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神話の流れに恵みを求めて

 

斐伊川水道建設事業シリーズ連載−2−

 

神話の流れに恵みを求めて

 前回紹介したとおり、斐伊川水道は県東部におけるライフラインとして不可欠な施設ですが、なぜ斐伊川を選定したのでしょうか?他の川ではいけないのでしょうか?
ここで重要となるのが、「安定した水道用水の供給」です。大雨の時には大量の水を供給でき、日照りが続くと供給できないのでは意味がありません。安定して供給するためには常に水を確保しておく必要があります。河川にあって水を蓄える施設、といえばダムですね。
現在斐伊川では国土交通省により尾原ダムの建設が進められています。出雲地方には数々の神話がありますが、斐伊川においても源流がある船通山(せんつうざん)に八岐大蛇(やまたのおろち)が住み須佐之男命(すさのおのみこと)により退治されたという神話が伝えられています。
斐伊川は八岐大蛇に例えられるとおり洪水を繰り返す暴れ川であり、過去幾度となく流域住民の生活を脅かしてきました。

 そしてその脅威は今現在も解消されていないのです。斐伊川水道送水管路図

 船通山の説明看板の写真

 斐伊川の洪水の脅威を解消する施策の一つとして尾原ダムが建設され、またこのダムにより流量調整がなされ安定した水量が下流に供給されます。
この水を取水すれば1年を通して安定した水道用水の供給が可能となると考え斐伊川を選定したのです。
神話により語り継がれ、「古事記」や「日本書紀」等の書物にも登場する歴史の色濃い斐伊川の流れに恵みを求めて、松江市(旧松江市、旧束町、旧鹿島町、旧美保関町、旧八雲村、旧玉湯町、旧宍道町)、出雲市(旧平田市)、雲南市(旧加茂町)、東出雲町を供給対象地とし、平成5年から建設が始まった当事業も、平成19年度に宍道湖を横断する宍道湖湖底管布設工事が完了し、送水管路総延長108.5kmのうち106.8km船通山頂上よりの写真(98.4%)の布設が終了しました。

 完成が近づく当事業について、次回以降では斐伊川源流からどのような過程で水道用水が供給されるのか紹介をしていきます。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斐伊川水道建設事業シリーズ連載1必要不可欠なライフラインとして

斐伊川水道建設事業シリーズ連載3恵みの源流

斐伊川水道建設事業シリーズ連載4宍道湖を横断し島根半島へ

 


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