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藤間議員(自民)

 

(問)学校司書について

1.小中学校の学校司書の配置の効果や、今後の見込みについて伺う。

2.市町村がボランティアから学校司書配置をしていくために、県としてどのように考えているのか所見を伺う。

3.県立高校への学校司書の配置については、設置基準だけでなく、教育の公平性からも未配置の12校にも学校司書の配置が検討できないのか、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.2.小中学校の学校図書館について、2点のご質問でございます。

 まず、一点目が小中学校の学校司書を配置した効果はどうであったかということでございます。小中学校の学校図書館につきましては、今年度でほぼ全校に司書あるいはボランティアなどが配置されることとなりました。この司書等の配置によりまして、学校図書館がどのように変わったのか、昨年度末に各小中学校へのアンケート調査を実施しました。それによりますと、

 全体の85%の学校が、「図書館を利用する児童生徒が増えた」、それから、80%の学校が、「貸出冊数が増えた」それから、98%の学校ですが、「レイアウトの変更や展示コーナーの設置など、使いやすい学校図書館への整備が進んだ」と、こういった答がございます。司書等の配置によりまして、学校図書館の活性化に効果があったというふうに考えております。

 それから、2点目であります。勤務形態として、ボランティアから学校司書の方へ形態を変更した方がいいんではないかというご質問でございます。司書等の勤務形態につきましては、さきほど知事からもございました。市町村によって様々でございます。例えば、ボランティアが配置されている学校では、例えば「図書館で活動できる時間が少なくて、業務が貸出などに限定されてしまう。」とか、あるいは「教職員との連携、打ち合わせの時間が足りない。」こういった理由から、学校司書の配置を望む声もございます。こういった声を反映いたしまして、今年度は、市町村全体で学校司書の配置が、全体の約半数まで増えてまいりました。

 県といたしましても、学校司書を配置している学校の成果を,他の学校に積極的に紹介する、これらによりまして、学校図書館への人の配置が充実するよう努めてまいりたいと考えております。

 

(答)知事

3.藤間議員のご質問にお答えします。私からは高校の学校司書の関係について申し上げます。

 高校の学校司書に入る前に、小中の学校司書に言及をされ、それとの関連でお話をされました。小中につきましては、のちほど教育長からお話ししますが、これは県が今進めております、子どもたちに読書の習慣をつける、読書県として一生懸命やろうという中で、学校司書について考えてきておるわけであります。

 若干、制度的に小中と高校は違うわけであります。

 小中の学校司書は、学校の職員の一人でありまして、学校職員は小中の設置者であります市町村が配置をするという仕組みになっております。

 県の状況をみますと、県内で、小中における学校司書の配置に、ばらつきがたいへんございまして、進んでいるところと、進んでいないところがあるということでありました。

 しかし、子どもの教育という観点からみますと、小さい時代から読書習慣をつけるということが、その後の学習、あるいは、知識経験に対する意欲等で大きな影響があるということで、市町村がやっておられるけれども、県が支援をした方がいいということで、昨年度から、市町村に対して、市が設置する場合には1/2、町村がする場合は2/3、さらに、財政が悪くて司書そのもの、司書専門の方を置くことが難しいところはボランティアの方をおく、その場合は10/10の補助を県がしましょう、ということで始めたわけであります。

 たぶん、こういう形で、学校司書の配置について、市町村に補助をしている県は、ほとんどないのではないかと思います。

 その面では、子どもたちが学校図書館を利用することが非常に進んできております。したがいまして、それを高校にもやってはどうかというご意見があります。二月議会でも、私も答弁をしたり、前教育長も答弁をしたりしておるという経緯があるわけです。

 小中の場合は、まだ図書館の利用の仕方をよく知らないとか、あるいは、読書の習慣がついていないとか、そういう意味で、緊要性が高いということがあって、まず、財政の制約がある中で、小中の方を優先する方がいいだろうという判断で、したわけであります。

 他方、高校につきましては、生徒も自分の関心だとかが、だいたい分かってまいりますし、それから、進路をどうするというようなこともありますし、そういう意味で、学習に必要な知識、情報を得たり、学習内容をさらに発展していくという意味で、図書館を利用することが期待されるということであります。

 しかし、高校の段階でも、いろいろな指導をした方がいいというのは、私は、その通りだろうと思うんです。

 そこで、高校の現状ですけれども、高校の学校司書は、県が設置者ですから、県が配置をすればいいんですが、そこは財政全般の状況などを考えながらしなきゃいかん。それで、お話になりましたように、高校の場合は、12学級以上の学校に司書を配置するということで配置しているわけです。12学級、1学年4学級ですね、それ以上ないとだめなんです。そうすると、小規模校では、学校司書が配置されないということがおこってくるわけです。それで、ご指摘のように、西部、隠岐におきまして、学校司書の配置が遅れているということがおこっているわけです。

 結果としてそういうこととなっているのですが、その背景には、交付税の措置がありまして、学校の職員を決めるときに、学級数が12学級以上の場合には、学校職員が一人加算をされているわけであります。

 そういう意味で、前教育長も、そういう財源措置もないので、慎重に考えなければいけないということを答えられ、私もそういう考えでおるわけでありますが、今後、小中学校での成果、あるいは、高校の図書館に期待される役割、あるいは、実状なども見まして、学校図書館教育充実のための方策について、さらに勉強していきたいというふうに考えているところであります。

 


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