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岡本議員(自民)

(問)高校生の就職支援について

1.厳しい雇用環境が予測される中、現在の高校生の就職支援への取組状況について伺う。

2.地域産業を担うべき人材の育成や県内就職の状況を伺う。

3.地元産業界が求める人材の育成のためには、専門高校ではインターンシップなど地域に出かけ、現場を体験する機会をもっと増やすことが有効と考えるが所見を伺う。

4.人材育成の観点から、商業高校・工業高校とポリテクカレッジ島根、高専、島根大学、高等技術校、企業等との連携の現状と今後の取組について伺う。

 

(答)教育長

1.平成二十年のリーマンショック以降、高校卒業者の雇用を取り巻く情勢は厳しい状況が続いている。

 このため、従前にも増してふるさと島根定住財団、ハローワーク、各地区の雇用推進協議会、そして商工労働部等の関係機関との連携を強化して様々な取組を行ってきた。

 例えば、知事自ら経済団体への要請活動を行ったり、労働局等とも一緒になって商団体へ求人要請活動を行っている。また、学校と企業との情報交換会もかなりの頻度で行うようにしている。

 こうした取組の中で、今年の求人・求職の状況は、島根労働局の調査では、八月末の県内の求人数は前年と比べると十五%増加している。

 これに対し、高校生の県内就職希望者も昨年に比べ五%程度増えている。その結果、求人倍率はリーマンショック以降最も高い〇.八六倍である。

 しかし、議員ご指摘のように震災や円高の影響により厳しい雇用環境が懸念される。教育委員会としては、今後とも就職内定状況を把握しながら、関係機関と連携を密にして、就職を希望する生徒の希望が叶うよう支援する。

 

2.これまで県内の高校では、キャリア教育の推進や地元企業への理解促進のために、企業見学、職業意識啓発セミナー、インターンシップ等を行ってきた。

 また、専門高校では産学官が連携した課題研究事業を行ってきている。

 これらの取組により、生徒の働くことに対する意欲の向上や地元企業理解がすすんだと思っている。また一方、企業側にとっても地元高校生を理解するよい機会となったこともあり、県内就職率が高くなってきている。昨年は県立高校で七十四%となった。

 

3.企業等での体験活動は、学校で学んでいることに関する知識、技能の定着を図る。あるいは、コミュニケーション能力など社会人・職業人として必要となる能力の形成にあわせて、企業への理解を深める意味でも効果が大きい。

 特に、インターンシップは、専門高校を中心に県立高校の半分の、二十一校で実施している。非常に教育効果の高い取組だと考えている。

 今後、例えば、インターンシップの在り方として、長期休業中(夏季休業)を利用して長期間のインターンシップを行うことや、一年で企業見学、二年でインターンシップ、そして三年での課題研究等につなげるといった高校三年間を通した体系的なカリキュラムを組むなど工夫して、さらに効果のある取組にしていく。

 

4.商業高校と工業高校の現状は、先ほど商工労働部長から答弁があったが、ポリテクカレッジ等での高校生の技術習得、商業高校での企業と連携した課題研究事業を行っている。

 あわせて、教員の資質の向上という観点で島根大学やポルテクカレッジで研修を行っているところである。

 商業・工業系の専門高校では、基礎的な知識・技能の定着が求められるとともに、科学技術の進歩に対応できる能力の育成を図ることが求められている。今後、関係機関や企業等との連携を一層強化してそうした力を身に付けた産業人材の育成に努めていきたい。

 

(問)教育問題について

1.子どものスポーツ活動の意義について所見を伺う。

2.心身ともに健康な子供たちを育成するためのスポーツ活動の振興策について所見を伺う。

3.子どもの体力向上対策をどのように進めていくのか所見を伺う。

 

