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農水商工委員長報告平成18年9月定例会

 

農水商工委員長報告を致します。

農水商工委員会に付託されました議案の審査経過並びに結果について報告致します。

まず、今定例会において農水商工委員会に付託されました議案は、知事提出の条例案1件、予算案3件及び一般事件案2件、議員提出議案1件であります。
これらの議案について、執行部に説明を求め、慎重に審査致しました結果、いずれの議案も全会一致をもって、原案どおり可決及び承認すべきものと決定致しました。

次に、議案及び陳情等の審査過程における委員からの質疑、意見、要望事項等について申し上げます。

まず、商工労働部の所管にかかる事項について申し上げます。商工労働部に関しては、条例案1件、予算案2件の審査を行いましたが、いずれも適当と判断いたしました。また、報告事項として、「合同会社プラズマ熱処理センター」が設立され、プラズマ利用技術開発プロシェクトで開発した技術の事業化が推進されていること等の報告を受けました。引き続いて県内産業の活性化に努力いただきたいと思います。

次に、農林水産部の所管にかかる事項について申し上げます。

まず、議員提出議案第9号漁業用燃油高騰への対策強化を求める意見書について申し上げます。このことに関しては、漁業協同組合JFしまねからも支援を要望する陳情を受けており、執行部からは、漁業者の経費節減に関するご努力などの説明がありました。
漁業者は、魚価の低迷やエチゼンクラゲの来遊など、特に厳しい環境に置かれており、県が既に実施している融資事業のほかにも、国における支援施策を強く求める必要があるとの審査結果に至りました。
なお、執行部からは、この対策を直接国に要望する必要があるとし、先に全員協議会で説明を受けた「平成19年度国の施策及び予算編成等に係る重点要望事項」に追加し、関係省庁に要望活動を行うとの報告がありましたことを申し添えます。


次に、陳情の審査結果について申し上げます。

陳情第380号『「特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法」の期限延長について』は、災害が発生しやすく、農業生産面でも不利な特殊土じょう地帯を抱える関係県が構成する協議会から提出されたものです。この陳情は、災害防除などを目的とした対策事業に係る国庫補助率の嵩上げ等の特例措置の根拠であるこの法律が、5年の時限立法であるため、期限の延長に関する意見書の提出を求めるものです。
本県は、全県土が特殊土じょう地帯であることから、この陳情を「採択」とし、意見書を提出することが適当との審査結果に至りました。後ほど、井田副委員長が、提案理由説明を致しますので、ご賛同いただきますよう、よろしくお願いします。

なお、その他の陳情の審査の過程で委員から出された意見等について、特にご報告致します。
まず、陳情第382号『「持続可能」な森林整備事業予算確保を求める陳情』について申し上げます。この陳情は、県内の4流域の林業活性化センターの会長から、「持続可能」な森林整備を行うために、造林補助事業に対する予算を大幅に増額し、一般財源のみでの実現が困難であれば、「水と緑の森づくり税」の一部を活用することを求めるものです。
「持続可能」な森林整備に係る事業費の確保が必要であることは、委員会においても意見が一致いたしました。
しかし、現在、森林林業のマスタープランである「新しまね森林・林業活性化プラン」の後期施策が、パブリックコメント等を実施したうえで、今年度中に策定される予定であること、また、「水と緑の森づくり税」の導入にあたっては、県民に対して、荒廃森林の再生と森林の持つ公益的機能の更なる発揮のための新たな取り組みに利用すると説明して導入した経緯もあるとのことでありました。
執行部におかれましては、「新しまね森林・林業活性化プラン」の後期施策において、森林の持つ経済的機能及び公益的機能が更に発揮されるよう、「水と緑の森づくり事業」の拡充についても考慮されますよう要望します。

次に、陳情第362号「平成18年7月豪雨災害に関する要望書」について申し上げます。この陳情は、島根県農業協同組合中央会会長等から、激甚災害法適用を含めた支援要請をはじめ、農業生産基盤等の早期復興支援や、農業施設等の損壊にかかる撤去・復旧支援及び、災害関連融資制度への利子補給等の支援を求めるものです。


既に、県による農業施設等の復旧に係る経費の一部補助や災害関連融資制度への利子補給等の支援措置は講じており、また、激甚災害法の適用についても、9月13日付けで国の指定を受け、災害復旧事業に鋭意取り組まれているところです。

委員からは、災害復旧事業の推進にあたっては、激甚災害の指定を受けて実施する補助事業制度が通常よりも高い補助率で実施されること、事業対象の捉え方など、農家や関係機関に対し制度の周知を十分に実施し、農家等の営農意欲の減退を招かないよう、農家の負担軽減を図って欲しいとの要望がありました。
執行部におかれましては引き続き、一日も早い復旧に努めていただきますようお願いします。

最後に、執行部から報告のありました「島根型放牧推進について」申し上げます。
本委員会が提言を致しましたこのことについて、定例会ごとに事業の推進状況の報告を求めており、今回、2度目の報告を受けました。
既に、県内の耕作放棄地等を航空写真等で分析した放牧適地の選定、関係機関や集落との話し合い、放牧アドバイザーの派遣事業など着実に進められていることが報告され、委員からは、一定の評価ができるとの意見がありました。
厳しい財政状況にありますが、引き続き、知恵を絞った取り組を続けていただくよう要望致します。
 
以上、農水商工委員会における審査の概要等を申し述べ、委員長報告と致します。

 



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