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しまね流ココニアルオンリーワン

切り絵アーティスト・カジタミキさん(出雲市)

黙々と紙に向き合い、自ら描いたデザインを丁寧にカットする−。
精緻で色鮮やかな切り絵作品を生み出す
出雲市在住の切り絵アーティスト・カジタミキさん。
独特の世界観を放つ作品の数々は、多くの人を魅了します。


カジタミキさんの写真


専業主婦だった8年前、出雲市内の骨董品屋で、小紋などの細かいモチーフが彫られている型紙に出会いました。「模様が緻密できれいだけれど、紙の色が違っていたらもっといいのに」と思い立ち、その型紙をスキャナーで取り込み、彩りある紙に柄を切り抜いてみたことが切り絵をするきっかけとなりました。

専門的な学校で美術を学んだことはなく、子どもの頃から好きだった絵を描いたり、もの作りをしたりする延長で、切り絵も自己流で始めました。

それから5年後、山陰の作家を支援する団体が企画したイベントで、ストーリー仕立てのスライドショーの原画を切り絵で作りました。「大きな仕事をもらえ、やり遂げたことで、仕事として続けたいという気持ちが深まりました」と振り返ります。

切り絵作家として本格的に歩み始めて間もなく、東京で自身の作品を企業などにPRする場で転機は訪れました。それは、ファッションデザイナーの桂由美さんとの出会い。ウエディングドレスやアクセサリーの装飾を任されたのです。平成27年、大阪での桂さんのファッションショーとパリ・コレクションに使用されたことで、「切り絵を装飾や衣装という立体にしたらこうなるのか」と分かり、作品の幅が広がりました。

ショーでの作品は、遠くから見てもらうため、普段よりも大胆に切る必要がありました。一方で、見えない部分でも細かく切るところにこだわりました。すると、「紙を切っただけなのにそれだけではないように見える」独特な仕上がりに。桂さん専属のジュエリーデザイナーが”カジタテクニック”と評して技術を認めてくれ、大きな自信になりました。

活動の域は海を渡り、米国・ニューヨークでグループ展と個展を開きました。作品にはタイトルや説明を付けませんが、現地の人が、見て感じ取ったことを話してくれ、テーマをくんでくれたことは嬉しかったです。作品そのものに伝える力があると実感できました。

国内外で活動していくうちに、県外や海外を拠点にしたいと思ったこともありました。しかし、島根以外の土地では、創作する際、自ら着色する紙の色のイメージが自分の感性と合いませんでした。それは「空の色」です。紙の色は、子どもの頃から好きだった島根の空からインスピレーションを得ています。自宅から眺める空には、ない色がありません。青や赤だけでなく、金や銀、ピンク、緑、紫・・・。「毎日毎時間、色のニュアンスが変わる。最高な環境で創作できています」と充実感をのぞかせ、「島根の空の下にいたい」と笑顔で話します。

今後は、テキスタイルデザイナーや造形作家などさまざまなアーティストとのコラボレーションに挑戦します。「私の作品にどのような変化をつけてくれるのか楽しみ」。湧き出る創作意欲で切り絵のさらなる可能性を求め、出雲の地から世界に発信を続けます。


切り絵を使用した衣装の写真


切り絵をする様子の写真


かじた・みき
出雲市出身、在住。8年前から切り絵を始め、国内外で作品を展示するほか、ファッションショーやショーウインドーの装飾などを手掛け、高い評価を得ている。平成29年には、ニューヨークでの展示、ミラノでの作品販売が決まっており、切り絵の書籍も出版予定。




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