
変わらない美しい風景とともに 浜田真理子
叙情あふれる世界を、透き通った声で歌い上げ、全国に熱烈なファンを持つ浜田真理子さんに、松江市でお話を伺った。

松江に住みながら音楽活動を続ける浜田真理子さん
早朝、天気がいいとウォーキングをします。てくてくと、自宅から歩いて15分で宍道湖に到着。県立美術館辺りからの景色が好きです。朝もやの中、しじみ漁の舟が浮かぶ景色は、まるで墨絵のよう。数年前から都市へツアーに出かけるようになって、ことさら松江の良さに気付くこのごろです。
島根にいながら、東京で音楽活動をしている理由をよく聞かれます。何か特別な理由があると思われるのでしょうね。でも、それを特に意識したことはありません。私にとって松江は、幼い頃から生活の拠点。家族がいて仕事があり、それがとても自然だから。一つ言えることは、松江でゆるゆるとした楽な気持ちで過ごしているから、今の私の音楽が生まれているということでしょうか。
昨年、出雲市出身の錦織良成監督に出会い、島根県雲南市を舞台にした映画『うん、何?』の音楽を担当しました。
私の母は雲南市吉田町の出身で、子どものころ、夏休みになるとよく遊びに行きました。冷たく透き通った川。木陰を吹き抜ける山から降りてきた風。ジンジンと響き渡るセミの合唱。目を閉じて情景を思い浮かべるだけで、ざわざわとさざ波を立てた心が穏やかになるから不思議です。
監督や音楽プロデューサーと何度も話し合い生まれた音色と、日本の原風景ともいえる雲南の景色が、さりげなく溶け合ったように思います。
これからもノートを片手に宍道湖などへ出かけ、ほどよい「間」のある曲づくりをしていくつもりです。そのためにも、今ある島根が、ずっとそのままでありますように。 (談)

嫁が島を臨む宍道湖の風景(松江市)

映画「うん、何?」の舞台にもなった雲南市(木次町)
浜田真理子(はまだ・まりこ)ミュージシャン。島根県出雲市生まれ。松江市在住。’98年、1stアルバム「mariko」をリリース。‘02年事務所兼レーベル「美音堂」設立。'03年以降東京、大阪などでコンサート活動を展開。CD「あなたへ」「夜も昼も」、DVD「mariko live〜四十雀」ほか。今年、劇場公開の映画「うん、何?」(監督/錦織良成)の音楽を担当。 |
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