなの。こんなところで何か消費喚起だとかって、訳の分からない理屈を継ぎ足して、欲しくもないものを買わせようとしてるのか分からないけど、5万円もらっても3万円の価値にしかならないようなことをやったり、5万円もらっても使いようがないようなものをやって、それでお金を残して、よかったよかったってしようとしてるとしか思えないので、もうぜひ見直してほしいと思いますよ。

 こんなことをやってると、政府、信用されなくなると思いますよ。本当に財政再建なんてしようとしてるんですか。子育て世帯が大変だから支援しようって本当に思ってんのって、大本を疑われますよ。もうこれは与党協議の経緯があって、もともと公明党が10万円の給付と言われてたやつを、紆余曲折があって決まった経緯があるので、経緯はあるかもしれないけども、結果的には公明党がおっしゃってたことが正しかったでいいと思う。メンツとか経緯とか、そんなことは国民にとって一文の得にもならないんだから、いろんな話を聞いてみたら、これがやっぱり一番いいよね、だからこうしますといって、責任問題にもならないし、柔軟な聞く力を発揮されたということでいいんじゃないかと思うので、ぜひ、ぜひどちらでも選んでくださいというふうに制度設計してもらいたいですね。クーポンを排除すべきだとも、したいところはやればいいと思いますけど、選択制にして、そうすると、12月の給付には間に合わなかったけど、(児童手当は)2月に給付があるんです、次、2月に。2月に児童手当と一緒に振り込めれば、受験だとか、年度末とか、新学期に向けた支出に使えるようになるわけなので。

 だって、生活困窮世帯も含まれてる給付ですよね、これ。早く給付したほうがいいに決まってますよね。義務的にやらなきゃいけない支出が立て込む3月、4月の前に現金で支給するっていうのが次善の策だと思いますから、年末で一括10万円が難しかったとしても、残りの5万円はやっぱり2月の給付時期に現金で配ろうと思ったら配れるように設計してもらうというふうなことがいいと思います。

 あともう一つ、クーポンは、市町村単位とかでなく、全国単位でやらないと、4月は異動があるからね。松江市で使えるクーポン作って支給してさ、そして転勤になって使い残し。だから、使い残しを狙ってるんじゃないかと私は疑ってるんだけど、どうするつもりなんだろうかと思って。何か引っ越しして使い残ったら、転居先に行って、そこで使い残した分の新しいところでの券か何かをもらわなきゃいけないのかな。でも、それが偽造じゃないかどうかなんて確認もしようがないから、すごい手間だよ。やるんだったら本当、全国でやったほうがいいと思いますよ、全国で。全国共通クーポン券。3月、4月をまたがるんだから。今の時期に支給事務をやるということは、3月以前のデータで決めるわけですよ、住所地で。3月、4月の異動時期にかかったら、松江市のクーポンもらったところで、使いようはありません。どうするつもりなんだろうかと思って。

 そういう意味でも、何か誰も望んでいないクーポンを一生懸命やろうとしている。多分、どこかの役所が、財務省しかいないと思うんだけど、私は。普通は、こういう事業をやりたいって要求するんですよ。今回は与党協議だったから、担当の役所がないわけです。だから実務を考えてる人たちが全くいない中で下りてきて、それをどうやるかっていう物事で進んでるから、多分実務的な検討は、通常の予算に比べると大分遅れてると思います。だから、本当にクーポンを市町村ごとに発行するなんていう形、仮に都道府県でやるとしたって、転居があるでしょ。転居したらどうすんの。もう何か疑問だらけなんです、実務的に見てもね。

 松井さんって、単なる大阪市長じゃなくて、全国政党のトップですよ。全国政党のトップが大阪市長を兼ねておられて、あのぶった切られよう。ちょっと怖いですよね。もう国会議員の皆さんを束ねてる方がああいう目に遭う。そんな首長、ほかにいませんから、ほかの首長はもう背筋が震え上がる対応ですよ。黙っとけと言われてるんだと思います。でも、黙っておくべき話じゃないでしょと。で、黙らざるを得ない人たちがたくさんいるっていうのは、私はよく理解しますんで、黙ってる人たちがもっと声を上げるべきだとも思わないけども、やっぱりそれぐらい威圧感のある対応でしたね。もう絶対に年内支給はさせないという回答です。国会審議にも、国会の中でも、予算が通るまでは示さないんだから、国会の中でもまだ検討中ですといって最後まで言い張る。そういう強い意思表明ですよね。だから、野党から何を言われようが変えないという、何か政権としての強い意思表明がされていて、それは相当、この議論に対して口を挟むなというふうな意思を間接的に示されてる、それは恐らく意識して私はやられてると思いますけども、黙れと言っても黙れない話なんじゃないかというのが私の認識です。

 以上です。すみません、長くなりました。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

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