(答)教育委員長

1.おっしゃられるように、知・徳・体のバランスは非常に重要なことであり、スポーツ活動を通じて、体力は勿論、我慢強さや忍耐力が養われると思います。

 「よく食べ、よく遊び、よく眠る」という子どもの頃からの基本的生活習慣の確立は、重要な意味を持ち、家庭や学校で取り組む必要があると考えます。

 現代社会では、子どもたちはテレビやゲームなどに触れて過ごすことが多くなり、我々が子どもの頃に比べ、外で、しかも大人数で群れて遊ぶ機会が少なくなったと思います。

 振り返って見ますと、私が子どもの頃は、自然と年上の者が年下の者に、遊びを通じて集団の中における規律やルールを教えていたのでありましょう。きっと知らないうちに「相手を思いやる心」も育っていたと思います。

 私としましては、心身共に伸びやかな子どもを育てることが重要と考えており、スポーツ活動には人間的な成長を促す側面が多くあることから、適切な指導を行うことで人間形成に大きく役立つものと思っております。

 今後とも、学校や家庭において、基本的な生活習慣の定着を図るとともに、根気を養い心身ともにたくましい子どもたちの育成を目指していくことが必要と考えております。

 

(答)教育長

2.それから、大きい二点目でございます。子どもの体力向上であります。

 一つ目が、スポーツ活動の振興策であります。

 スポーツ活動を通しまして、子どもたちは体力を向上させるだけではなくて、礼節や相手を思いやる心、フェアプレーの精神やチームワークの大切さ、こういったことも学んでいくというふうに思っております。学校におきましては、そのために、低学年では、まずは子どもたちが運動の楽しさや喜びを味わうことによりまして運動に親しみを感じることができるよう、例えば遊びの要素を多く取り入れた活動から始めると、そして学年が進むにつれまして競技性の高い活動を取り入れていくと、こういった発育段階に即した指導に努めてるところでございます。さらに、運動部活動におきましては、競技力の向上にあわせまして、自主性とか自律性、忍耐力、こういったことの育成にも努めております。そして、生涯にわたって運動に親しむことができるような指導が今後とも必要になってくるというふうに思っております。

 さらに、地域や家庭での取り組みも重要であります。さまざまな機会を通じて、子どもたちと一緒に地域の方々や家庭の方々がスポーツ活動に参加できるような、そういった取り組みも進めてまいりたいというふうに考えております。

 

3.それから最後に、子どもの体力向上対策についてであります。

 御指摘のとおり、子どもたちの外遊びあるいは体を動かす機会、減ってきております。その結果といたしまして、子どもたちの体力や運動能力が低下をいたしております。全国で行われております体力テスト、毎年行われておりますが、その結果によりますと、島根県、必ずしも低い順位ではございませんが、親世代と比較いたしますと、依然として低い状況にあるということでございます。このテストの結果によりますと、一日一時間以上運動する子ども、これは親世代の平均的な体力に近いという数値も出ております。そういったことから、今年度から、「一日一時間以上からだを動かそう」と、こういうスローガンのもとで、子どもの体力向上のための取り組みを始めたところであります。

 具体的には、学校におきまして、業間や昼休みなどに体を動かすような習慣を身につけさせるといったことからまず取り組んできております。その上で、先ほど申し上げました体力テストの結果を活用いたしまして、体力向上に向けた取り組みの充実、改善、こういったことを図るために、各学校で体力向上推進計画、こういった計画をつくりまして、全教職員の共通認識に基づきまして、体育活動の充実が図れるように努めてるところであります。

 さらにもう一点、子どもの体力向上に向けました体力向上推進モデル校、これを県内で五校指定をしております。これら学校では、それぞれの地域の協力も得ながら、特色ある取り組みが行われるということを期待をしておりますが、今後、このモデル校の実績の研究発表あるいはフォーラムなどを開催をいたしまして、その成果を広く県内学校に普及してまいりたいというふうに考えております。こうした取り組みを通じて、島根の子どもたちの体力の向上を図っていきたいというふうに考えております。以上でございます。

 

 

 

 


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