指定種苗制度の概要
◆制度の目的(第1条)
指定種苗について一定事項の表示を義務づけ、扱う種苗業者の届出、種苗生産の基準等を定めることで、農家等の生産者が良質な種苗を入手できるよう、種苗流通の適正化を図る制度です。詳しい内容は農林水産省の指定種苗ホームページをご覧下さい
(わかりやすいパンフレットやQ&A等が掲載されています)
◆指定種苗とは?(第2条)
- 種苗(林業の用に供される樹木の種苗を除く。)のうち、品質の識別を容易にするため販売に際して一定の事項を表示する必要があるものとして農林水産大臣が指定するものです。
- 外観だけでは品種や品質の判定が困難な種苗や、栽培面積が大きく、種苗の流通量が大きいもの等を、官報に公示することにより指定しています。
| 指定種苗 | |
| (種苗法の規定に基づき指定種苗を定める等の件(平成17年5月20日農林水産省告示第920号))施行日:平成17年6月21日 | |
| ※下線部が今回改正された部分です | |
| 穀類 | 穀類の種子及び苗 |
| 豆類 | 豆類の種子及び苗 |
| いも類 | いも類の茎、根及び苗 |
| 工芸作物 | 工芸農作物のうち、糖料、でんぷん、油脂料、香辛料及び薬料に利用される農作物の種子、苗、穂木、茎及び根 |
| 野菜 | 野菜(食用に供される花きを含む)の種子、苗、穂木、台木、茎、根、葉及び芽 |
| 飼料作物 | 飼料作物の種子 |
| 果樹 | 果樹のうち、あんず、いちじく、うめ、おうとう(かんかおうとう、さんかおうとう及びちゅうごくおうとうに限る。)、かき、かんきつ、キウイフルーツ、くり、くるみ、すもも、なし、びわ、ぶどう、もも及びりんごの苗木及び穂木 |
| 15 | |
| 花き | 花き(食用に供される花きを除く)のうち、きんぎょそう、きんせんか、さくらそう、サルビア、シクラメン、シネラリア、ストック、はなな、はぼたん、パンジー、ひなぎく、まつばぼたん及びマリーゴールドの種子、ベゴニアの種子及び球根、りんどうの種子及び苗、アイリス、アマリリス、グラジオラス、すいせ、ダリア、チューリップ、フリージア及びゆりの球根、カーネーション、きく、シンビジウム、デンドロビウム及びマーガレットの苗(シンビジウム及びデンドロビウムにあっては、組織培養により生産されたものに限る。)、つつじ、つばき及びぼたんの苗木並びにばらの苗木及び穂木 |
| 32 | |
| 芝草 | 芝草のうち、あかクローバー、イタリアンライグラス、オーチャードグラス、ケンタッキーブルーグラス、しば、しろクローバー、スムーズブロムグラス、ダリスグラス、チモシー、トールフェスク、バヒアグラス、ペレニアルライグラス、ベントグラス、メドウフェスク、リードカナリーグラス、レッドトップ、レッドフェスク及びローズグラスの種子 |
| 18 | |
| きのこ32 | あらげきくらげ、うすひらたけ、えのきたけ、エリンギ、おおひらたけ、きくらげ、きぬがさたけ、くりたけ、くろあわびたけ、こむらさきしめじ、しいたけ、しろたもぎたけ、たまちょれいたけ、たもぎたけ、つくりたけ、とんびまいたけ、なめこ、におうしめじ、ぬめりすぎたけ、はたけしめじ、はなびらたけ、ひめまつたけ、ひらたけ、ぶなしめじ、ぶなはりたけ、ほんしめじ、まいたけ、まんねんたけ、むきたけ、むらさきしめじ、やなぎまつたけ及びやまぶしたけの種菌 |
- 「種苗業者」とは、指定種苗の販売を業とする者(個人、法人を問わない)です。
- 「業とする」とは、個人的、家庭的利用でなく、産業として利用する場合であり、反復継続して定期的に指定種苗を販売することです。
◆種苗業者の届出(第49条)
- 種苗業者は、次に掲げる事項を農林水産大臣に届け出なければなりません。
ただし、都道府県及び指定種苗を専ら種苗業者以外の者に販売することを業とする者(小売専門業者)については、届け出る必要がありません。
(※つまり、指定種苗を卸売をする場合は届出が必要となります) - 届出事項
- 氏名又は名称及び住所
- 取り扱う指定種苗の種類
- 営業所の所在地
- 届出時期
- 営業開始後の2週間以内
- 届出事項に変更が生じた後の2週間以内
