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平成29年度石見地域沿岸域における磯焼け対策講習会を開催しました!

 「磯焼け」とは、海藻が繁茂している場所(通称:藻場)が衰退、もしくは消失する現象のことを言い、近年、日本各地の沿岸域で発生が確認されています。藻場がなくなると、ワカメやノリ、モズクなど、漁業収入に直結する海藻の減少だけにとどまらず、サザエやアワビを代表とする磯根資源の減少や魚の保育場、いわゆる「海のゆりかご」としての機能を失うことにつながり、その影響は多岐に及びます。

 そこで、石見地域の大田市沿岸域では、藻場の保全や回復を目的に漁業者が主体となり、漁業協同組合JFしまね、大田市、島根県水産技術センター、島根県浜田水産事務所が連携して平成27年度から磯焼け対策に取り組んでいます。

 今回、島根県浜田水産事務所では磯焼け対策活動の支援の一環として、昨年度(H28年度記事参照)に引き続き「平成29年度石見地域沿岸域における磯焼け対策講習会」を開催し、磯焼け対策に関する知識と技術の普及を図りました。

 本講習会では、講師として山口県水産研究センター研究員の内田明氏と株式会社ベントス取締役専務の南里海児氏の2名をお招きし、計31名の漁業関係者にご講演いただきました。

 

講演について

【山口県における磯焼けの現状と対策に関する事例紹介について】

 内田氏から、山口県沿岸において発生したアラメ類の大量枯死や食害生物による藻場の衰退に関する報告とともに、実施した対策と取り組み状況や成果等について具体的な事例紹介が行われました。

講師の内田氏

(上)講師の内田氏

 

【石見地域沿岸域における磯焼け対策講習会〈藻場〉】

 南里氏から、磯焼けに関する知識として、主な発生原因や代表的な食害生物とその駆除及び有効利用法に関する事例紹介とともに、海藻を増やすための有効な手法や活動の成果を判断するためのモニタリング方法について講演が行われました。

 また、講演の後半では、前日に南里氏が大田市沿岸域で実施した現地調査の結果について、その時に撮影した写真をもとに磯焼けの状況やウニの密度に関する報告が行われました。南里氏からは、今回調査した大田市沿岸においては、磯焼けの程度が比較的低いとの喜ばしい意見があった一方で、今ある藻場を守るための保全活動の重要性について改めて教えていただきました。

講習会の様子講師の南里氏

(左:講習会の様子)(右:講師の南里氏)

 

技術指導について

【ロープを使用した母藻投入技術について】

 講演会終了後、南里氏には引き続きスポアバックとロープを用いた母藻投入法に関する技術指導を実施していただきました。

 技術指導では、実際に母藻(今回はヤツマタモクを使用)とアサリネット、結束バンド、ロープ等を用意し、南里氏の指導の下、参加者全員でスポアバックの作成を行いました。

スポアバックの作成作業スポアバックをロープにくくりつけたもの

(左:スポアバックの作成作業)(右:スポアバックをロープに括り付けたもの)

 

 今回得られた貴重な知識や技術の数々を生かしつつ、関係者が連携し、地域で一丸となって藻場の保全・回復という目的に向け、今後も取り組みを継続していきたいと思います。


お問い合わせ先

浜田水産事務所

島根県浜田水産事務所
〒697-0041
島根県浜田市片庭町254 浜田合同庁舎5階
電話番号 0855-29-5630
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