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穀類膨張機を利用する簡易製茶法

  穀類膨張機の利用により、茶生葉の酸化酵素失活と破砕が同一工程処理でき、加熱加圧程度に応じて原形〜膨張的破砕〜爆発的破砕状態となり、蒸し風〜炒り風〜焙じ風等の荒茶が得られ、製茶時間が1〜2時間にまで短縮できる簡易製茶法を開発しました。

 

1.研究の目的
    緑茶の製造法は、茶生葉の酸化酵素失活を蒸熱や釜入り等により行った後、茶葉を揉みながら乾燥する工程であり、これには多数の高価な機械設備と熟練を要する高度な製茶技術が必要とされています。
    ところが、近年は、形状にそれほどこだわらない深蒸し茶が増え、更に、形状をあまり考慮しなくてもよいティーバッグやペットボトル用の材料が求められています。そこで、これらに見合った簡便な製茶法として、穀類膨張機を利用して、茶葉を内部から破砕する簡易製茶法を検討しました。

 

製茶法 

2.研究の成果
  1)茶生葉を穀類膨張機に投入後 密閉し、回転を伴う加熱加圧に より炒り蒸して酸化酵素失活を 図り、蓋の瞬時開放による回収 装置への取り出し時の瞬時減圧 により茶葉を内部から膨張軟弱 化破砕し(図1)、その後乾燥 して荒茶とする簡易製茶法です。

  2)穀類膨張機釜内加圧約1〜6気圧の製造例(表1、表2、写真)では、加圧増に伴い処理時間は増え、釜蓋開放時の釜内部圧力が高い場合には爆発的破砕(爆砕)状態となり、釜内部圧力が爆砕時より低い場合には膨張的破砕(膨砕)状態、釜内部加圧がさらに低い場合には原形を留めます。なお、処理時の釜外側温度は139〜162℃と加熱加圧増に伴い高くなります(表2)。

  3)官能審査結果では、加熱加圧増に伴い、蒸し風から炒り蒸し風、炒り風、炒り焙じ風、さらに焙じ風となり、また、同じ材料を用いた煎茶に比べてこの製法では苦渋味が和らぎます(表1)。

  4)棚式透気乾燥機を用いて排気温度65〜80℃の範囲で乾燥すると、乾燥時間は約1〜2時間と高温ほど短くなります(表3)。

  5)この簡易製茶法では、茶生葉の酸化酵素失活と膨張軟弱化破砕の同一工程処理が可能で、製造に要する時間を従来の4〜5時間から1〜2時間にまで短縮でき(表1〜3)、また、これまでのような多数の高価な機械設備や熟練を要する高度な製茶技術がなくても、比較的簡便に製茶できます。

 

 膨張機 

特徴

 

 荒茶官能審査

 

3.成果の活用方法
 1)現状の荒茶状態でも問題ないが、製品の均質性や抽出性等を考慮して、細片化するとティーバッグやペットボトル用等の材料としての利用性が高まります。
 2)成分等の抽出用材料としての利用では、破砕処理後直ちにあるいは冷凍保管後に抽出を行うと乾燥工程が不要になり、一層簡略化された製茶作業となります。

 

4.成果の普及状況
  平成17年度に市販される予定です。


                    問い合わせ先:作物部 作物グループ

 

 印刷用ページはこちら(pdfファイル338KB)

 

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