集落営農型法人の構成員が高齢化することで畦畔管理が困難となった農地を抱える１５法人を調査した結果、各法人が様々な作業再委託方式を編み出して対応されており、それらを９類型に分類できました。

　調査の結果、畦畔除草が困難な水田の作業を再委託する方法として、１近隣農家などに対して畦畔除草対応農家への再委託と同じ条件で管理手当を支給して行う「管理水田割当による対応可能者出役方式」と、２出役実績を基に時間給を支給して行う「時間給による対応可能者出役方式」の２類型が最も多くみられました。また、「１と２の併用方式」や集落外に居住する集落出身者も含めて作業を割り当てる「ブロック別割当の２地域居住者活用方式」などを含む合計９通りに類型化でき、調査した１５法人では多様な作業再委託方式によって集落の水田が守られていることが分かりました。

　このうち「管理水田割当での管理手当支給・時間給併用方式」は、近隣農家への再委託を基本とし、対応できない場合に法人構成員が時間給出役を行うという柔軟な対応方式です。また、「ブロック別割当の２地域居住者活用方式」は、水田を個々の所有にこだわらずブロック化し、２地域居住者も含めて担当者を割り当てる方式であり、県外他出者も活用するなど画期的な方式です。

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