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うまいものを訪ねて8焼きサバずし

豊かな歴史風土の残る島根では、この土地ならではの味も受け継がれています。酢飯に焼きサバを混ぜ込んだ「焼きサバずし」もその一つ。海から隔たった土地に生まれたおもてなしの料理です。

焼きサバずしの写真

 

 

焼きサバずしが伝わる雲南(うんなん)市木次(きすき)・三刀屋(みとや)の両地区は、出雲地方と広島県を結ぶ交通の要衝として古くから栄えた内陸の町です。保冷・輸送技術が未発達だった明治以前は、日持ちがしない生サバは、日本海で水揚げしたものをこの土地より奥へ流通させることができませんでした。そこでさらに遠くへ送るために焼きサバ作りが盛んに行われるようになりました。

 

木次・三刀屋地区の焼きサバは、1匹丸ごと串に刺して焼き上げるのが特徴です。かつては貴重なタンパク源だったため、骨に残した身をほぐして煮しめとともに酢飯に混ぜ込み、ちらしずしにしました。農繁期の助っ人をもてなす料理としても、この焼きサバずしを作ったといいます。

雲南市木次町の食事処(どころ)「おくい」では、店主の奥井健功(たけのり)さんが家庭で親しんだ味を基に焼きサバずしを提供しています。

背開きにした生サバを串に刺して素焼きにし、骨を取り除きながら皮ごと丁寧にほぐします。その後、合わせ酢をなじませ、シイタケ・タケノコの煮しめと細切りのかまぼこ、刻みのり、刻んだ木の芽とともに酢飯に混ぜ込みます。最後に錦糸卵を飾って完成。サバのうま味を生かすために「合わせ酢は酢と砂糖と塩だけで、ごはんを炊くのにもだしは入れません」と奥井さんは話します。

奥井さんの焼きサバずしは、ふっくらと焼き上げられたサバのうま味をさっぱりした味加減の酢飯が引き立て、サバの皮の香ばしさも加わって食欲をそそります。また木の芽がアクセントになり、最後まで飽きずにおいしくいただけます。

「昔はサバはぜいたく品。1匹を無駄なく、皆で分け合うことのできた料理だったのでしょう」と奥井さん。一皿に、海から遠い地域ならではの歴史と食文化が映し出されています。

 

 

焼きサバの写真

 

焼きサバ
島根県でのサバの年間漁獲量は全国上位にあり、消費量でもトップクラス。かつては出雲市の大社・平田地区で水揚げされたサバを広島県三次方面に人力で輸送する際に雲南市木次・三刀屋地区で焼き魚に加工されたことから、地域の名物となった。現在でも鮮魚店や専門店で焼きサバの加工・販売が行われている。

 

 

焼きサバの身をほぐし、合わせ酢をなじませて酢飯に加える様子
焼きサバの身をほぐし、合わせ酢をなじませて酢飯に加える

 

 

 

奥井健功さん(中央)、好美さん(左)、由子さんの写真
奥井健功さん(中央)、好美さん(左)、由子さん

 

 

 

完成した焼きサバずしの写真
完成した焼きサバずし

 

 

 

雲南市の地図

 

 

 

●お問い合わせ
お食事処「おくい」(TEL:0854・42・0037)

 

 

 


 


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