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ものづくり・しまねのマイスター

島根には、独自の技術により、国内外で高い評価を得る企業や伝統工芸品があります。携わる人々を通して「島根のものづくり」の魅力を紹介します。


舟木清さん(雲南市)

今回は、木製建具職人の舟木清さんです。小さな木片を使って幾何学的な文様を生み出す組子細工は、飛鳥時代から受け継がれてきた木工技術。舟木さんは、日本古来の技法で華やぎと落ち着きのある空間を創り出しています。


舟木清さんの写真
舟木清さん


熟練の指が薄い木片を一つずつつまみあげ、組まれた木片と木片の間に差し込むと、紙一重の隙間もなく、しっくりとはまっていきます。それにつれて、桜の花をかたどった文様が一つ、二つと現れました。

釘も接着剤も使わない舟木さんの組子細工は、パズルのピースのようなこの木片を無数に作ることから始まります。寸法や接合面の角度が0.1ミリ違っても組み上がらなくなるため、木片の製造は繊細な技術と経験が要求される工程。微妙な力加減を正確に伝えられるよう、舟木さんは複数のカンナを使い分けます。「木は薄くなるほど変形しやすくなりますから、良質の木材を選ぶことも大切です」と舟木さん。

木片の組み合わせによって出来上がる幾何学文様のバリエーションには、限りがありません。中でも舟木さんが得意とするのは、3本の木片を、竹籠を編むように重ねて文様を描く「目潰し本籠目(めつぶしほんかごめ)」。伝統的なこの技法を用いて、舟木さんは神社仏閣の欄間などの修復に携わっています。

自宅に飾るのは、縁起の良い亀甲文様を使って桜をイメージした四曲組子屏風。「組子細工の技術を和洋の建築物に取り入れ、癒やしの空間を演出したい」と話します。

現在の住宅建築は、あらかじめ工場で機械加工した木材を現場で組み立てるプレカット工法が主流。大工や建具職人らが手仕事で作り上げる和風建築は昔に比べて少なくなりましたが、その温かみや落ち着きのあるたたずまいが、いま見直されているといいます。舟木さんは、現代建築にも調和する組子のデザインを生み出すとともに、県内の学校で、子どもたちに組子細工の面白さ、ものづくりの楽しさを分かりやすく伝えています。

その確かな技術や取り組みが評価され、平成23年に厚生労働省の「現代の名工」に認定。平成26年には黄綬褒章を受章しました。


象眼(上)と桜亀甲(下)をあしらった組子の写真
象眼(上)と桜亀甲(下)をあしらった組子


桜をイメージした四曲組子屏風の写真
桜をイメージした四曲組子屏風


●お問い合わせ
舟木木工所(TEL:0854・49・7301)




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