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伝統工芸出西織(SYUSSAIORI)

伝統工芸出西織の写真(SYUSSAIORI)
出雲地方で栽培した綿を紡いだ糸を天然の藍(あい)で染め、織機で手織りした出西織(しゅっさいおり)は、簡素な美しさが何ともいえない温かさを醸し出します。
斐川町の工房で制作に励む多々納桂子(たたのけいこ)さんは、息子の妻昌子(まさこ)さんに伝統技法を継承しながら仕事への情熱を燃やし続けています。

収穫した綿の種取り作業の写真
収穫した綿の種取り作業

 

使い込むほど味が出る暮らしに密着した手織物


多々納さんは昭和29年に倉敷民芸館の工芸研究所で染めと織りの技術を学び、翌年から創作活動に入りました。
「家族が身につける着物を作ってくれないか」という出西窯の陶工である夫の弘光(ひろみつ)さんの願いがきっかけだったそうです。
出西織は原料となる白綿、茶綿(しろわた、ちゃわた)の自家栽培から始まります。
収穫した綿は種を取り、打った後に紡いで糸にします。
国産の藍を使って発酵建て(はっこうだて)と呼ばれる伝統技法で糸を染めていきます。
別名地獄建てとも言われる発酵建ては、熟練と勘に頼るところが多く、微妙な変化に対応できなければ一夜で染め液を腐敗させてしまうこともあります。
多々納さんは「昭和48年から技術習得に努めましたが、試行錯誤の連続でした」と当時を振り返ります。
現在は技術を受け継いだ昌子さんが染めを受け持っています。
染め上がった糸は今度は織機で織っていきます。
色の濃い糸や薄い糸を縦横に組み合わせて、さまざまな表情の布を織りあげていきます。
でき上がった製品はざっくりとした風合いで、使い込むほど味の出る暮らしに密着した手織物です。
多々納さんは平成17年に、対象形に模様を彫り込んだ板の間に布を挟んで強く締め付けたまま染色する「板締(いたじめ)技法」を再現しました。
「貴重な文化遺産を埋もれさせたくない」と、出雲市の旧家に残る藍板締版木(あいいたじめはんぎ)の復刻板を使った約130年ぶりの幻の藍染め技法復活です。
「水や土など自然の恵みいっぱいの環境で糸を紡ぐ幸せを感じさせてもらっています」と、年齢は重ねても挑戦する姿勢を忘れない多々納さんです。


発酵建ての藍で糸を染めるの写真
発酵建ての藍で糸を染める

綿を紡いで糸にしていくの写真
綿を紡いで糸にしていく

染め上がった糸を織機で織っていく写真
染め上がった糸を織機で織っていく

多々納桂子さん(右)と昌子さんの写真
多々納桂子さん(右)と昌子さん

簡素で美しい出西織作品の写真
簡素で美しい出西織作品


○お問い合わせ
多々納工房
(TEL0853・72・3120)

 

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