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須山議員(民主県民)

(問)学力テストについて

1.今年度の国と県の学力調査の事業費について伺う。

2.県として学力調査の結果をどう分析し対策をとろうとしているのか伺う。また、これまで3年ないし4年間調査を続けてきて、学力調査の結果がどのように変化してきていると分析しているのか伺う。

3.学力調査だけに多くの予算をつぎ込むのではなく、例えば学力調査の頻度を2・3年間隔とし、実際の学力向上対策についてもっと予算を割くべきと考えるが所見を伺う。

4.民主党の方針では、全国学力テストは実施する学校を抽出して行う方向であるが、その場合、県独自の学力テストはどうするつもりなのか伺う。

 

(答)教育長

1.まず、今年度の国と県学力調査の事業費についてお答えします。

 国の学力調査の今年度の事業費は、約57億円でございます。問題用紙の送料等も含めまして、全額国費の執行で行われています。

 県学力調査の事業費は、約4千6百万円でございます。そのうちの2分の1を市町村の方に負担をしていただいております。

 

2.次に、全国と県の学力調査の結果の分析及び対策についてであります。

県調査・全国調査の結果をかいつまんで申し上げますと、小学校については、全国とほぼ同様か、やや下回る結果であります。中学校については、県調査・全国調査ともに全国平均を上回っておりました。

 4年間の変化でありますが、県と国の調査を合わせた結果をみますと、毎年着実に、全国平均と比べまして向上をみております。学力向上策の成果が少しずつ現れてきているというふうに分析をしております。

 課題としては、依然として家庭での学習時間が絶対的に少ないということが挙げられます。また、各教科を通じまして、記述を求める問題が苦手な生徒が多いということがあります。また、単純な計算や漢字の書き取りなどの基礎的な力はありますが、応用したり活用したりする力がやや弱く、そこを一層伸ばす必要があるというふうなことが明らかになってまいりました。

 今年度からは、学力向上のために高校教育課に専任の調整監を配置いたしまして、小中高を通じて、生徒の学習意欲を高めたり、教員の指導力を高めるなどの学力向上策をとっております。

 中でも家庭での学習時間を増やすということが、まずもって一番大きな課題だというふうに思っております。小中学校の校長に対して、ことあるごとにしつこく、この点を強調いたしております。

 

3.次に、県単の学力調査の今後の在り方についてであります。

 この調査は、国の調査が始まる一年前の平成十八年度から実施をいたしておりまして、四年目になったところでありますが、この結果に基づきまして、例えば、学習プリントの配信システというものを十九年度から開始しました。生徒の学力に応じた宿題を出すというふうなことに使っておりますし、教員の指導力の向上セミナーでありますとか、数リンピックとか、理科のフォーラムというようなことを行ったり、先ほど申しました小中高の連携したところのステップアップ事業というふうなことに生かしております。

 また、各市町村においても、調査結果を教育施策の基礎の資料として活用しておりまして、独自の学力向上策として、学校単位で学習支援のボランティアの導入を行いましたり、あるいは土曜日のサタデースクールというふうな事業を実施している市町村もあります。

 また、各小中学校においても、学力調査の結果を受けまして、例えば学習習慣を身に付けさせるという意味で、常に国語の辞典を机の上に置いて学習するというふうなことも取り組んでおります。考えたり表現したりすることを意識した授業の展開とか、基礎基本の定着を図る補充学習というふうなことを行っております。また、毎年度やることによりまして、学年進行に伴いました、生徒の一人一人あるいは学年ごとの学力を把握するということに生かしております。

 このような取り組みによりまして、児童生徒の学力には改善の兆しは見えて参っておりますが、未だ十分な状況にないというふうに思っております。顕著な改善の傾向が確認できまして、確かなものとなるまで、しばらくの間、調査や検証を続けながら、学力向上策を行ってまいりたいというふうに考えております。

 

(答)知事

4.小中学校の学力テストは、国もやり、県もやっているわけです。国の方は、全国的な動きを見ようということでありますから、民主党政権におきましては、悉皆的な学力調査をそのためにする必要はないんじゃないかと、抽出でいいんじゃないかということであります。それは一つの考えであります。

 他方、県の場合は、県下の学校、それからその学校における試験を受けた生徒の状況等を把握して、それをまた指導に役立てようということがあるわけでございまして、そういう意味で国の学力テストの目的、重なっている部分もありますけれども、違う部分もあるわけであります。県の学力テストをどのようにするかということにつきましては、教育委員会でよく検討して決めるべきだと思います。

 教育委員会の方は、こういう学力テストを通じて、学力の状況を把握して、色々な対応をしてきて、少しずつその成果も挙がってきているようなので、ここしばらくは継続をしたいという考えであります。

 いずれにしましても、目的に照らしまして、何が適当かということを、教育委員会でよく検討してもらいたいと考えているところであります。

 

(問)西部拠点校について

1.西部拠点校の平成二十四年度の開校までのスケジュールについて伺う。

2.西部拠点校で行われる定時制、通信制の概要と特色について伺う。

3.西部拠点校の校舎の仕様についてと浜田高校の校舎の整備との関連について伺う。併せて、現在の浜田高校の体育館の整備方針についても伺う。

 

(答)教育長

1.次に西部拠点校の関係であります。

開校までのスケジュールでありますが、定時制課程等の西部拠点校については、浜田高校の体育館の整備と一体的に行うこととしております。本年度予算において調査検討費を措置いたしまして、教育内容、施設整備内容とも具体化を進めております。

この検討を基に、平成二十四年四月の供用開始を目指して、平成二十二年度以降の必要な予算措置を図ってまいりたいと考えております。

 

2.次に、西部拠点校の教育内容についてであります。

 この定時制・通信制では、現在行っております夜間定時制と日曜日の通信制のスクーリングに加えまして、昼間部の定時制と平日の通信制のスクーリングを実施することといたしております。

 定時制では、生徒が自分のペースや進路の希望にあわせてまして学ぶことができるように、単位制や学級の編成を二十名程度という少人数教育の導入を考えております。

 また、他部履修と言っておりますが、例えば昼間部の生徒が夜間部の授業を受ける、逆に夜間部の生徒が昼間部の授業を受けることで通常四年制の課程である定時制で三年間で卒業できるというふうな仕組みも設けることを考えております。

 また、通信制の課程では、授業形式のスクーリングのほかに、理科の実験など実習の実施が今までになかなか出来かねておりましたが、従来に増して取り入れ、教育の充実を図ってまいりたいと思っております。

 

3.最後に西部拠点校の整備方針についてであります。

先ほども述べましたように、西部拠点校の整備は浜田高校の体育館の整備と一体的に行います。

これは、浜田高校の校舎は、昭和四十五年の竣工でありまして、いずれは建て替えが必要となってまいります。そうした点も踏まえ、限られた敷地内での適切な配置を図ろうとするものであります。

具体的には、現在、夜間の定時制課程は、全日制の教室を共用いたしておりますが、昼間部や通信制課程の平日のスクーリングを始めますと、教室数が不足してまいりますので、専用で使用できる教室等の整備を行う必要があります。それを整備いたすこととしております。

また、体育館についても、昼間部や平日スクーリングが入りますと、使用する時間帯の頻度が増してまいりますので、調整が必要となってまいります。現在の格技場を改修してサブアリーナとして整備し、新しく整備いたします体育館と一体的に利用するというふうに考えております。

 


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