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島根県農業試験場研究報告第**号(1993年3月) p1-18
土壌窒素供給力に基づくコシヒカリの施肥法改善

藤原耕治、古山光夫、播磨邦夫、山本朗

摘要

 平坦部と山間部の水田において、稲作期間における土壌窒素供給力を評価するとともに、これに基づきコシヒカリに対する窒素の適正施肥量を算定した。また、適正施肥量を基に策定した施肥法を平坦部水田に適用して、その有効性を検討した。

 

  1.  稲作期間における作土の無機化窒素供給パターンを速度論的に推定した結果、各試験地水田とも移植後30日前後から100日前後までは直線で近似できる単調な増加パターンを示し、この時期の平均的な無機化窒素供給速度は、平坦部細粒灰色低地土水田で1.2*10−4kg m−2day−1、平坦部中粗粒グライ土水田で0.46*10−4kg m−2day−1、山間部礫質灰色低地土水田では0.58*−4kg m−2day−1であった。
     また、コシヒカリの生育ステージを3期に区分し、地帯又は土壌条件による水稲生育や窒素吸収パターンの変動要因を解析した。

 

  • 各水田の土壌窒素供給量とコシヒカリの適正窒素保有量から適正施肥量を計算した結果、基肥窒素の適正量は、平坦部細粒灰色低地土水田で0.0002kgm−2、中粗粒グライ土水田で0.0059kgm−2、山間部礫質灰色低地士水田で0.0044kgm−2と水田の土壌窒素供給力に応じて顕著な差が認められた.一方、穂肥窒素の適正量は0.0037−0.0044kgm−2の範囲にあって地帯又は土壌条件による差は比較的小さかった。
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  • 適正施肥量に基づき策定した施肥法を平坦部水田のコシヒカリに適用したところ、稲体窒素保有量の最適化とともに単位面積当り総籾数及び出糠期LAIの適正化が図られた。その結果、細粒灰色低地土水田では、倒伏の軽減や登熟歩合の向上が認められ、中粗粒グライ土水田では慣行区に比べて玄米収量が14%増加した。また、改善区の収量は5,900−6,200kgha−1と目標の水準に達しており、新しい施肥法の適用による玄米生産能率の低下も認められなかった。
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