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やなしお道

 銀山街道と聞いたとき、石見銀山と温泉津を結ぶルートを思い浮かべる方が多いと思いますが、銀山街道には、赤名、三次を経由して尾道につながるルートもあります。この石見銀山と山陽を結ぶ街道の中で、今回は美郷町小松地から同町湯抱にかけて「やなしお道(みち)」と呼ばれている街道を紹介します。

 

 「やなしお」という名称の由来は、たくさんの塩を運んだため「八名塩」とも言われていますが、定かではなく、初めてその記述が見られる1354年の古文書では、ひらがなで表記されています。

 

 やなしお道は、今から約600年以上前の時代から山陰と山陽を結ぶ主要な道として存在したと言われており、江戸時代以降は銀を運ぶ要路として利用されていました。文化庁の「歴史の道百選」にも指定されており、一部は中国自然歩道として整備されています。

 

 小松地から湯抱までの街道は約7km。木々に囲まれ起伏の少ない道がしばらく続きます。街道沿いには茶屋屋敷跡、一里塚、大名石などがあり、当時の面影を残しています。歩き始めてから約5km、中国自然歩道を兼ねていたやなしお道は、「湯抱別れ」で湯抱温泉を経由して三瓶山へ向かう中国自然歩道と分岐し、歩道の終点となる「やなしお坂」に向かいます。この「やなしお坂」、その急勾配のつづら道は、当時往来する人々や牛馬を苦しめました。この坂を通る荷役には割増賃金が認められていたという記録からも、この坂が銀山街道の大難所であったことが推察できます。

 

 これからの季節、秋の匂いを感じながら、街道を人々が往来していた古の時代に想いを馳せてみてはいかがでしょう。

 

 ※「やなしお道」では10月から11月にかけてウォーキング大会が開催される予定です。

 詳しくは美郷町ホームページ(外部サイト)、または美郷町企画財政課(0855-75-1924)へお問い合わせください。

 

 (りびえーる掲載日平成20年9月14日)

 


やなしお道
やなしお道(邑智郡美郷町)
 

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