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遠藤議員

(問)脳脊髄液減少症のブラッドパッチ療法保険適用について
1.昨年7月に患者支援の会の皆様と知事要望、教育長要望を行ったが、今までの対応と今後の取組みについて伺う。
(問)特別支援学校における図書館について
2.特別支援学校における学校司書の配置率は全国的に低い傾向にあるが、本県は全校配置を実現している。配置に至った経過を伺う。
3.特別支援学校における学校司書の実態と学習指導に図書館をどのように活用しているか伺う。
4.学校図書館を十二分に活用するためには学校司書の勤務条件の改善が必要ではないか。
5.高図研などが開催する研修会に参加していないことについて、勤務時間や旅費の関係で出張が難しいこと、情報が共有されていないことが一因と考えるが、対応について伺う。
6.対象児童・生徒の年齢や障害の程度が幅広いが、それに対応できるだけの蔵書数、多様な視聴覚メディアを備えているか伺う。また、図書予算が年間5万円と少額だが、これで充足できるのか伺う。
7.蔵書・視聴覚メディアの選定等の基準はあるか、また、それは担当者が変わってもレベルが保たれるよう成文化されているか伺う。
8.学校図書館が有効に活用されるためには、教員と学校司書との緊密な連携が必要だが、どのように図っているか伺う。
9.平成25年に配置されて3年が経過したが、子供たちの状況と利用促進の方法について伺う。
10.特別支援学校における学校図書館の活用は、小中高校に通っている特別な支援を必要とする子供たちにも応用できる。学校間、学校司書間での情報共有、交流が必要と考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長
1.県教育委員会では、今回の要望を受け、養護教諭や管理職などを対象とした研修会で、改めてこの病気の症状や原因などについて周知を図るとともに、次のような指導を行いました。
一つは、各学校で、日々の健康観察や、保護者への保健調査などにより、子どもの健康状態を把握すること、二つ目は、事故などで症状が現れた場合は、教職員が適切な初期処置を行うことです。
今後、この病気についての情報提供を養護教諭研修会や健康教育研修会などを通じて、繰り返し学校、家庭、地域へ行ってまいります。

 

2.島根県では、平成25年度に全ての特別支援学校に学校司書を配置しました。
それまでは、司書教諭などが図書館を活用した教育に当たっていましたが、十分な対応が難しく、児童生徒などの利用も低調でした。
そのような状況の中、「人のいる図書館」を目指して、全ての小学校、中学校、高等学校で学校司書の配置を進めていたところであり、特別支援学校においても学校図書館の活用を支援するために、学校司書を配置したところでございます。

 

3.特別支援学校の学校司書は、小・中学校、高校と比べて勤務時間が少ない状況ではありますが、司書教諭や担任などと連携しながら、授業支援を行っております。
そして、児童生徒などの障がいの状況にあわせて、読み聞かせや各教科での調べ学習などで学校図書館を活用しているところです。

 

4.全ての特別支援学校に学校司書を配置して3年が経過しました。
その間、先ほど述べたとおり、各学校では校内の連携体制を築きながら学校図書館を活用しております。
特別支援学校では、障がいの状況や学校規模により、学校図書館の活用方法が様々であることから、これまでの取組の成果や課題を整理しながら、各学校ごとに、必要な体制について検討してまいります。

 

(再質問)繰り返しになるが、高校で配置している嘱託司書と同じ条件とすることも可能ではないか。

 

特別支援学校は、先ほど申しましたように、状態が様々で、生徒数の多いところから少ないところと、いろいろございますので、一律にこういった形はなかなか難しいなと思いますが、先ほど言いましたように、必要なところには、対応できるように努力してまいりたいと考えております。

 

5.学校司書を対象とした研修には、島根県高等学校図書館研究会が主催する研修のほか、特別支援学校の図書館担当者研修や県立図書館が主催する研修などがあります。
これらの研修は、特別支援学校にも開催案内がされていますが、参加するかどうかについては、特別支援教育に関係するものかどうかなど研修内容により、各学校で判断してきたところでございます。
ただ、こうした異なる学校種間での情報交換は、高等学校や特別支援学校それぞれにとって有益なことであると考えており、今後は研修への参加について促してまいります。

 

6.児童生徒などの障がいの状況や発達段階に応じ、図書や視聴覚メディアを活用した学習を行うことは重要であると考えております。
そこで、蔵書数を確保するために、平成24年度、25年度に、あわせて約1,000万円で蔵書や視聴覚メディアを各特別支援学校に整備しました。
また、これらの図書整備に加え、県立図書館では、大きな文字や点字で書かれたバリアフリー図書を一括して購入しており、特別支援学校などに貸し出すシステムにより各学校で学習に活用しております。
さらに、近隣の図書館からも一般図書の貸し出しを受けるなどの工夫をしながら、図書を活用した学習を進めているところです。

 

(再質問)年間5万円では図書の充足が困難だと思うが、増額は考えていないか。

 

平成26年度の数字で言いますと、当初の予算は5万円ですが、最終的にはもう少し配分したりしておりまして、厳しい予算の中ではありますが、できるだけ多く配分したいというふうに考えております。

 

7.特別支援学校の図書や視聴覚メディアの選定や廃棄などに関する基準を成文化したものは、現在ございません。
各学校では、児童生徒などの障がいの状況を把握した上で図書の選定を行っております。
また、適切な図書を選定するには、各学校での対応状況を学校間で情報交換するなどが重要であると考えておりまして、学校司書などの研修などを通して情報共有を図っております。
各学校では、児童生徒などの障がいの状況も様々であり、このような情報交換の場を通して、どういった指針を作ったほうが良いのか、検討してまいります。

 

8.各特別支援学校では、担任や司書教諭などと学校司書が連携して、児童生徒の障がいの状況を把握しながら、学校図書館の利用や授業での活用に必要な図書資料の選定などを行っております。
また、学校司書の授業参加の機会も増えてきており、学校司書と担任とが事前にミーティングなどを行うなどの連携も図っているところです。

 

9.学校図書館の利用を進めるため、学校司書による図書館だよりの発行や休み時間の読み聞かせ会などを実施しております。
これにより、児童生徒などの図書館への興味や関心が広がり、図書館の利用も増えてきております。
図書の貸出数は、特別支援学校全体で、学校司書配置前の平成24年度と平成26年度を比べると、約1.7倍に増えるなど、着実に成果を見せているところです。

 

10.議員ご指摘のとおり、特別支援学校における学校図書館の活用で得た知見は、小学校、中学校、高校に通っている特別な支援が必要な児童生徒に対しても、応用できるものと考えております。
このため、小・中学校、高校の司書教諭などが参加する研修会に、先ほども言いましたように、特別支援学校の学校司書も参加して、情報共有を図ってまいりたいと考えております。


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