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トップ > 総務課 > Web竹島問題研究所 > 竹島問題への意見 > 回答内容 > 2009年6,7月のご意見

今までにいただいたご質問と回答

2009年 6,7月分

  

【質問1】

   韓国の報道(聨合ニュース2009.6.2 Web日本語版)によれば、貴県の竹島問題研究会『竹島問題に関する調査研究最終報告書』を批判する『独島領有権確立に向けた研究』(独島研究叢書3)という書籍が韓国の嶺南大学校独島研究所という機関から刊行されたという。この書籍に対し、何らかの行動をとる予定はあるか?

 

<回答>

   早速この本(出版社は景仁文化社)を取寄せました。目次を見ると、「韓国の古地図に現れた独島認識に関する研究」、「竹島問題に関する調査研究最終報告書"西欧製作図の分析"に対する批判」、「三国通覧輿地路程全図と伊能図中の独島」、「竹島問題に関する調査研究最終報告書に引用された日本江戸時代独島文献研究」、「竹島経営者中井養三郎氏立志伝の解釈誤謬についての考察」、「"サンフランシスコ平和条約に現れた竹島についての取扱"に対する批判的研究」などの記事が載っています。ご指摘の報道によれば日本語版も出るようなのでこれも出版され次第入手して、反論に値する内容であるか検討したいと思います。(事務局:総務課)

 

 

【質問2】

   韓国の報道(JPNews http://jpnews.kr/sub_read.html?uid=741)によれば、マーク・セルダン米コーネル大教授が、竹島は日本の領土でないと主張したそうだが、その論拠が、非常にお粗末な内容であった。「1945年、米国は独島が韓国の領土という意見を示しました。しかし、サンフランシスコ条約(1951)時は前の意見とは違って独島がどこの国の領土なのか、各国の境界線がどこで終わるのか明確にしないなど中立的な立場を維持しました。」と述べている。これは教授の無知からくる発言といってよい。サンフランシスコ平和条約の草案の変遷を確認していくと、Liancourt Rocks(竹島)はDean Rusk Documentを経て日本が放棄しない領土に含まれた、つまり条約上日本領土であることが明確に確認されている。韓国が竹島を侵略した際も、アメリカは、サンフランシスコ平和条約における竹島の地位の再確認をしており、韓国のScapin677による領有権主張は否定されている。こういった基本的なことが、海外の学者に知られていないのは、日本側の広報が足りないのではないか。

   また、韓国側のいう于山島が竹島でないことは数ある資料から確定できることであり、石島も竹島であることを直接的に示す資料・地図は発見されておらずこの論拠が韓国側の推測・願望に過ぎないことも、きちんと世界に広めるべきである。

 

<回答>

   サンフランシスコ平和条約で竹島の日本保持が確定していること、韓国古地図に竹島を掲載したものがないことは、「竹島問題に関する調査研究最終報告書」にあるとおりです。ご教示いただいた記事を見ると、この教授の主張は、全体としては東アジアの和解のために種々の関連問題を広く国際的な線で検討すべきだということのようですが、ご意見で引用されているような発言が事実関係の無知によることはそのとおりなので、今後も可能な範囲で啓発に努めたいと思います。(事務局:総務課)

 

 

【質問3】

   アメリカが、オーストラリアに竹島の扱いを質問され、竹島は日本領土に含まれるとサンフランシスコ平和条約前にオーストラリアに通知したそうだが、詳しく解説してほしい。

 

<回答>

   ご質問にある質問・回答は、米国の外交文書集Foreign Relations of the United States, 1950年6巻1327ページ以下に掲載されているもので、塚本孝「サンフランシスコ条約と竹島」『レファレンス』389 (1983.6) pp.51-63に訳出紹介されています。米国における対日平和条約の準備は、1950年秋以降、米政府部内の検討の段階から他の連合国の意見を徴する段階に移ります。米国は、手始めに、平和条約草案の骨子を7項目に要約した覚書(1950年9月11日付け)を作成し、各国に提示します。この覚書(いわゆる講和7原則)の第3項が領土関係で、「日本国は、(a)朝鮮の独立を承認し、(b)合衆国を施政権者とする琉球及び小笠原諸島の国連信託統治に同意し、(c)台湾、澎湖諸島、南樺太及び千島列島の地位に関する連合王国、ソ連、中国及び合衆国の将来の決定を受諾する。...」とされていました。オーストラリア政府は、この講和7原則についての照会の中で第3項について、「旧日本領土の処分に関し、より精密な情報を求む。例えば西沙群島、火山列島、南鳥島、伊豆諸島。」という質問をしました。この質問に対する米国の回答は、冒頭部分で日本が保持する島を挙げ、「瀬戸内海の島々、隠岐列島、佐渡、奥尻、礼文、利尻、対馬、竹島、五島列島、琉球諸島最北部及び伊豆諸島、いずれも古くから日本のものと認められていたものであるが、これらは日本によって保持されるであろうことが考えられている。...」としました。平和条約では日本が放棄する領土(第2条)、米国の施政権下に置く領土(同第3条)を規定し、日本が保持する領土に関する規定は設けられなかったので、このような"日本であり続ける島"のリストは条約上には出てきませんが、オーストラリアの質問は、平和条約によって竹島の日本領であるという地位に変動がなかったこと、逆に平和条約上日本の領土であることが確認・確定されたことを示す一つの資料です。(事務局:総務課)

