平成21年度 新たな農林水産業・農山漁村活性化計画プロジェクトの取組状況
総括
平成21年度において、県・各圏域では、市町村・関係団体・県が一体となって84プロジェクトの活動が展開され、プロジェクト毎に設定している評価項目(258項目)について、64%が達成(概ね達成86%)。
PDCAサイクルに基づき、地域の実情やニーズに応じ柔軟かつ機動的にプロジェクトを見直し、平成20年度末に2PJの追加と8PJの変更、平成21年度末には20PJの変更を実施。
主な変更内容は、売れるものづくりプロジェクトの推進項目に、販売促進体制整備などを追加したり、成果指標の上方修正を実施。
主な指標の将来見通・・・各分野における主要な指標の平成21年度末実績
農林水産分野連携戦略プラン
県プロジェクト
・島根の農林水産物安全・安心プロジェクト
「安全で美味しい島根の県産品認証制度」(「美味しまね認証」)の運用を開始し、年度内に鶏卵、しいたけ、米、梨、青ネギ、イワガキの27品目が認証。
・農林水産業・農山漁村の役割への県民理解促進プロジェクト
県政世論調査の中で、農林水産業等の役割・機能(食料供給や県土の保全など)についての調査を実施し、「よく知っている」「ある程度知っている」とする人が81%。
一方で、情報等を知る機会がほとんどないとする人が55%あったことから、情報発信の充実や体験活動等への参加者の増大に向けた取り組みが必要。
・地産地消の推進プロジェクト
県産品供給拡大に向け、故郷料理店、学校や病院等の給食施設における使用状況、県内各地域で拡大している産直事業等の実態を定期的に把握することが必要。
・農林水産物等の輸出促進プロジェクト
「しまね食品輸出コンソーシアム」を設立し、40の企業・団体が参加。
・地域を守るしくみづくりプロジェクト
担い手不在地域の解消については、集落営農等を核に約100集落で進展。
耕作放棄地対策については、本年度より国事業を活用した取り組みを開始(60ha)。
地域プロジェクト
・高津川流域保全プロジェクト
高津川流域保全に資する個々の活動(森林整備、生き物調査、有機・エコ農産物、バイオマス、環境農業宣言、海岸林保全、鮎ブランド化)について連携した取組を実施。
・隠岐ブランド育成プロジェクト
新たな商品開発と販路開拓により隠岐4島の経済活性化を目指す「隠岐ブランド育成協議会」の取組の中で、隠岐発産品の開発(しいたけ粉末、アゴ天、すり身ギョーザetc.)や島外への営業・PRを実施。
農業・農村戦略プラン
県プロジェクト
・地域の特色ある米づくりプロジェクト
地域の特色ある米については、エコ米、きぬむすめの生産拡大に加え、契約的取引が大幅に増加したことにより、販売額は73億円に到達。
・市場が評価する「しまね和牛」生産プロジェクト
子牛市場における「しまね和牛子牛育成マニュアル」基準達成牛(リボン装着)については、高価格取引(市場平均より5.6万円高値:5月から3月の実績)となり、一定の成果。
・環境負荷軽減・資源の循環利用推進プロジェクト
「環境を守る農業宣言」については2,628件に増加し、生産者側・消費者側がお互いを支え合う「コラボレーション宣言」が初めて出されるなど新たな取り組みを開始。
・水田の利活用促進プロジェクト
飼料米を給餌した鶏卵については、「こめたまご」のブランドで販売開始され、養鶏農家から飼料米の需要が拡大。
地域プロジェクト
・ぼたん等圏域農産物の台湾等への輸出拡大プロジェクト
松江市では春節需要の高い台湾で販売促進を展開中であり、平成22年度台湾で開催される世界花博にも出展予定。
・販売を起点とした水田基幹品目の推進プロジェクト
斐川町では、大豆・ハトムギ乾燥調製施設および低温貯蔵庫が6月に完成し、品質の均一化による実需者との取引が活発化し、今後も拡大の見込み。
・産直の販路拡大プロジェクト
奥出雲産直振興推進協議会の直売所の販売額が687百万円(前年対比103%)となり、着実に拡大。
・耕畜連携による農業生産体系の確立及び放牧推進プロジェクト
邑南町においてコントラクターが新規設立されたことに伴い、WCS用稲や飼料用トウモロコシの作付による飼料自給の取組が順調に進展(WCS用稲:6.6ha→H22年30ha超の希望、トウモロコシ:19.8ha)。
