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日本遺産・日が沈む聖地出雲

神話のふるさと出雲。この地に沈む夕日は、古くから神聖なものとされ、美しい夕景は今も人々を魅了します。

今春、「日が沈む聖地出雲〜神が創り出した地の夕日を巡る〜」が、文化庁の「日本遺産」に認定されました。夕日にちなんだ二つのお社がある島根半島西端の海岸線をたどると、日が沈む聖地が生み出した景観や歴史、文化に触れることができます。


経島と夕日の写真
経島と夕日


日沈宮(ひしずみのみや)‐日御碕(ひのみさき)

古来、出雲は大和から見て北西にあり、「日が沈む地」とされてきました。その北西端、日本海に突き出た日御碕(ひのみさき)には、「日御碕神社」があり、「日沈宮(ひしずみのみや)」にアマテラスが祀られています。出雲では夕日に象徴される太陽神アマテラス。日沈宮は江戸時代には「日が沈む聖地の宮」と称されていました。

日沈宮がかつてあったのが、近くの経島(ふみしま)です。ウミネコの繁殖地として有名なこの島では、毎年8月7日の夕刻、「夕日の祭り」とも呼ばれる「神幸(みゆき)神事」が営まれます。

紺碧の日本海を見下ろすようにそびえるのは白亜の「出雲日御碕灯台」。石造りの灯台として日本一の高さを誇り、夕刻には、44メートルのシルエットが、茜色の海に沈む夕日を見送ります。


島根半島の北西端に位置する日御碕の写真
島根半島の北西端に位置する日御碕(出雲市提供)


日御碕神社にある日沈宮の写真
日御碕神社にある日沈宮


ウミネコが飛び交う経島の写真
ウミネコが飛び交う経島


天日隅宮(あめのひすみのみや)‐稲佐(いなさ)の浜

弁天島のシルエットが印象的な稲佐の浜の夕日の写真
弁天島のシルエットが印象的な稲佐の浜の夕日


古事記の「国譲り神話」の舞台として知られる「稲佐の浜」と、そこから南へ弓状に延びる「薗(その)の長浜」は、いずれも夕日の絶景エリアです。

弁天島のシルエットと日本海に沈む夕日が別世界にいざなう稲佐の浜。国譲り神話では、オオクニヌシが高天原の使者タケミカヅチとこの浜で会見し、自身が住むための宮を築くことを条件に国譲りを承諾したとされています。その宮こそ、浜から東へ1キロ先に鎮座する出雲大社。日本書紀に「天日隅宮(あめのひすみのみや)」と記されていることからも、この一帯がすでに日が沈む神聖な地であったことがうかがえます。今でも稲佐の浜では、全国から集まる八百万(やおよろず)の神々をお迎えするため、旧暦10月10日の日没を待って「神迎(かみむかえ)神事」が執り行われます。

薗の長浜は、出雲国風土記の「国引き神話」で、ヤツカミズオミヅヌが、海の彼方から引き寄せた国(土地)を引いた「綱」とされています。その中ほどには、ヤツカミズオミヅヌを祀る長浜神社があり、神話にちなんでスポーツ上達を願う参拝者も多く訪れます。

日没前の束の間。神々が創り出した海岸線から眺める夕日は、いにしえの人々が日の入りに抱いた畏敬を今も思い起こさせます。


天日隅宮と呼ばれた出雲大社の写真
天日隅宮と呼ばれた出雲大社


ヤツカミズオミヅヌを祀る長浜神社の写真
ヤツカミズオミヅヌを祀る長浜神社


弓状に延びる薗の長浜の写真
弓状に延びる薗の長浜


出雲市の地図


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出雲市文化財課(TEL:0853・21・6893)

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出雲観光大使からひとこと

フード&トラベルライター
西村愛さん
出雲市出身


西村愛さんの写真


雲の出やすい出雲。日御碕の夕日は、刻々と姿を変えてたなびく雲にも注目したいところです。古代の人々も雄大な日本海や雲の移ろい、静かに沈む夕日の荘厳な情景に、神の存在を感じていたのかもしれません。




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