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嘉本議員(無)

(問)小中高におけるキャリア教育について

1.島根県の小中高のキャリア教育において、それぞれ目指すところは何かを伺う。

2.小中高において有効なキャリア教育を推し進めるためには地域全体で取り組む必要があると考えるが、市町村、県レベルにおいてどのような推進体制をとっているか伺う。

3.キャリア教育の今後の課題をどのようにとらえているかを伺う。

 

(答)教育長

1.小学校では、ふるさと教育やふるまい向上等を通して、ふるさとへの愛着・誇りを醸成し、社会人としての基礎的な力を養うこと、中学校では、職場体験や外部人材の講話等を通し、社会人に必要な能力を育成することを目指している。

 また、高校では地域・社会や産業界、関係機関との連携したインターンシップや課題研究など様々な教育活動を通して、地域や職業を理解し、社会人・職業人として必要となる能力や態度を育てるとともに、将来の島根を支える気概を持ち続ける生徒を育成することを目指している。

 

2.現在、県内で取り組まれている好事例として、雲南市の取組みがある。雲南市では、市としてのキャリア教育の目標を設定するとともに、学校、保護者、地域、企業等の連携をスムーズに行うために、コーディネーターを各中学校に配置して、キャリア教育を市全体で推進している。

 また、今年度から浜田市において、小中学校が連携したキャリア教育推進のモデル事業が実施されている。こうした取組が今後県内で広がることを期待している。

 高校では、キャリア教育担当者を配置し、企業や地域と連携しながら、キャリア教育を推進している。

 

3.三点あり、一点目が小学校、中学校、高校と十二年間に渡る継続的で一貫したキャリア教育を進めるために学校種間の連携を図っていくこと。

 二点目が、学校が家庭や地域、企業等の理解と協力を得て、互いに連携しながら子どもたちの各発達段階で効果的なキャリア教育を推進していくこと。

 三点目が何よりも、教員のキャリア教育に対する理解促進と、指導力の向上を図っていくこと。この三点が大きな課題である。

 

(問)小中高における英語教育について

1.島根県の小中高の英語教育において、それぞれ目指すところは何かを伺う。

2.目指すところを達成するために小中高における英語教育をどのように具体的に実施しているか、また、新たな取り組みはあるか伺う。

3.小中高における英語教育の目標設定をどのようにしているか、またその達成状況はどうか伺う。

4.英語教育の今後の課題についてどのように認識しているか伺う。

5.米国のキャリア教育のインターネット上の教材・データベースを英語教育の一部として活用することはできないか伺う。

 

(答)教育長

1.それから大きい二点目の英語教育について、五点ほどご質問をいただきました。

 まず、一点目でございます。小中高等学校におきます英語教育の目指すところは何かということでございます。

 小学校では、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養うこと。

 それから、中学校では、聞く、話す、読む、書くなどのコミュニケーション能力の基礎を養うこと。

 また、高等学校では、情報や考えなどを的確に理解したり適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養うこと。

 こういったところが、それぞれ目指すところでございます。

 

2.それから、二点目でございますが、英語教育を今どういうふうに実施しているか、それから新たな取り組みがあるかというご質問でございます。

 大きく二点ございまして、一つが教員の指導力の向上でございます。その中で、英語教育が新たに導入されました小学校教員につきまして、外国語活動の研修を始めておりますし、それから中高の英語科につきましては、リーダー養成の研修を行ってきているところでございます。

 それから二番目の指導方法の充実でございますが、一つが少人数指導の実施ということで、中学校では約六割の学校でこれが実施をされております。高等学校では英語の少人数指導を行うための加配ということで十五名を配置をいたしております。

 それから、指導方法の充実のもう一点でございますが、ご質問にもございました外国語指導助手を配置をいたしております。市町村で五十九名、県立学校で十七名が配置をされております。活動ですが、中学校では現在週一.五回程度、それから高等学校では週一回程度ということでございまして、ご質問にございましたこのALTのもう少し効率的な活動というのが必要かなということを思っております。

 それから、新たな取り組みでございますが、今年度、英語力を強化するための指導方法の改善のモデル事業、こういった事業を浜田高校を拠点に展開をいたしております。今後、研修会を開きまして、その取り組みを各高等学校へ周知を図って参りたいというふうに考えております。

 

3.それから英語教育三点目でございます。英語教育の目標設定、それから、その達成状況がどうかというご質問でございます。

 英語教育につきましては、数値による目標設定というのはたいへん難しいということから、各学校ではそういった数値目標の設定は行っていないと承知をいたしております。そうした中で、例えば中学校でございますが、県の学力調査を活用いたしまして、前年度の調査で明らかになりました課題を解決すると、こういったことを大きな目標としているというふうに伺っております。

 それから、高等学校におきましては、現在各学校に対しまして、新学習指導要領の考え方にに基づきまして、来年度から学習到達目標、これは数値目標ということではなくて、読み、書き、聞く、話す、こういったことについて定性的な目標でございますね、そういった目標を設定いたしまして、その達成状況を把握、検証するよう、こういった指導を現在行っているところでございます。

 それから、ご質問にもございました外部試験を活用した目標設定ということですが、現在はそういった目標設定を行っている学校はございません。ただ、島根県の中学校・高等学校の多くでは、実用英語の技能検定の試験が行われております。

 受験する生徒の割合ですが、全国平均を残念ながら下回っておりますが、合格率は全国平均を上回るという状況にございます。

 この検定ですが、検定日が全国一斉の日にちで決められているということ、それから経済的な負担と、こういったことですべての生徒が受験するということは困難でございますが、生徒の英語学習の目標や励みとなります。また、英語力の伸長を図る手段の一つとして有効であると思っております。できるだけ多くの生徒に受験してもらいたいと考えているところでございます。

 

4.今後の英語教育の課題ということでございますが、中学校につきましては、県の学力調査の結果をみますと、たとえば「長い英文の内容や要旨を理解する力の育成」、それから「英語は役に立つ、楽しいと、こういう実感をもたせる」、こういったことが課題ではないかと考えております。

 それから高等学校におきましては、今後新学習指導要領によりまして、英語の授業を英語で行うということが基本となりますが、これに伴いまして教員の負担感、あるいは生徒の学力に差異がある、こういったことが大きな課題ではないかなと思っております。今後も研修などを通じまして教員の指導力の向上などに努めていきたいと思っております。

 また、さきほど申しあげました外国語指導助手の効率的な運用、こういったことについても意を用いていく必要があるというふうに考えております。

 

5.最後に、インターネットにおきます教材・データベース、これを活用したらどうかというご質問でございます。

 私どもも今後、インターネットの活用などICTを英語教育の中に効果的に取り入れ、生徒の発達段階、それから興味・関心に即して適切な題材を取り上げるなどいたしまして、生徒の学習意欲を高める指導が行われるように努めてまいりたいと考えております。

 

 

 

 


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