・浜田圏域農産物パワーアッププロジェクト
浜田市における有機軟弱野菜については、新開団地や既存の農地で規模拡大(1.6ha)が進展。
・西いわみ農産物の有利販売プロジェクト
西いわみ農産物全体の流通販売実態把握を行い、物流体制を見直し、主要品目の集荷一元化等を行い、輸送コストが低減。
・隠岐のこだわり米プロジェクト
隠岐「藻塩米」については、「安全で美味しい島根の県産品認証制度」に2戸が認定。目標は全戸(19戸)認定。
森林・林業戦略プラン
県プロジェクト
・木材生産団地化推進プロジェクト
団地内での間伐を各種事業を導入し重点的に実施したことから、木材生産量は当初計画を上回る。(計画41千m3→実績49千m3)
・木材安定供給体制確立プロジェクト
県西部の「島根県素材流通協同組合」と県東部の「斐伊川流域森林組合納材協議会」等が、協定に基づき合板用原木を安定的に納材。(H20:71千m3 → H21:92千m3)
・木材需要拡大プロジェクト
県産木材を生かした木造住宅づくり支援事業は、新築・増改築分について当初目標(190件)を上回る申込み。(H21年度実績366件)
・木質バイオマス利用促進プロジェクト
中国電力(株)が、三隅発電所において林地残材バイオマス石炭混焼発電設備の整備に着手。平成23年度からは、木質チップを年間3万トン程度活用予定。
地域プロジェクト
・地域材供給システム構築プロジェクト
松江圏域では市町単独の地域材住宅支援制度の創設などにより、地域材利用による木造住宅を89棟建築。
・出雲木づかい推進プロジェクト
斐川町で地域材利用の保育施設をモデル的木造公共施設として建設予定。
・菌床しいたけ生産振興プロジェクト
「奥出雲しいたけ」が安全で美味しい島根の県産品認証を受け、これを活用した商談会を実施するなど、「奥出雲ブランド」の販路拡大に向けた取組みを展開。
・木材生産団地化推進プロジェクト
大田市森林組合及び邑智郡森林組合は、提案型集約化施業(森林所有者への森林経営の企画提案)を重要な課題と考えており、その実行体制を強化。
・自治会による海岸林の保全・整備推進プロジェクト
益田市における海岸林整備は、4自治会において、恒常的な活動として定着。今後、ライオンズクラブや小学校などに対し、活動への参加呼びかけを予定。
・原木しいたけ・林野産物振興プロジェクト
隠岐の島町の生しいたけ生産では、保湿管理の徹底、冷暖房施設の追加整備などにより、生産者の温湿度管理技術が向上し、発生量が増加。(H20:12.1t → H21:18.8t)
水産戦略プラン
県プロジェクト
・売れる水産物づくり推進プロジェクト
現在の水産物の流通経路や商品づくりについて見直し、新たな販路開拓のための市場調査や試験出荷、県内外バイヤー等と地元企業のマッチングを実施。
・水産資源の維持培養プロジェクト
一定基準以上のマアジの漁獲があった場合に休漁を実施する「資源回復計画」を策定。
・宍道湖・中海水産資源の維持再生プロジェクト
資源回復・漁場生産力強化事業を導入し、湖底耕耘による漁場改善などの水産振興策を強化。
地域プロジェクト
・高品質サワラの生産拡大プロジェクト
美保関沖で漁獲され高鮮度処理したサワラを、昨年度に引き続き岡山市場に直接出荷し、高価格取引。(地元市場879(787)円/kg → 岡山市場1,186(917)/kg円:10月から12月実績、( )内は出荷経費を除いた手取額)
・意欲と能力のある担い手への支援
県東部における担い手の支援事業として漁業経営改善計画の策定及び認定を要件とした「漁業許可等の優遇処置」を制定。
・石東売れるしまねの水産物づくりプロジェクト
大田地域の小型底びき網漁業において沿岸漁業者経営改善促進グループを立ち上げ、販路拡大による収入増加及び新技術導入(直まきリール)によるコスト削減に取組。
・石見地区におけるアユ資源復活
江川漁協のみであった種苗生産施設が、新たに高津川漁協に整備され、昨秋から生産を開始。
・「隠岐のいわがき」ブランド化推進プロジェクト
「隠岐のいわがき」の出荷数量が73.2万個となり、前年比105%。

