• 背景色 
  • 文字サイズ 

石倉議員(無)

 

(問)教育と文化について

1.県立高等学校における美術専任教諭の採用についての基本的考え方、今後の方針について伺う。

2.中小規模校への美術専任教諭を県独自にバックアップする対策、もしくは、県立高等学校への近隣他校兼務の美術専任教諭として配置することでの教諭枠確保についての所見を伺う。

3.小中学校の教職員の人事権と採用権、財源の自治体への移譲、及び人事交流の仕組みづくりの検討に対する意見、要望について、県としてどのように応えるのか伺う。

 

(答)教育長

1.今、議員おっしゃいましたように美術教員の採用、確かに平成十三年度以降ございません。一般的に教員採用につきましては、退職者の数でありますとか、各学校の教科別の教員配置数等、これらを勘案しながら行ってきたところであります。

 今申しあげましたが、高等学校の美術教員の採用につきましては、平成十三年度に採用しまして以来現在までないということでありますが、この間退職者が一名しかいなかったこと、それから、生徒数の減に伴いまして、学級減もかなり進んできております。こういったことで、新たな採用が難しいという状況にございます。その間、非常勤講師の採用・活用等で美術などの芸術教育を行ってきたということであります。

 今、議員おっしゃいましたように県内の芸術教育の振興、それから生徒の進路保障、こういった観点から美術教員の確保というのが大事であるということは重々認識をいたしております。今後、退職者の状況を見ながら検討してまいりたい。いかに工夫できるかという点も含めまして検討していきたいというふうに思っております。

 

2.今、二つの提案ございました。一つは、県独自の対策でございますが、ご案内のように、財政上の問題もございます。県単独で美術教員を配置するということは、困難であろうと考えております。

 もう一方、ご提案ございました近隣他校と兼務するといったようなかたち、これはご提案のように一つの方法だろうと思います。今後そういった点も含めまして教員の配置について工夫をしていきたいというふうに思います。

 

3.市町村への教員の人事権の移譲でございますが、現在、小中学校の教職員の採用、異動等の人事権は県のほうにございます。この市町村への移譲については、全国的にもいろいろ議論をされているところでございます。

 もとより、人事権を市町村に移譲いたしまして、各市町村で地域にあった、地域で密着をして教育に取り組む教員を確保するということは、地域の自主性、自立性を高めるという観点から、有意義なことだというふうに思っております。

 ただ一方で、島根県の状況をみますと、離島や中山間地、あるいは出雲・石見・隠岐、いろいろな条件を抱えた地域がございます。また、市町村間の財政力の格差もございます。こういった中で、各市町村に人事権を移譲する、小中学校の教職員の人事権を移譲するということになりますと、県内全域におきます教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るという観点からは、なかなか困難だなというふうに思っております。やはり県全体を考慮した人材の確保と配置が必要であると現時点では思っております。

 それからまた、人事交流の面でも、狭い範囲の交流よりも全県的に交流をしたほうが、人材育成という観点からもいいのではないかというふうに思っておりますし、教えられる生徒の側にとりましても、多様な人材から教えてもらうというほうがいいのではないかというのが現時点の私どもの考え方でございます。

 そういったことで、現状の人事異動は、各教育事務所単位に市町村教育委員会の考えも十分聞きながら、実情に配慮した異動をやっております。

 それから採用試験におきましても、石見・隠岐地域の限定枠を設けるといったようなこともしております。

 この問題、人事権の移譲につきましては、今後とも、こうしたいろいろな課題があると思っております。こうした点につきまして、各市町村教育委員会と十分に協議をしながら、慎重に検討していきたいというふうに思っております。

 

 

 

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
FAX 0852-22-5400
kyousou@pref.shimane.lg.jp