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教育長訓辞〜平成25年度新規採用教職員辞令交付式

 

 

 ただいま辞令を交付した百八十二名の皆さんは、島根県教職員としての第一歩を歩み始められました。心からお喜び申しあげます。

 今日からは、島根の将来を担う子どもたちを育てるという大切な目標に向かって、着実に歩を進めてほしいと思います。

 

 さて、島根県の現状を見ますと、少子高齢化の進行への対応、若者の定住、医療や産業などを支える人材の確保など、多くの課題がありますが、その課題を解決するために、教育が果たすべき役割や責務は重く、皆さんに対する県民の方々の期待も大きなものがあります。

 一方で、いじめ、体罰等教育における様々な課題が顕在化しており、皆さんを待ち受ける環境は決して薔薇色というわけではありません。

 ひとりひとりが職責を自覚し、教職員としての使命感、教育への熱い情熱をもって、不断の自己研さんに努めていただきたいと思います。そして校長先生を始め、諸先輩からの指導・助言、保護者や地域の人たちとの交流等を通して、教育者として、また地域を支える重要な一員として成長していただきたいと思います。

 

 それでは、現在、島根の教育において、力を入れて取り組んでいる主なことがらを紹介し、みなさんへのお願いをしたいと思います。

 

 まず、学力向上の取組みです。小中学校では、基礎・基本を習得させた上で、自ら学ぶ意欲や力を育ててほしいと思います。とくに、若い人の理数離れが言われる現在、子どもたちには、小学生の頃から科学やものづくりに興味・関心を持たせたいものです。高校では、そうした義務教育で身につけた力の上に立って、職業観や社会で自立していくための能力を磨くキャリア教育の充実等にも努め、島根を支える人材の育成につなげてもらいたいと思います。

 

 次に読書活動の推進です。読書による言語活動の充実は、学力の向上はもとより、想像力や感性を磨くなど幅広い人格を形成し、心豊かな子どもの育成につながります。島根県は学校図書館への司書の配置が全国で最も多く、「読書県しまね」として注目されています。「調べ学習」等、図書館を活用した教育にも積極的に取り組み、子どもたちの思考力、判断力、表現力を高めていきたいと思います。

 

 また、現代では失われつつあるあいさつや礼儀、規範意識や思いやりなどのいわゆる「ふるまいを大切にする心」が、この島根にはまだ多く残っていると思います。現在、学校や公民館等を中心に「ふるまい向上運動」を展開していますが、こうした島根県の良さがさらに広く県民に浸透するよう、皆さん方には、是非先頭に立ってこの取組みを進めてほしいと思います。

 

 学力や豊かな心を培う上で大切なものは、健やかな体であります。島根にある豊かな自然など恵まれた環境を生かし、「一日一時間以上からだを動かそう」というスローガンの下、子どもの体力向上に取り組んでいます。皆さん方にも、それぞれの学校で工夫を凝らした取組みを進めてもらいたいと思います。

 

 島根県で育つ子どもたちは、「知・徳・体」を備えた人間として、地域に誇りを持ち、地域の未来を担う気概を持ってほしいと願っています。そうした観点から、すべての学校で、それぞれの地域の優れた人や資源、伝統行事等を活用した「ふるさと教育」を進めています。昨年度は「ふるさと読本もっと知りたいしまねの歴史」を作成し、授業等で活用していますが、皆さんには、それぞれの地域の素晴らしさを、子どもたちに教えると同時に、自らも島根やそれぞれの地域について、一緒に学んでほしいと思います。

 

 そうした中、島根の子どもたちは、スポーツや文化、社会貢献活動等様々な分野で活躍しています。とくに、今春の選抜高校野球では、益田翔陽高校が惜しくも敗れはしましたが、出場にあたって、実力はもとより地域への貢献活動が高く評価されたことは、大変うれしいことでした。こうした島根の子どもたちの可能性を信じ、その力をさらに伸ばしていってほしいと思います。

 

 さて、子どもたちを取り巻く環境は変化し、さまざまな悩みや課題を抱える子どもたちが増えています。また、保護者や社会のニーズも多様化しています。皆さんは、これから教育の現場で、こうした子どもたちに出会い、また、思いもかけない難しい課題に直面することもあると思います。日頃から、子どもたちを取り巻く状況を十分に認識するとともに、子どもたちひとりひとりに寄り添い、その思いをしっかり受け止め、課題を乗り越えていってほしいと思います。

 

 いささか言い古された言葉ですが、「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があります。皆さんには、その時、その場で精一杯持てる力を尽くしてほしいと思います。その上での失敗や挫折は、その経験を通して、教育を担うものとしての自らの成長につながります。また、そうした姿勢が子どもや保護者、地域の方々の信頼を築いていくことになると思います。

 皆さんは、これから最初の赴任校に着任されますが、どうか健康にはくれぐれも留意され、これからの長い教職員生活でご活躍いただくことを期待いたしまして訓辞といたします。

 

 

 平成25年4月1日

 島根県教育委員会教育今井康雄


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