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島根県農業試験場研究報告第25号(1991年3月) p83-100
し尿処理汚泥の連用が作物および土壌に及ぼす影響

伊藤淳次、田村明長、山根忠昭

摘要

 2種類のし尿処理汚泥(混合汚泥、余剰汚泥)を、施用量を変えて3種類の土壌に年1回(夏作前に施用)5年運用し、作物の生育、収量及び土壌の理化学性に及ぼす影響を調査した。

 

  1. 10a当り2tの汚泥施用で、作物の生育は旺盛となり、収量が増加した。

 

  • 汚泥の肥効は主に窒素及びリン酸によるものと考えられた。窒素の無機化率は、30度C、4週間の培養条件で30−48%であった。リン酸の肥効は、カルシウム濃度が高くカルシウム型のリン酸を多く含む汚泥で高かった。
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  • 10a当り6tの汚泥を施用した場合、汚泥の急激な分解に伴って多量に生成したアンモニア態窒素によって作物の発芽及び初期生育が阻害された。この現象は、汚泥の施用時期を早くすることで回避できた。
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  • 6t/10aの汚泥連用7作目のコマツナ及び9作目のコカブにおいて亜鉛の過剰障害が発生した。障害の発生は土壌phと関係が深く、アルカリ分の少ない汚泥を施用した場合に発生し易かった。
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  • 汚泥の運用によって、土壌の炭素、窒素、可給態リン酸(カルシウム型リン酸を多く含む汚泥のみ)、亜鉛、銅、カドミウム濃度が上昇した。また、汚泥施用量が多い場合にはEC、CEC、孔隙率などが高くなる傾向が認められた。
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  • 汚泥成分の積算施用量と土壌中の炭素、窒素、可給態リン酸(カルシウム型リン酸を多く含む汚泥のみ)、亜鉛の増加量との間には高い相関が認められ、汚泥の施用量からこれらの成分の蓄積量を推定できた。
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  • 本試験に供試した汚泥及び土壌について、土壌中の可給態リン酸及び亜鉛の蓄積量を基に試算した汚泥の施用限界量は、3−8t/10aであった。
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