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農水商工委員長報告

 

農水商工委員長報平成22年2月定例会(3月17日)

 

 農水商工委員長報告をいたします。

 農水商工委員会に付託されました議案の審査経過並びに結果等について報告いたします。

 今期定例会において農水商工委員会に付託されました議案は、予算案8件、条例案2件、一般事件案2件であります。

 

 これらの議案については、執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果、予算案第3号「平成22年度島根県一般会計予算」のうち関係分につきましては賛成多数により、それ以外の議案は全会一致をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

 

 次に、議案の審査過程における委員からの意見等のうち主なものを報告いたします。

 

 まず、商工労働部の所管にかかる事項について申し上げます。

予算審査の過程で、委員から、「厳しい雇用情勢の中、保育所や老人ホームの前倒し建設に伴う雇用増や荒廃した農地を復田しての大豆や小麦の生産に伴う雇用、或いは山林整備に対する事業創出に伴う雇用など行政が率先して雇用創出の仕組みをつくり、企業の余剰人員を吸収すべきではないか。また、産業政策、雇用政策或いは環境政策をリンクさせた政策が必要であるが、それを組み立てるセクションが県組織にない」との意見がありました。

執行部からは、「緊急雇用政策を当面の課題として進めているが、中長期にわたる雇用の受け皿が大切であり、福祉部門や農林業部門は雇用の可能性が高い分野であると認識している。県全体で検討し、夏ごろにはプランを示したい」との答弁でありました。

また、観光振興事業である「神話のふるさと「島根」推進事業」について、委員から、「古事記など一般的には地味なテーマであるが、どういう層をターゲットにするのか、また商品化の方向はどうか」との質問がありました。

執行部からは、「歴史文化に興味を持つ人たちや縁結び、パワースポットをキーワードに若い女性をターゲットとしたい。また、アカデミック、アミューズメント、アートを3本柱にイベントを行っていきたい」との答弁がありました。委員からはしっかりしたリサーチを行い進めてほしいとの意見がありました。

 

 次に、農林水産部の所管にかかる事項について申し上げます。

予算審査の過程で、委員から、「商工労働部には多種多様な制度融資があり有効に機能しているが、農林水産部門は少ない。借入金や施設など負債を負っている農林水産業に携わる方々への制度融資の拡充施策を打ち出すことを期待する」との意見がありました。

 また、委員から、「国の予算において土地改良事業等公共事業にかかる予算が前年比で6割を切っている。国の戸別所得補償事業は土地改良事業費を削ってできたものである。農業基盤整備は、なお必要な箇所はあり、作れば維持管理に要する経費も必要になる。今回の県予算の特徴はこの不足部分を県単でカバーしたということだと思うが、必要なところにしっかり行き届くのか」との質問がありました。執行部から、「平成22年度は県単を大幅に増加するとともに、前倒しの補正予算分と併せ平成21年度当初予算並の額を確保した。国の1,500億円の交付金の配分が未定であるが、今後配分額が決まれば、それを踏まえて、どうやって地元の要望に応えていくか検討する」との答弁がありました。

 農林水産部の当初予算については、委員から、「採決にあたって賛成は賛成だが、新政権における農林水産行政は農家、生産者等の皆様の間に様々な問題を抱えさせている」という意見があったことを申し添えます。

 

次に、請願の審査について申し上げます。

 請願第51号「最低賃金法の抜本改正と安定雇用の創出、中小企業支援策の拡充・強化を求める請願」につきましては、紹介議員から採択すべきとの意見がありましたが、協議の結果、今しばらく状況を注視することとし、全会一致で「継続審査」といたしました。

 請願第33号「協同労働の協同組合法(仮称)の速やかな制定を求める意見書」を政府等に提出することを求める請願につきましては、前回から状況に変化はなく、判断に至る動きや材料がないことから、全会一致で引き続き「継続審査」といたしました。

 

 続いて所管事項の調査における委員からの意見等について報告します。

農林水産業・農山漁村活性化計画の実施状況について報告があり、委員から、「地産地消について、学校給食や病院の食事等地元での消費を中心に、生産者と消費者を結ぶ仕組みや手法が大切である」との意見がありました。執行部から「地域の実態を踏まえてモデル的にできるものからできるだけ早くやっていく、意識啓発を図りながら積極的に取り組みたい」との答弁がありました。

 

最後に委員間協議の中で出た意見について申し上げます。

委員から、「今定例会開会前である2月18日付けで民主党島根県総支部連合会が発行した予算に関する冊子について、県予算は、今まさに委員会、本会議において審査、審議中であり、県議会としての賛否も未定である中、あたかも県予算がこうなったかのような記述があったことは、議会の議決権を否定するものであり、議員自らが議決権を放棄したものと思わざるを得ない、議員として節度を持って臨んでほしい」との意見があったことを申し述べ、農水商工委員会の委員長報告を終わります。

 

 

 



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