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島根の匠松江藩籐細工長崎誠さん

江戸時代末期から続く松江藩籐(とう)細工。
自然のぬくもりを感じさせる籐の籠(かご)を、松江市大庭町の長崎誠(ながさきまこと)さんは40年以上制作し続けています。
六弁の花びらのような形に作る「花結(はなむすび)」は一子相伝(いっしそうでん)の高度な技。
それを継承する5代目の長崎さんが編み上げる花結の籠はまさに逸品です。


島根の匠松江藩籐細工

 

 

長崎さんが籐細工の世界に入ったのは、島根大学教育学部を卒業した昭和44年。
「一日中仕事をしている父の姿を見ていて、引き寄せられるように自然に継いだ」。
父で4代目の藤吉(とうきち)さんの下で修業を始め、もっぱら乾燥させた直径1センチほどの丸い籐(ラタン)の茎を縦に四つに割り、幅1〜3ミリの薄い皮籐(かわとう)に加工する下ごしらえの仕事。
藤吉さんが亡くなる昭和53年夏の一年前に花結の技を伝授され、継承しました。
松江藩籐細工は江戸末期に藩士の内職としてスタート。
明治維新以後も長崎家は続け、2代目の福太郎さんが花結を考案しました。
籐細工には椅子や敷物もありますが、長崎家では代々、籠を制作。
特に茶道の炭入れに使う花結の「炭斗(すみとり)」は、珍重されています。
高度成長期に海外から安価な籐製品が流入し、国内の籐細工は大きな打撃を受けましたが、
「松江の茶道に支えられた。花結の技のおかげであり、職人としての意地もあった」と、生き残ることができた理由を説明。
平成15年度には島根県ふるさと伝統工芸品の認定を受けました。
籐細工の籠は、皮籐を水に浸して柔らかくしながら編んでいきます。
特に花結は根気と力が求められます。
「一本の籐でも強いところと弱いところがある。途中で折れてしまったら全てダメになってしまうので、それらを見極めながら編んでいかなければならない」。
1個作るのに1ヵ月半かかり、完成すると1週間くらいは体に力が入らない状態が続きます。「年齢的に厳しくなっているが、体力の続く限り作りたい」と、意欲を語ります。
また、長崎さんは籐細工の普及にも努めています。
出雲地方の歴史、文化を伝えるため、松江市大庭町に「出雲かんべの里」が平成6年に設置されると、工房を移し、制作するとともに、週1回の体験教室で市民に籐細工を指導。
「籠はあくまで日用品。自分が家で使うものを作りなさい、と言っている」。
その言葉に職人としての物づくりの原点が凝縮されています。


出雲かんべの里外観の写真
出雲かんべの里外観

長崎誠さん

花結の飾り籠の写真
花結の飾り籠

ざる編みの花籠の写真
ざる編みの花籠

粗編みの野菜籠の写真
粗編みの野菜籠

○お問い合わせ
「出雲かんべの里」籐工房
(TEL0852・28・0043)

 

 

 

 

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