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「これも若者文化?!」

 先日某ゲームセンターに意図することなく足を踏み入れた。隣の映画館に入るためである。けたたましく、機械質の何十という発信源からの騒音。神経に直截的に響く音。高音で早い音の響き。いやはやもうとても10分の時間をその空間におくことさえもかなわない。私にとっては異次元、異形の空間であった。こうした空間で子ども達が長時間過ごすとすれば、常に脳は興奮状態で、正常な感覚や回路が壊れてしまうと思った。脳も脳内神経も生きた生化学反応であり、ひとたび異常をきたせば、その脳内の働きは、それが常態化されてしまい、正常化は困難となると思える。

 こうした騒音文化とでもいうべきものが常態化し、今日社会全体を席捲しつつあるのではなかろうか。テレビのお笑い番組は、セリフひとつごとにバックに下品な笑い声を挿入している。テンポの速い、早口で意味もないやりとりが続く間中、バックの下卑た笑い声が繰り返される。こうした番組が放映されるのは"公共の電波"による糞尿のたれ流しのようなものだ。若者達はこうした文化を是とし好んでいるのだろうか。

 メディア漬けの弊害が指摘される折、考えさせられる事象と思うがどうだろう?

 もちろんゲームセンターの営業妨害をするつもりは毛頭ない。子どもの楽しみを全部奪ってしまえば健全な若者が育つとも思わない。ある意味では頽廃でアナーキーな空間と、そこで得られる免疫力、耐性も必要だ。

 大人にとっての盛り場は、まさしく、建前の世界から逸脱したややアウト・ロウ的な世界だからこそ、そこで過ごす時間が精神を癒すものとなる。子どもにとっても、同様な"盛り場"は必要であろう。しかし、そこには発達段階にある"若松葉蟹"のような甲羅の柔らかい未成年が過ごす時空であることへの配慮がほしいと思う。

 最後にもうひとつ付け加えると、映画館が飲食物の持ち込みを容認している模様で、隣の席の女性(20代と見た)がポップコーンとフライドポテトを上映中ずっと食べ続けており、音は音響で消されるからまだしも、油臭い臭いに悩まされ、ずっと不愉快であったことである。

 


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