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ものづくり・しまねのマイスター

島根には、独自の技術により、国内外で高い評価を得る企業や伝統工芸品があります。携わる人々を通して「島根のものづくり」の魅力を紹介します。


宮澤一也さん・ヤンマーキャステクノ松江事業部(松江市)

今回は、創業100年を迎えたヤンマーキャステクノ松江事業部の宮澤一也さんです。ディーゼルエンジンや産業用機械の部品を鋳造する鋳物工として高品質化に情熱を注ぎ、銑鉄鋳物生産量で全国3位を誇る島根の鋳物産業を支えています。


鋳型に溶けた鉄を流し込む宮澤さんの写真
鋳型に溶けた鉄を流し込む宮澤さん


宙づりの巨大な容器から、真っ赤に溶けた鉄が火花を散らして鋳型へ流れ落ちていきます。ハンドルを回し、手作業で容器の傾きを操作するのは、熟練の鋳物工の仕事。鉄の温度や流れる速度が製品の出来を左右するといい、「昔から『鋳物は魔物』といって、工程通りやってもうまくいかないことがある。経験がものをいう難しさがあるから面白い」と宮澤さんは話します。

主力製品は、国内外で使用される船用・陸用ディーゼルエンジンの部品。「船や車や飛行機を動かすエンジンは、鋳物でできている。現代の生活に不可欠なのが鋳物」と自負をのぞかせます。手掛ける鋳物は両手で運べるサイズから、軽自動車ほどの大きなものまで。コストや性能、サイズなどの制約をクリアしつつ、ゼロから形をつくりあげていくため、試作から製品化までに数カ月を要することもあります。

砂を固めて造る鋳型の製造は湿度や気温の変化に影響を受けやすく、宮澤さんが特に気を使う工程です。強度が不足すると鉄に砂が混ざって製品不良を招くため、砂に含まれる水分量やガスの抜き方など、数値化できない微妙な調整を独自に研究。ノウハウは職人同士で共有し、かつて10%近くあった不良率を2%台まで低下させました。

鋳造技能士1級の国家資格も同社でいち早く取得。定年を迎えた現在は鋳物づくりの全工程に精通する唯一の人材として、品質・人材育成アドバイザーを任されています。「悪い鋳型には感触や形に違和感がある。若手もマニュアルにない感覚をつかみ、自分がつくったものがいいか悪いか気づくようになってきた」と、長年培ってきた技術の継承を喜んでいます。


鋳型づくりのコツを若手に指導する様子
鋳型づくりのコツを若手に指導


完成した部品をチェックする宮澤さんの写真
完成した部品をチェックする宮澤さん


同社でつくるエンジン部品の鋳物の写真
同社でつくるエンジン部品の鋳物


●お問い合わせ
ヤンマーキャステクノ松江事業部(TEL:0852・37・1355)




お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
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【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp