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決算特別委員長報告

決算特別委員長報平成29年11月定例会

 

 決算特別委員長報告をいたします。

 本年9月定例会において本委員会に付託されました、知事提出第111号議案及び認定第1号議案から認定第5号議案の6件につきましては、決算審査の結果を平成30年度の予算に反映させるべく精力的に審査・調査を行ってきたところであります。

 以下、その経過及び結果について申し上げます。

 

 初めに、平成28年度の決算の概要についてであります。

 一般会計の歳入総額は5,074億円余、歳出総額は4,941億円余であり、前年度に比べて歳入は6.6%、歳出は6.9%減少しました。また、翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は77億円余の歳入超過でありました。

 証紙特別会計など12の特別会計を合算した歳入総額は1,515億円余、歳出総額は1,443億円余であり、こちらは前年度に比べて、歳入は3.7%、歳出は5.0%減少し、実質収支額は68億円余の歳入超過でありました。

 

 平成28年度決算に係る健全化判断比率については、実質赤字比率及び連結実質赤字比率については該当がなく、実質公債費比率及び将来負担比率については、いずれも早期健全化基準を下回っております。

 また、平成28年度末の基金残高は158億円余と、財政健全化基本方針で目標とされている額が確保されていること、地方債現在高は、9,774億円余と着実に減少している状況を踏まえ、本年7月に公表された財政健全化の総括では、この基本方針の目標を達成し得る見込みとされています。

 

 これは、財政健全化の取り組みの成果として評価できるものでありますが、県債残高は依然多額であり、また、国の地方財政対策の動向など不透明な要因も多いことから、今後も厳しい財政運営が避けられないものと考えます。

 引き続き、財政健全化に向けて、着実に取り組まれるよう求めます。

 

 次に、公営企業会計の決算についてであります。

 まず、病院事業会計についてであります。

 中央病院については、純損失が10億5,500万円余であり、累積欠損金は192億円余となりました。なお、減価償却費など現金支出を伴わない費用を除いた償却前損益は1億8,900万円余の赤字でありました。

 また、こころの医療センターについては、純利益が4,900万円余であり、累積欠損金は41億7,300万円余となりました。なお、償却前損益は2,900万円余の赤字でありました。

 次に、企業局所管の事業会計についてであります。

 電気事業は純利益2億4,500万円余、工業用水道事業は純利益4,400万円余、水道事業は純利益1億6,100万円余、宅地造成事業は純利益78万円余でありました。

 

 本委員会におきましては、全体会及び4つの分科会において、平成28年度に係る予算執行が、議会の議決の趣旨及び関係法令等の規定に従い、適正かつ効率的に行われたか、施策の効果が十分上がったか、また、今後改善を要する点は何か、などに視点を置いて、関係各部局から各種の資料の提出を求め、詳細な説明を聴取し、また、監査委員からは、決算審査等の意見及び定期監査の結果に関する意見等について説明を受けたところであります。

 以上のような審査の結果、本委員会に付託されました第111号議案、認定第2号議案及び認定第4号議案については、全会一致により、認定第1号議案、認定第3号議案及び認定第5号議案については、賛成多数により、可決及び認定すべきものと決定いたしました。

 

 次に、審査の過程で議論された主なものについて申し述べます。

 

 まず、中央病院についてであります。

 中央病院では、患者数の減少に伴う収益減などにより、4年続けて単年度収支が赤字となるなど厳しい経営状況となっています。このため、昨年度に策定された新公立病院改革プランに基づく対策を行い、安定的な経営のもとで質の高い医療提供に取り組み始めているところです。

 厳しい経営状況の大きな原因となっている医師不足の解消に向けて、知事部局と連携しながら、島根大学などとの話し合いによる取り組みを進めてほしいとの意見がありました。

 また、引き続き、地域医療に対する積極的な支援を行うことにより、県民に対して、必要な医療を提供する役割を果たしてほしいとの意見もありました。

 

 次に、企業局の水道事業についてであります。

 企業局では、平成28年3月に策定された第3次島根県企業局経営計画に基づき、持続可能で安定した給水に取り組まれているところであります。

 給水人口の減少に伴う水需要の減少や老朽化した施設の長寿命化など、厳しい経営環境の中においても、供給単価の引き下げに努力してほしいとの意見がありました。

 

 次に、中山間地域の活性化についてであります。

 県では、中山間地域の活性化のため、小さな拠点づくりや地域公共交通の確保に取り組まれているところです。

 中山間地域の活性化は、県と市町村が一体となって取り組む体制が大切であるとの意見や、地域公共交通に対する支援について地域の実情にあわせて充実を求めたいとの意見があり県には主体性をもって中山間地域対策に一層取り組んでもらいたいとの意見もありました。

 

 次に、国民健康保険事業についてであります。

 国民健康保険事業については、安心して医療が受けられる環境を整えることを目的として、運用主体である市町村等に対して、法に基づく財政支援や、適正な保険給付と健全な財政運営が行われるように指導助言などが行われており、平成30年度から都道府県が国民健康保険制度の財政運営の責任主体となる新制度が始まります。

 国保の都道府県化によって保険料が上がることを危惧しており、県内の多くの市町村で、県への納付金が不足した場合に備えて基金への積み増しが行われている剰余金は、保険料の引き下げに使うべきであるとの意見がありました。

 

 次に、金融対策事業についてであります。

 各制度資金等により、県内中小企業者等の低利な資金調達や設備導入を実現し、各企業の存続発展に取り組まれているところです。

 一部の制度資金においては、ここ数年、活用実績が全く無いものもあるので、企業の経営資源である人材育成を図るための人的な投資にも活用できる島根県独自の制度資金の創設を検討してほしいとの意見がありました。

 

 最後に、建設産業支援事業についてであります。

 公共事業費縮減等により、厳しい環境下にある建設産業の経営基盤の強化のため、異分野進出のための初期投資支援やコーディネーターによるフォローアップ支援などが行われているところです。

 異分野に進出した企業に対するフォローアップを行い、今後も雇用を守っていくためには、土木部だけの取り組みではなく、商工労働部などの他部局と連携した支援が必要であるとの意見がありました。

 

 以上、申し述べました委員会審査の過程において出された各委員の意見や要望等について十分に配慮し、本委員会設置の趣旨を踏まえ、審査の結果等を平成30年度の予算に反映されるよう要請いたします。

 

 日本経済の動向は緩やかな景気回復基調が続いておりますが、米国や欧州、アジア各国などの経済動向や金融資本市場の変動などに留意する必要があると言われております。

 県内経済につきましても同様であります。

 また、国の予算編成においては、経済財政運営と改革の基本方針2017を踏まえ、引き続き、経済・財政再生計画の着実な実行に向けた歳出改革に取り組むこととされており、本県の来年度予算編成などへの影響が生じることも予想されます。

 

 このような状況のなか、執行部におかれては、今後の社会・経済情勢の変化や国の動向等を的確にとらえ、迅速かつ適切な県政運営を行うことにより、安定した財政運営を行いつつ「まち・ひと・しごと創生 島根県総合戦略」の推進により、地方創生の実現を図られることを期待いたしまして、決算特別委員長報告といたします。

 



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