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岡本議員(自民)

 

(問)県立浜田養護学校について

1.本年度末で計画が終了する転換基本計画の進捗状況や達成見込みについて伺う。

2.今後の児童生徒数の推移と、その数に対応した浜田養護学校を始めとする県内の特別支援学校の施設整備に対する考え方を伺う。

3.県東部の県立盲学校及び松江ろう学校には既に専攻科が設置されているが、県西部地域に高等部専攻科を設置する考えがあるのか伺う。

4.施設整備計画を含めた新たな特別支援教育に関する計画策定の検討について、進捗状況を伺う。また、県立浜田養護学校のあり方について、今後の特別支援学校への転換スケジュールや方向性について伺う。

 

(答)教育長

1.特別支援教育についての質問にお答えします。まず、平成十九年の学校教育法の改正に伴って策定した「転換基本計画」についてであります。

 これは、特別支援学校の当面実施すべき、二十一年度までの計画であります。県の東・西部それぞれの地域で、五つの障害種に対応できるよう、各特別支援学校の現在の専門性を確保しながら、できるだけ複数の障害種に対応できる体制を整えていくことを盛り込んでおりまして、特に各学校での多様な相談に対応できることを目指してまいりました。

 実施した事柄で申しますと、浜田ろう学校では、視覚障害に関わる教育相談を開始いたしました。二つ目に、来年四月には肢体不自由児の教育の場であります江津清和養護学校で病弱部門を設置することにいたしました。また、養護学校高等部の生徒の急増対策といたしまして、安来高校及び邇摩高校にそれぞれ分教室を設置いたしました。

 また、出雲養護学校とか益田養護学校においては、現在肢体不自由を併せて持っている生徒も学んでおりまして、今後は、よりそうした生徒に対しますきめ細かな個々の生徒に応じた教育をしていく必要があると考えております。

 

2.今後の生徒数の推移と、特別支援学校の施設整備に対する考え方であります。

 生徒数の動向を見ますと、近年、知的障害養護学校の高等部の生徒数の増加が顕著であり、中でも松江養護学校と出雲養護学校の増加が顕著でありましたので、リースの校舎や分教室の設置などで対応してまいりました。在籍者数で見ますと、十年前の平成十一年、県内全体の高等部生徒数は二百四十一名でありました。それが今年度は四百十五名とほぼ倍増しておりますし、五年後に約五百三十名、十年後には約六百四十名というふうに推計しておりまして、今後十年を見てもさらに増加が続くというふうに考えております。浜田養護学校についても、同様な傾向が予想されております。

 こうした高等部生徒の増加に対応するためには、先ほど申しましたようなリースの校舎などで対応してまいりましたけれども、今後の特別支援学校のあり方については、もうちょっと腰をすえた中長期的な視点で考える必要がありますので、検討委員会を設置して、施設の整備も含めましてハード・ソフト両面から検討していきたいと考えております。

 

3.次に、高等部の専攻科の設置についてお尋ねがありました。

 現在、高等部の専攻科としては、盲学校にあんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師を目指します理療科と保健理療科の二つの科、松江ろう学校には産業工芸科と生活デザイン科があります。これらは、いづれも国家資格の取得や就労先の拡大によりまして、職業的な自立や社会参加を目指すことを目的としております。

 お尋ねのありました知的障害養護学校に係る専攻科についてでありますが、先ほど申しました検討委員会において、施設の整備だけでなく、どういう教育を行っていくかについても、施設の整備やマンパワーの問題、経費等も含めまして総合的に検討していきたいと思っております。こうした中で、例えば専攻科の設置の可否や、職親という形での福祉の施策とのどちらを優先した方が良いかということも含めまして、職業教育のあり方についても幅広く検討してまいりたいと思っております。

 

4.最後に、検討委員会の進捗状況及び浜田養護学校のあり方についてであります。

 検討委員会の検討項目については、現在事務的に論点の整理をお願いしてやっておりまして、できるだけ早い時期にそうした論点の整理を基にしまして、検討委員会を設置したいと考えております。

 浜田養護学校については、隣接します浜田ろう学校とどういう形態で学校運営を進めていくかについて、現時点では方向付けは行っておりませんが、両校ではいっしょになりまして検討委員会を組織しまして、施設の利用や行事等の調整を図っております。来年度の高等部の生徒増への対応については、当面既存の施設の改造とリースの校舎の建設で教育に支障をきたさない措置を取ってまいりますが、その後の学校のあり方については、現場の委員会と検討委員会の二つの検討の場において方向付けを計ってまいりたいと考えております。

 


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