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私と島根

私と島根・出雲市 出雲市の地図

古代史の謎を解き明かす鍵は「出雲」が握っている。

松江市で行われた「第3回出雲学フォーラム」で「出雲が存在した謎」をテーマに講演された関裕二さんに、「出雲」についてお話を伺った。

 

荒神谷史跡公園(斐川町)で、古代出雲の謎について語る関裕二さんの写真

荒神谷史跡公園(斐川町)で、古代出雲の謎について語る関裕二さん


 

 「出雲」は謎だらけです。古代史の謎というと、とかく邪馬台国等に注目が集まりますが、「出雲」の謎を解かない限り、邪馬台国もヤマト建国の謎も解けない、と考えます。
考古学の発掘で、ヤマト誕生の地が纏向(まきむく)遺跡(奈良県桜井市)と分かってきましたが、国譲り神話の中で滅びたはずの「出雲」の神が、今もヤマトで数多く祀(まつ)られている。これは大きな謎です。ヤマト建国後の「出雲」没落も謎の一つです。
「出雲」を解く鍵はヤマト建国に隠されているのではないか…。記紀神話に目を転じると、編者である朝廷がヤマト建国前後の歴史を熟知していたと思われる節がある。また、纏向遺跡など考古学の事情とも合致する。となれば、記紀神話は絵空事ではなく、何かしらの史実をもとに記された可能性が出てくるわけです。
ヤマト建国の中核を担った「吉備」と、北部九州と交流がありヤマト建国に大きく関与した「出雲」との間で、制海権を巡る覇権争いが繰り広げられ、「出雲」は敗れた。この「史実」を説話化したのが国譲り神話なのではないか…。
出雲は大好きです。取材に行くときは、予備知識を持たずにその土地の空気をかぎに行くんですが、出雲はヘンなんですよ(笑)。土地が持つ一種独特の妖気を感じるんです。
今回の出雲路で、出雲大社境内から出土した宇豆柱(うづばしら)を初めて見ました。ゾクゾクしました。一日見ていても見飽きない。これだけでも古代出雲歴史博物館を作った価値があります。
「出雲」は“なかった”とする史学会の“常識”が、考古学的発見によって、その考え方自体に間違いがあったことを気づいてもらえただけでも大きな意味があります。まだまだ評価は低いけれど、今後更に出雲への認識は変わっていく。確かに「出雲」は“あった”。そう思っています。(談)

 

出雲大社境内遺跡出土の宇豆柱(うづばしら)の写真(島根県立古代出雲歴史博物館)出雲大社境内遺跡出土の宇豆柱(うづばしら)(島根県立古代出雲歴史博物館)

関裕二(せき・ゆうじ)

歴史作家。昭和34年、千葉県柏市生まれ。仏教美術に魅せられ奈良に通い続け、独学で日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している。著書に『聖徳太子は蘇我入鹿である』『古代史9つの謎を掘り起こす』『天孫降臨の謎』『海峡を往還する神々』『神武東征の謎』、そして『出雲抹殺の謎』など多数。

 


 

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