第三世代携帯電話の不感地域の解消について
平成17年1月
島根県情報政策課
1.携帯電話の不感地域対策
- 本県は、携帯電話の通じない「不感地域」を解消するため、携帯電話事業者による鉄塔施設整備に係る初期投資に対して、国5/10、県2/10、市町村3/10の費用負担を行う国庫補助事業(移動通信用鉄塔施設整備事業)を県内各地域で積極的に導入してきました。
- しかしながら、現在もなお「不感地域」として残されているケースでは、鉄塔施設整備に伴う携帯電話事業者のランニングコスト、具体的には、(1)鉄塔自体の維持管理費、(2)鉄塔から携帯電話事業者の中継施設までの間の有線伝送路の調達コストの面で採算割れになることが、整備が進まない要因となっています。
- さらに、携帯電話事業者の設備投資は、第三世代携帯電話(通信速度384Kbps?2Mbps)のエリア整備のための対策に移行していますが、第三世代に対応する鉄塔施設整備を行う場合には、従来に比べて有線伝送路の超高速・大容量化が求められるため、光ファイバ回線を調達する必要が生じます。
- このため、携帯電話事業者にとっては、光ファイバ回線の調達コストが、従来にも増して設備投資の可否を経営判断する際の重要な要因となる傾向があります。
- この問題は本県だけでなく全国共通の課題となっており、都道府県が全国協議会を組織して、国とともに打開策の調査・検討を進めてきました。
- その成果として、携帯電話事業者が、他の民間通信事業者の提供する光通信サービスを利用して有線伝送路を調達しようとする場合、光通信サービス利用料金の一部 について国の助成を受けられるという新たな制度が、平成17年度から創設されることになりました。
(ただし、この新制度を利用する場合には、冒頭に掲げた鉄塔施設整備に対する国庫補助事業を併せて利用することはできません。)
2.「情報通信インフラの発展シナリオ」の有効性
- 本県の「情報通信インフラの発展シナリオ」の第三ステップによって、条件不利地域における集落の中心部まで光ファイバ敷設が進んでいけば、携帯電話事業者にとっては、鉄塔までの有線伝送路について、自ら光ファイバ回線を設置管理するという従来型の対応に加え、他の民間通信事業者の提供する光通信サービスを利用するという新たな形態も含めて選択肢の幅が広がっていくことになります。
- また、新たに創設された国の制度を活用すれば、携帯電話事業者にとっては、有線伝送路に係る調達コストが軽減されることになり、結果として鉄塔施設整備に向けた経営判断を促す材料になることも期待されます。
3.市町村に対する支援
- 以上のように、携帯電話の不感地域対策は、いかにして携帯電話事業者のランニングコストを軽減して設備投資に向けた経営判断を導き出せるかという課題が中心であり、第三世代携帯電話への移行に伴ってこの傾向が一層顕著になっています。
- このため、市町村は、携帯電話事業者の設備構成や採算分岐点等に関する情報を把握した上で、前述した国の助成制度の活用も念頭に置きながら、携帯電話事業者と粘り強く交渉していく必要があります。
- 県は、「情報通信インフラの発展シナリオ」の有効性を含め、技術的知見や的確な情報を市町村に提供していく考えです。


