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ものづくり・しまねのマイスター

島根には、独自の技術により、国内外で高い評価を得る企業や伝統工芸品があります。携わる人々を通して「島根のものづくり」の魅力を紹介します。


竹内光浩さん・竹内義弘太鼓店(安来市)

今回は、創業130年を超える太鼓専門店の4代目・竹内光浩さんです。25歳で父に弟子入りし、腕を磨いて30年。体に染み込んだ技術で、和の文化の継承を担っています。


修繕した締太鼓を仕上げる様子
修繕した締太鼓の仕上げ作業


ひもを通す穴を開ける様子
ひもを通す穴を開ける


竹内光浩さんの写真
竹内光浩さん


作業場に腰を下ろし、鼓面に牛皮を縫いつけていく竹内さん。つくっているのは安来節に使う締(しめ)太鼓です。手の動きによどみはなく、仕上がったときの縫い目の数はいつも同じになるといいます。

「数えている訳じゃないけど、一番いい音がする張り加減を体が覚えているからね」

2枚の鼓面を縫い上げたら、胴を挟んでひもで固定します。乾いたいい音を出すためには、締め上げは固く。両面が同じ音になるまで、締めたら試し打ちをして、ひっくり返してたたき、さらにひもをぐいぐいと締め上げます。この作業はなかなかの力仕事。竹内さんの額に汗が光ります。

現在、太鼓職人は県内に数えるほどしかいません。松江の「鼕(どう)行列」に使われる鼕太鼓ともなると、大きいものは直径6尺(約1.8m)。修復できるのは、竹内さんの工房だけです。

鼕に使う皮は牛一頭分。毛を落とす下処理は、皮を薬品につけ込んで1時間ごとにかき混ぜなくてはなりません。その作業は父の義弘さんと交代しながら10日間も続きますが、けがや虫に刺された跡を見つけたら、それまで。鼕には使いません。「そういう皮は破れやすいから。最初からやり直しだよ」。太鼓は良い状態で長く使ってほしい、それが竹内さんの職人としての気概です。

これまでに、県内外の寺社や神楽社中から依頼を受けてきました。その中で特に印象に残っているのは、駆け出しの頃に立ち合った修復作業だといいます。

「千年以上前の宮太鼓が見つかってね。胴が古いから、皮を張り替えても果たして鳴るかと思ってたんだよ。それが再び音を響かせた。その瞬間は忘れられないね」

以来、30年あまり。竹内さんの胸の内には、その手で命を吹き込んだいくつもの太鼓が鳴り続けています。


郷土の民謡・安来節に使われる締太鼓の写真
郷土の民謡・安来節に使われる締太鼓


●お問い合わせ
竹内義弘太鼓店(TEL:0854・28・8109)




お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
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