 

 

【質問4】

   朴炳渉氏は、「1951年6月、在韓米軍のコルター将軍は韓国政府へ竹島=独島を爆撃訓練区域に使用する許可を韓国政府から得ました。この一事だけを取りあげれば、アメリカは竹島=独島を韓国領土として扱ったという結論になりかねません。」と主張している。これについて、1) 1951年6月、在韓米軍のコルター将軍が韓国政府から得た「独島」の使用許可というものの実態はいかなるものか。2) 1951年ということは「日本国との平和条約」の発効前であり、領域の確定していない時期である。したがって仮に在韓米軍が前述の「許可」を得ていたとしても、それはただちに島の領有権を保証するものではないのは明らかと思われるがどうか。

 

<回答>

   ご指摘の朴氏の主張は、2008/ 5/10 Yahoo!掲示板「竹島」No.16542、半月城通信 No.134(2008.5.30)3. 外務省「竹島」パンフ批判(8) 竹島=独島の爆撃訓練区域指定にアップされたものだろうと思います。この記事には出典の記載がありませんが、「在韓米軍のコルター将軍」の話は、Mark S. Lovmo氏による調査"Liancourt Rocks Bombing Range: 1947-1952"が明らかにしたことです(http://www.geocities.com/mlovmo/temp.html)。ロヴモ氏が紹介する資料--在韓米陸軍第8軍の副司令官John B. Coulter陸軍中将発、張勉韓国国務総理あて1951年6月20日付け書簡--に、「空軍が、訓練のためリアンクール岩を爆撃場として終日使用する許可(authority)を求めています。空軍は、15日前に通告して人と船を排除する用意があります。上記のことに承認(approval)をくださるかどうか可及的速やかに通知してください。」とあります(http://www.geocities.com/mlovmo/page8.html)。続いて同年7月7日付けの第8軍のレポートに韓国が7月1日に承認を明らかにした云々とあります(同上URL掲載資料)。

   他方、ロヴモ氏も指摘するように、また以前から知られているとおり、竹島の爆撃場としての使用は、GHQから日本政府にあてた指令として発出されています。1947年の指令は、SCAPIN-1778: Liancourt Rocks Bombing Range (1947.9.16) であり、この1951年の指令は、SCAPIN-2160: Liancourt Rocks (Take-Shima) Bombing Range (1951.7.6) です。SCAPIN-2160は、「1.廃止:...SCAPIN-1778 2.リアンクール岩(竹島)...は爆撃場として指定される。 3.危険区域は次のとおり a.地上海上の危険区域-リアンクール岩北緯37度15分東経131度52分の半径5マイル内の区域 b.空の危険区域-リアンクール岩...の半径5マイル上空30,000フィートまでの空域 4.隠岐列島の住民及び北緯40度までの本州西岸の全港湾の住民は、この訓練場を使用する15日前に通告される。15日を超えて使用されるときは、警告が15日ごとに上記住民に流布される。その情報は、総司令部政治局から日本政府に伝達され、日本政府は関係地域の文民当局に流布するものとする。」としていました。

   以上の資料に即して見れば、竹島の爆撃場として使用に際し韓国政府の承認を求めたことは、在韓米軍が竹島を韓国領土だと考えていたからというよりも、爆撃訓練によって韓国人も影響を受けることがあり、了解を得ておく必要があったということかもしれません。韓国政府あてのCoulter書簡は、日本政府あてのSCAPIN-2160よりも情報内容が簡単であることにも注目したいと思います。しかし、いっそう重要なことは、質問者ご指摘のとおり、米軍当局がどう考えたかではなく国家間の平和条約により竹島の日本による保持が確定したことです。(事務局:総務課)

 

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