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浅野議員(自民)

 

(問)古代文化を尊重する県政について

1.出雲国庁の国司の館の復元について考えを伺う。

2.出雲国庁の復元について、取組の手順を伺う。

 

(答)知事

1.次に、それと関連をしまして、松江市の南のほうにあります出雲国庁を中心とした古代文化の遺跡についてでございます。
この地域は、八雲立つ風土記の丘と呼んでおるわけでございますけども、風土記の丘にある代表的な史跡といたしましては、奈良時代の国の役所であります出雲国庁跡でありますとか、国分寺といったような官営のお寺、そして県内最大級の山城二子塚古墳など、多くの古い史跡、遺跡があるわけでございます。この地は、全国で唯一完本として伝わっております出雲風土記に神名樋山と書かれている茶臼山と、その周辺に昔の町の区割りと申しますか、条里制の水田などが残っておって、景観的にもすぐれたところだと言われておるわけでございます。
国庁跡は全国に約60カ所あるとされておりますけども、出雲の国庁跡はほかの地域と比べましても都市化が余り進みませんでしたから、いわば水田の下に多くの遺構が残されてきて、現実に残っておるという特別な地域でございますし、古代の景観もそういうことでよく残っておるということでございます。今、発掘調査が続けられておるわけでございますが、議員も御指摘になりましたように、国司の館、国司が住んでいたやかただというふうに言われておりますけども、そういう建物跡が確認をされておったり、その時代の国庁内でどういうことがなされていたかというような出土品がたくさん出ておるわけでございます。例えば役所で使われていたすずりでありますとか、あるいは奈良の都とやりとりをする行政文書をおさめた木箱でありますとか、あるいは勤務した人の名前を記した木簡でありますとか、あるいはうたげの会で使われたと思われる土器でありますとか、そんなものもあるわけでございます。
文化庁からも、この地域は価値のある史跡が点在をしておって、広い範囲で保全をしていくようにという指導を受けて、県も遺跡の調査発掘を続けておるわけでございます。今続けております発掘調査は、今後三、四年をめどに報告書として取りまとめたいということで、作業が進められております。出雲国庁、それから議員が御指摘になりました国司の館などを含めまして、調査結果を踏まえ、専門家の意見を聞きながら、どのような活用をしたらよいのか検討していく必要があるというふうに考えておるところであります。そういうものに基づきまして、県として必要な対応をしてまいりたいと考えておるところであります。

 

(答)教育長

2.私のほうからは、出雲国庁跡の整備と、それから養護学校に係ります御質問にお答えをいたします。
まず、出雲国庁跡の整備でございます。
その手順ということの御質問でございますが、国の史跡の指定地内にあります遺跡につきましては、その整備について、文化庁によりましていろいろ手順が定められております。大まかに申し上げますと、まずは、先ほど知事からもありましたけども、現在行っております発掘調査を完了いたしまして、建物の規模や構造、これらを含みます当時の状況を明らかにした発掘調査の成果を、専門家のアドバイスを受けながら報告書にまとめる必要がございます。そして、その報告書にまとめられました調査成果を踏まえまして、専門家の意見を聞きながら、その成果をどう生かしていくのか検討していくことになります。
そして、復元整備を行うということになりますと、その整備の計画につきまして、文化庁に設置されております史跡等における歴史的建造物等の復元の取り扱いに関する専門委員会、これは専門家の委員会でございますが、こちらのほうで審査を受けまして了承を得る必要がございます。そして、その了承を受けた後、最後に、文化財保護法に基づきます許可を国からもらいまして、事業の実施の運びということになります。これが文化庁が定めております手続の大まかなものでございます。

 

(問)養護学校高等部の分教室の拡充について

1.雲南方面に養護学校高等部の分教室設置の要望が強く、早急に実現してもらいたいが、考えを伺う。

2.松江、出雲養護学校高等部は希望が年々増加し、今後の対策が急がれるが、考えを伺う。

 

(答)教育長

1.二点目の養護学校についての御質問でございます。

 はじめに、雲南方面への養護学校高等部分教室の設置についてであります。

 分教室の設置につきましては、雲南地域の方々から松江・出雲養護学校への通学に対する支援、こういったものと併せまして直接・間接に御要望を頂いております。分教室の設置に当たりまして、いろいろ検討することがございます。

 まずは、対象となる障がいの種類、それから障がいの程度、これをどうするのかという基本的な問題がございます。その上で、仮に、御質問にもございました、昨年度、安来、あるいは邇摩高校に設置いたしました分教室と同様の形態。これは、対象者でございますが、単一の障がいで、比較的軽度の障がいの生徒を対象といたしまして、既存の高校の普通科等の生徒との交流を通じて、豊かな人間性を育むと、こういった目的で設置しているものでございます。

 こういった分教室と同様な形態を想定いたしました場合、まず、一つ目が、雲南方面のどこに設置するかということもありますが、当該分教室への進路を希望する生徒が、今後どれぐらい見込めるのか、というのがまず第一点ございます。

 それから二点目が、分教室で学ぶ生徒に対しまして、将来の自立に向けてどういう教育水準で、あるいはどういった指導内容で教育していくのかと、という問題もございます。

 こういった検討に加えまして、三つ目に何よりも大事な点が、教室や作業学習等のための施設、これを生徒の安全性でありますとか、あるいは設置をいたします高校の生徒との交流をスムーズに進めるということも大事でございます。こういった点も考慮して確保することが必要でありますが、そうした施設を今すぐここに用意できるという現状にはございません。

 今後、今、申し上げましたいろいろな点につきまして、どう整理するのか、あるいはどう工夫ができるのか、そういったことを地元の市町村教育委員会をはじめ、関係者と共に検討・協議を行って参りたいというふうに考えております。

 

2.それから、養護学校のもう一点の御質問でございます。

 松江・出雲養護学校の高等部生徒への急増対策についてあります。

 御質問にもございました、近年、知的障がい養護学校高等部の生徒数の増加が著しい状況にあります。特に、松江・出雲養護学校の生徒数の増加が顕著でございます。今後もしばらくは同様の傾向が続くと思われます。今後の入学者数から予想されます不足する教室等、これらにつきましては私ども早急に対応していく必要があると認識をいたしております。そのため、これら学校によって、ちょっと敷地の状況もいろいろ違うようであります。

 そういったことも含めまして、学校敷地の内外、こういうことも念頭に置きながら、必要な施設の確保について、現在、検討を進めてるところであります。

 

 

 

 


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