◆指定種苗の表示事項(第50条、第51条)
- 指定種苗は、その包装に次に掲げる事項を表示したもの又は当該事項を表示する証票を添付したものでなければ、販売してはなりません。ただし、掲示やその他見やすい方法により各事項を表示する場合や種苗業者以外の者が販売する場合は、この限りではありません。(※POPや看板等による一括表示も可能です)
- 表示をした種苗業者の氏名又は名称及び住所
- 種類及び品種(接木した苗木にあっては、穂木及び台木の種類及び品種)
- 生産地(国内産は生産都道府県名、外国産は生産国名)
- 種子については、採種の年月又は有効期限及び発芽率(何年何月現在 発芽率 何%以上)
- 数量
- その他農林水産省令で定める事項(※下線部が今回改正された部分です)
a)食用及び飼料の用に供される農作物等(果樹を除く)の種苗であって、農薬を使用したものについてはその旨、使用した農薬に含有する有効成分の種類及び当該種類ごとの使用回数
b)食用農作物等以外の農作物の種苗であって、農薬により病害虫の防除をしたものについては、その旨及び使用した農薬に含有する有効成分の種類
c)種菌については、製造の年月及び農林水産大臣の指定する有害菌類(トリコデルマ)の有無
- そのほか、品種の栽培適地、用途その他の栽培上又は利用上の特徴を識別するための表示が必要であると認められる指定種苗については、農林水産大臣が基準を定め、公表します。
- 農林水産大臣は表示基準を遵守しない業者に対して、勧告、命令、種苗販売を禁止させることができます。
◆指定種苗の生産等に関する基準(第52条)
- 農林水産大臣は、優良な品質の指定種苗の流通を確保するため特に必要があると認められるときは、当該指定種苗の生産、調整、保管又は包装について当該指定種苗の生産を業とする者及び種苗業者が遵守すべき基準を定め、これを公表します。
- 農林水産大臣は基準を遵守しない者及び種苗業者に対して、勧告、公表することがができます。
◆指定種苗の集取(第53条)
- 農林水産大臣は、その職員に、種苗業者から検査のために必要な数量の指定種苗を集取させることができます。ただし、時価によってその対価を支払うこととなっています。
◆報告の徴収等(第54条)
- 農林水産大臣は、この法律の施行に必要な限度において、種苗業者に対し、その業務に関し必要な報告を命じ、又は帳簿その他の書類の提出を命ずることができる。
◆都道府県の行う業務(第55条)
- 対象種苗
穀物(稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆) - 対象者
都道府県内にのみ営業所を設けて稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆の種苗を販売する種苗業者 - 業務内容
法第50条、第51条、第52条、第53条、第54条の規定による農林水産大臣の権限
*ただし、農林水産大臣が自らその権限を行うことを妨げないとされています。- 表示基準を遵守しない業者に対して、勧告、命令、種苗販売を禁止させること。(第50条,第51条)
- 指定種苗の生産、調整、保管又は包装について基準を遵守しない者及び種苗業者に対して、勧告、公表すること。(第52号)
- 種苗業者から検査のために必要な数量の指定種苗を集取すること。(第53号)
- 種苗業者に対し、この法律の施行に必要な限度で、その業務に関する必要な報告を命じ、又は帳簿その他の書類の提出を命ずること。(第54号)
◆罰則(第58条、第59条、第60条)
- 50万円以下の罰金(第58条、第60条)
- 表示事項について虚偽の表示をして指定種苗を販売した者。
- 表示事項についての処分(勧告、命令、種苗販売の禁止)に違反して指定種苗を販売した者。
- 30万円以下の罰金(第59条、第60条)
- 種苗業者の届出をしなかった場合、又は虚偽の届出をした者。
- 正当な理由無くして、指定種苗を集取を拒み、妨げ、忌避した者。
- 命じられた報告、帳簿その他の書類の提出をしなかった場合、又は虚偽の報告、書類提出をした者。

