2月18日質問項目7

7.JR西日本

○共同通信:共同通信、田中です。すみません、最後に。

 JR西日本の長谷川社長が、2019年度のいわゆる1キロ当たり、1日の平均乗車数、輸送密度が2,000人未満だった区間の収支を今年4月に公表すると明らかにしました。島根県の場合は、それは木次線が該当すると思うんですけど、長谷川社長は、地域の皆さんと路線の現状認識にギャップがあるので、情報開示して、どれほどの経営効率なのか知ってもらうためだと理由を述べているんですけど、これに対して受け止めをお願いできますでしょうか。

○丸山知事:輸送密度が2,000人以下は木次線以外にもたくさんあります。たしか基本的には出雲市から県境まで以外は2,000人を超えてないという状況だと思いますので、県内のJRの地方路線はほとんどが当たる話になります。

 経営状況というのは事実としてあるんでしょうから、それを公表するのはまかりならんというふうに、それは言い過ぎでしょうから、公表されるのは、それは致し方ないんでしょうと。ただ、路線の収支が赤字なのでとか、これだけ赤字なのでというふうな判断の仕方というのは一つの判断だと思いますけども、あわせて、JR西日本のJってジャパンですからね、ジャパンレールウエーズでしょ。だから、日本全体の鉄道のネットワークの主要なる主体ですよね、JR各社って。そういった意味で、鉄道のネットワークというものをいかに確保していくかという、新幹線だけ走ればいいとかという話で、新幹線の駅にみんな車でやってくるという話にもならないわけですから、そういう基幹の黒字のところと、それ単体では黒字にならないところをいかに組み合わせて、全体としてネットワークを維持していくか。多分ローカル線を単純になくすだけだと、その先に影響はあるはずですよ。だって、そこから電車に乗って来る人もいるわけだから。だから、ぶった切って問題が、ここを切ると、こっちがそのまま残るんじゃなくて、鉄道で、例えばJRの駅に行けなくなれば、車で行かなきゃいけないとなれば、じゃあ飛行機にしようかというふうな影響もあるわけですよ。だから、ネットワークを維持するということが、今の多分JR西日本さんの中で問題がないと言われている路線の収支にマイナスの影響も与えるでしょう、トータルとして考えていかなきゃいけない要素があるはずでありますので、どういうふうなネットワークを維持していくかということ、それから我々の生活交通として定時運行をしていただく貴重な公共交通ですから、そういったものの公益性等を含めて、路線収支だけでものが判断されるということというのは、我々としては認め難い、賛成し難いというのは基本的な考え方であります。

 だからといって、路線収支をJR西日本として大きな判断材料に置かなきゃいけないということは、それは企業体だから、それは認めなきゃいけないと思いますので、その接点をどこに置くのかという課題じゃないかというふうに思います。

○共同通信:ありがとうございました。

○丸山知事:追加すると、何のために公表するかというと、やはり地方路線についての見直しをしていくという姿勢の中の動きでしょうから、それに対して我々としては、大きな枠組みとしては、大事な公共交通としてできるだけ維持してもらうというふうな形で、我々としては臨んでいくという基本姿勢は変わりませんけども、そういう両者の接点を適切なところで設けていくということ。これは、場合によっては、昨日だっけな、何日か前に発足した国の鉄道の研究会ですかね、でどういう議論がなされるか、鉄道路線の維持に向けた検討会が国土交通省で始まってますので、そういったもので、そういった中でどういう施策が案として上がってくるかということにも注目しながら、また、そういうところに対しての全国知事会などを通じて働きかけもしながら、そういう地域の立場、地元の立場、そして事業者、経営体としての西日本の立場、そして全国的なネットワークを維持していくとかということも含めた政府の立場、知恵を寄せ合って、やっぱりできるだけ残してもらうと、できるだけ今のネットワークを維持していくという立場で、今の路線を維持してもらうという立場で臨んでいくということだと思います。

○共同通信:ありがとうございました。

○山陰中央新報:山陰中央新報の曽田でございます。

 先ほどのJRの質問に関連してですが、国の検討会が立ち上がったということですけども、これに対する評価というのは、どういったものがございますでしょうか。

○丸山知事:これまでにない形での検討をしていただける枠組みだと思いますので、こういうコロナの影響、また人口減少を受けて、地方路線の収支が厳しくなっているという現実は現実で、これであるわけなので、そういった中で公的な立場から、政府という立場から財政的な支援というものが検討されることを期待しているという立場であります。

○山陰中央新報:ようやく立ち上がったなとか、そういう何か、所感というのはありますか。

○丸山知事:特に感慨はないですけど、期待をしてるというところでしょうか。

○山陰中央新報:ありがとうございます。

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